事例Ⅱで「開眼」した時に気づいた3つのポイント その③ by ウラマツ
皆様、こんにちは!
子育て全盛のお父さんお母さん達の合格を応援する、タキプロ12期のウラマツです。
2次試験まで、数えるところ、あと2週間ちょっとですね!
今回2次試験を受験される予定の方は落ち着かない日々をお過ごしかと思いますが、兎にも角にも体調管理に気を付けて、最終調整頑張ってください!!
今回は、以前書きました、「事例Ⅱについて「開眼」した時に気づいた3つのポイントその①②」の続編として、その③をご紹介します。
前回までの「その①」と「その②」の記事はこちら。
事例Ⅱで「開眼」した時に気づいた3つのポイント その① by ウラマツ
事例Ⅱで「開眼」した時に気づいた3つのポイント その② by ウラマツ
前回に引き続き、本記事の内容は、ある程度の経験者向けに、基本的な2次試験のお作法は理解されていることを前提に書いていきますのでその点はご了承ください。
これから2次試験を控えている方は、すぐにでも活用してもらえるようなTipsとして参考にして頂けますと幸いです。
僕は昨年の勉強中にこれから紹介するポイントに気づき、体系的に理解し、使える(=回答に落とし込める)様になったことで、事例Ⅱでいわゆる「開眼(覚醒?)」できた感覚を覚えています。
※「開眼」とは、霧を掴むような二次試験の勉強の中で、「なんだか答えが見えるようになった!」や「答えの導き出し方が分かるようになった」状態の事です。
それでは、事例Ⅱで私が開眼のきっかけとなった3つポイントその③について、記していきたいと思います。
少しでも合格に近づくために参考になりますと幸いです。
目次
■代表的な施策、効果のパターンを整理し、インプットする
前回はポイントその②として、
与件根拠に忠実に、読み手(採点者)に、「誰に・何を・どのように」の解答を「妥当」と感じてもらうことを意識する
ことを解説しました。
前回は、具体的な記載内容というよりも、心構えや試験中のプロセス的なところがメインで、「なんとなく守らなければいけないこと」や「回答プロセスでチェックや確認をすべきこと」は理解いただけたかもしれません。
とはいえ、、、「実際に具体的に何を書いてよいかが分からない・・・」、「書くべき施策が思い浮かばない・・・」、なんてことは、これまでの過去問演習や過去の2次試験でありませんでしたでしょうか。
僕自身、2次試験の勉強を始めた当初、そもそも「何を・どのように・効果」について、具体的に何を書くべきか分からず、相当困りました。
「そもそもアイデアが出てこない」こともあれば、「ポッと閃いたアイデアを書いても全然的外れな回答になってしまう」こともあり、どうしたものかと苦悩していました。
「限られた試験時間内で、施策や効果のアイデア出しに困って時間を浪費せずに、効率的に妥当な回答を導き出すにはどうしたら良いか?」と悩みに悩んだ結果、その対策として、
「何を・どのように・効果」の具体的内容を知識としてストックする
ことを考え、過去問演習の復習の過程で意識したり、隙間時間にメモを見返すことで実践することとしました。
その結果、過去問演習時も実際の2次試験当日も、「何を・どのように・効果」のアイデア出しに困らず、効率的に妥当な回答を書けるようになりました。
※事例Ⅱで施策を答える時にやらかしてしまう人の特徴として、基本的には大きく「アイデア発散型」か「何も出てこない型」の2パターンにタイプが分けられるのではないかと思っています。
たいてい、事例Ⅱの過去問に取り組む中で、なんとなくご自身がどちらのパターンに該当するか、自覚されると思います。
例えば、助言問題で「色々思いついちゃって迷っちゃうタイプ」は前者、「何を書けば良いか全然思いつかないタイプ」は後者です。
今回の内容は、後者の方にとっては、おそらくぴったりの内容で、本試験できっと役に立つ内容と思います。
逆に、前者の「アイデア発散型」の方の場合は、前回記載のポイントその②の通り、「「強み(経営資源)」・「機会」等の与件根拠に忠実に」を意識できていれば問題ありませんので、軽~く読んで頂けますと幸いです。
■「ふぞろいな合格答案」の合格回答から、代表的な施策パターンをインプットせよ!
では、「何を・どのように・効果」の具体的な内容を知識としてストックするために、具体的にどんな方法があるでしょうか。
個人的に一番おすすめしたいのは、過去5~10年の「ふぞろいな合格答案」の複数の合格回答を見て、代表的な施策パターンをインプットしておく事です。
2次試験を間近に控えている方は、これまでの過去問を通じて、「何を・どのように・効果」のお気まりのパターンが頭に入っているか今一度確認してみましょう。
また、これから2次試験の勉強を始める方は、過去問演習の振り返りを行う際に、多くの合格者答案に目を通し、お決まりの施策としてどんなものがあるかを意識してみましょう。
5年分以上解いてみると、多くの回答で見受けられる、メジャーなお決まりの施策があることが分かってきます。
例えば、「顧客データベースの活用」、「DM」、「○○教室」、「地元商店街との協業」、「丁寧な接客サービスの導入」等は鉄板な気がします。
過去問演習の中で、意識して目を通すだけでも、ある程度頭に入ってきますが、私は単語帳アプリにキーワードをメモし、隙間時間にちょこちょこ目を通すことで、すぐ使える記憶として定着させました。
その際、注意すべきことは、単に「なんとなく覚える」のではなく、「どんな事例企業(=経営資源の保有状況)で、どんな問題や課題が発生している時に、どのような施策が合うのかを理解、整理しながらインプットすること」です。
こういった施策案を自分の頭の中にストックしておくことで、ストックの中から設問と与件の事例企業に適切な施策を選択するだけで良くなるので、アイデアを考える時間を削減できます。
補足)
前回の記事でも書きましたが、大切なことは「与件文の根拠に基づく論理的で妥当な解答」を作成することです。
多くの先人達が繰り返し述べているように、決して「独創的なオリジナリティのある解答」を作成することは、中小企業診断士試験においては求められていないはずです。
そのため、アイデアを考える時間は極力削減し、知識のストックから論理的な回答をいかに効率的に組み立てられるかを重視した結果、施策をストックするという方法が良いと考えました。
■効果は類型化してストックしておく
「効果」については、設問で直接的に求められることがあまり多くない印象ですが、しっかり記述できると解答に論理性、説得性を増す事ができます。
ただ、実は「効果」はだいたい3パターン+α程度に類型化されるので、インプットしておくこと自体は少ないです。
一方で、解答に論理性、説得性を持たせるために、効果の因果関係を理解しておく事が重要だと考えています。
効果の多くは3パターンに集約され、2階層の因果で整理する
私はふぞろい等の多くの回答を見る中で、一口に効果といっても、「①:売上向上に直接つながる効果」と「②:①につなげる前段での手段による効果」の2種類の効果があることに気づきました。
具体的には、
「①:売上向上につながる効果」としては、
・客単価向上
・(客数増加のための)既存顧客のリピート化
・新規顧客獲得
の3パターンに大きく括られます。
一方で、「②:①につなげるための効果」 としては、
・高付加価値化(→客単価向上) 手段:丁寧な接客、etc.
・関係性強化(→既存顧客のリピート化) 手段:個別対応(顧客DB活用)のDM、 etc.
・認知拡大(→新規顧客獲得) 手段:口コミの喚起、チラシの掲載・配布 etc.
のようなものが代表的かと思います。
僕は受験性時代、「①と②のうち何を優先的に書くべきか」、また、「どのように書くべきか」を整理できずに、苦労した覚えがありますが、整理してみると、意外とシンプルなんですよね。
設問要求や字数に応じて、盛り込むボリュームや内容は適宜変更するのが良いと思いますが、基本的には
「②:①につなげるための効果」は入れておいて、「①:売上向上に直接つながる効果」は文字数に余裕があれば盛り込む、ぐらいで良いのではないかと思います。
(具体的な設問要求がある場合は①が必要なこともあるので、そこはご注意ください)
施策に対して、②が無くて①だけになってしまうと、論理の飛躍が生じてしまうため、②は削れないためです。
※ちなみに、さらに「売上向上」は書くべきかという論点については、私は不要派でした。
売上向上は事例Ⅱで言わずもがなの目的ですし、得点になる可能性が低いことを考えると、文字数が勿体ないと思いましたので。
+αの効果もあるので注意
基本は先に上げた、客単価向上、既存顧客のリピート化、新規顧客獲得を抑えておけば良いですが、事例や設問によってはその他効果も抑えておくと良いものがあります。
代表的なものは「地域の繁栄・活性化」なんかが挙げられます。
必ずしも先に上げた3つのパターンでは事例企業や設問にマッチしないことも稀にあるので、その点は注意も必要です。
(おまけ)事例Ⅱとはいえ、知識の復習も重要になりそう
ご存じの通り、昨年は「アンゾフの成長マトリクス」が出題されました
今まで事例Ⅱではほとんど知識を必要とされていない科目とみなされてきましたが、そんな甘い受験生達(=私)の心を見透かしてきたかの様な出題でした。。。
勉強時間の余力にもよりますが、今年の試験では直前期に、企業経営理論のマーケティングの知識を総ざらいしておくと良いのではないかと思います
(私は試験後、これをやらなかったことを本当に後悔しました・・・)。
まとめ・最後に
いかがでしたでしょうか。
これまで長々と3回に渡って、事例Ⅱで私が「開眼」した3つのポイントを記載してきましたが、改めてポイントをまとめると、
・「だなどこ(+戦)」を意識し、抜け漏れなく取捨選択
・「強み(経営資源)」・「機会」等の与件根拠に忠実に、読み手(採点者)に、「誰に・何を・どのように」の解答を「妥当」と感じてもらうことを意識
・代表的な施策、効果のパターンを理解・整理し、インプット
の3点になります。
残された勉強時間も少なくなってきてはいますが、これからの過去問演習時や回答の復習(見直し)時に、上記のプロセスや思考を意識してみると、きっと本番でも、事例Ⅱで陥りがちな「一人よがりな回答」を避け、「妥当な回答」が作成できるようになるのではないかと思います。
最後まで読んでくださった方ありがとうございます。
本シリーズの記事を通じて、少しでも2次試験に特有の「どうしたら良いか分からないモヤモヤ感」が解消され、皆さんの「開眼」に少しでも貢献出来ましたら幸いです!!
2週間後の2次試験、開眼した事例Ⅱで高得点を取れること祈っております!
以上、タキプロ12期ブログ班ウラマツでした!!!
次回はういさんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
↓下のボタンを押して、読んだよ! と合図していただけると、とっても嬉しいです。
(診断士関連ブログの人気ランキングサイトが表示されます[クリックしても個人は特定されません])
皆様の応援がタキプロの原動力となります。
ぽちっと押して、応援お願いします♪