事例Ⅱで「大事故」を起こさないために byたべちゃん
みなさん、何度演習に取り組んでも事例Ⅱの点数が安定しない、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
私も2次試験勉強中は、4事例の中で事例Ⅱが最も安定して得点することができず、苦手意識を持っていました。
2次試験を突破するために大事なことは、各事例でまんべんなく合格点付近にもっていくことです。
そんな中でキーとなるのは、点数のバラつきやすい事例Ⅱで「大事故」を起こさないことだと思っています。
事実として、私たちが合格した年の前年度にあたる令和2年度2次試験における、某予備校が実施した得点開示データ分析でも事例Ⅱが最も点数のバラつきが大きく、足切りとなっている数も多かったです。
今回は、そんな事例Ⅱで「大事故」を起こさず、安定して合格点を狙うためのコツを紹介します!
■自己紹介
はじめまして、たべちゃんと申します。まずは簡単に自己紹介をさせていただきます。
年代/性別:20代後半/男性
職種 :銀行で法人営業→メーカーで資材購買
受験歴 :1次1回、2次1回
勉強時間 :1次625間、2次275時間 合計900時間
勉強方法 :独学
得意科目 :1次/財務・会計、2次/事例Ⅲ
2次試験は1次試験後から本格的に勉強を始めました。
■事例Ⅱ攻略のコツ① ターゲットの設定を間違わない
事例Ⅱで得点のバラつきが大きい理由は、「アイデア選手権」になりやすいからです。
2次試験4事例の中では、比較的与件文も長く、助言に使えそうな強みや機会が多く出てきます。
提案できる施策の幅も広いがゆえに、出題者の意図を外した助言により全く点数が入らないということが往々にして起こってしまうのです。
そんな中で私が最も重要だと考えることは、「ターゲット層の設定を間違わないこと」です。
ターゲット層さえ正しく設定できていれば、「設定したターゲット層のニーズは何か」を考えると、助言できる施策も限られてくるため、大外しするリスクが小さくなります。
また事例Ⅱでは、最初の設問でターゲット層を答えさせた後、次の設問でそのターゲット層を対象にした具体的施策の助言を求められることがあるため、一度ターゲット層を間違うと芋づる式に複数の設問で点が入らず、大量失点へとつながりかねません。
ではどうすれば正しくターゲット層を設定できるのか。私は2つのポイントがあると考えています。
ポイント①:与件文から素直に考える
与件文には「拡大傾向にある顧客層」や「B社固有の強みにマッチしそうなニーズを持つ顧客層」が必ず存在するはずなので、素直にターゲット層にすることを考えましょう。
グラフなどから読み取らせる場合もありますが、細部の見落としだけには注意して、基本的には最も拡大傾向にある層を選べば問題ありません。
ポイント②:高付加価値商品を購入する余裕がある、もしくは購入したいと思っている層を狙う
事例ⅡにおいてB社の戦略方向性は基本的に「高付加価値商品で差別化」です。
高級路線となることが多いため、一般的に経済的な余裕があると考えられる層がターゲットになりやすいです。たとえば高齢者や共働き世帯、あとは観光客などが該当します。
一般層でも「こだわり志向」で高付加価値を求める層はターゲットとなりえます。
反対に、一般的にそれほど経済的な余裕がないと考えられる若年層や低価格重視の一般層はターゲットになりにくいです。
ですが、最初から決めつけるのは危険なので、あくまで与件文からヒントを求めましょう。
まとめると、与件文から素直に市場拡大が見込める層をピックアップし、B社固有の強みを生かした高付加価値商品を買ってくれそうか、を考えると大きく外さないのではないでしょうか。
■事例Ⅱ攻略のコツ② 施策の助言は「ダ・ナ・ド・コ」で
診断士受験生の間では有名すぎるフレームワークですが、施策の助言は「誰に」「何を」「どのように」「効果」の順に書くとバランスの良い答案になります。
特に慣れないうちは「効果」を書き忘れることが多いので注意が必要です。
▼誰に
ターゲット層設定の仕方は先ほど解説しましたので、ここではどのように解答を書くかをお伝えします。
それは「ジオグラフィック基準」「サイコグラフィック基準」「デモグラフィック基準」の3要素を入れることです。
たとえば「周辺の高級住宅街に住む・健康志向の・30代共働き世帯」といった具合です。
これは、単純にターゲット層を聞かれた際の高得点答案となるだけでなく、その後に助言する具体的施策との整合性が伝わりやすくなると考えます。
▼何を
ターゲットとなる顧客層のニーズに合わせて、B社固有の強みを生かした商品・サービスを提案します。
与件文から「顧客ニーズにあう商品・サービスは何か」「競合と比較し、B社固有の強みは何か」の2点を考えることができれば、自分勝手なアイデアに走らず、大量失点を防ぐことができます。
▼どのように
提案できる幅はある程度限られているため、キーワードとして覚えることで対応が楽になります。
「2次試験 合格者の頭の中にあった全知識」や「ふぞろいな合格答案」を読んで、どのような提案ができるか覚えてしまいましょう。
特に、双方向コミュニケーションが可能なものは重要なので、「SNS」や「掲示板」などのオンラインコミュニケーション手段、「試食会」や「料理教室」などのイベントは、お決まりのパターンとして覚えておきたいところです。
▼効果
こちらも 「ふぞろいな合格答案」 などを読んで、どのような効果が書けるのかパターン化して覚えた方が楽です。
例としては「関係性強化」「顧客満足度向上」「客単価向上」「客数増加」「固定客化」「新規顧客獲得」などのキーワードを押さえ、自分の助言に合いそうなものを字数が許す限り詰め込みます。
双方向コミュニケーションの施策を助言した場合は「関係性強化」→「顧客満足度向上」「固定客化」であったり、「顧客ニーズ収集」→「製品開発に生かす」→「顧客満足度向上」であったりと色々なパターンに展開が可能なので、点数が稼ぎやすくなります。
■おわりに
今回は事例Ⅱで「大事故」を起こさず、安定して点数を稼ぐコツをお伝えしました。
「ターゲット設定を間違わない」、「施策の助言はダ・ナ・ド・コで」の2点を意識できれば、あとは過去問演習を繰り返すことで合格点付近までもっていくことができるはずです。
もちろん高得点を狙うには、もっと多くの要素を検討して事例を深く理解した方が良いと思いますが、1次試験後から本格的な2次試験の勉強を始めた身としては、時間的に不可能でした。
みなさまの参考になれば幸いです。
次回はわぎーさんの登場です。
お楽しみに!
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