令和3年 事例Ⅰの再現答案 byアライ
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のアライと申します。
まずは、1次試験お疲れ様でした!!!!
1次を突破しても2次試験が待ってますので、自己採点で合格圏内にいるかたは、
早めに2次対策を始めましょう。もうこの時期になったら、早すぎて困ることないですからね。
今回は2次試験最初の強敵である事例Ⅰについて記載します。
過去のブログは下記を参照ください。
最初は事例Ⅳについて書かせていただきました。→こちら
2回目は、合格体験記です。→こちら
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■二次試験は100%の正解はないので、n=1のサンプルを紹介
2次試験は既に皆様ご存じの通り、模範解答が発表されません。
なので、合格者の再現答案などから、こういうことを書けばいいのかな…?と推測するしかなく、
それらをまとめたのが「ふぞろいな合格答案」などに代表される対策本です。
本記事でも、再現答案と答案を記載していた時の考えを記載し、n=1のサンプルを提供したいと思います。
(名付けて、ひとりふぞろい)
答案を作るプロセスと、80分という制約条件の中での戦いがうまく伝われば幸いです。
下記の答案で点数の開示請求をしたところ、72点でした。
再現答案は記憶をたよりに書いた部分もあるので、参考程度にしていただければと思います。
テクニック的なもの(組織は戦略に従う、戦略は組織に従う、フレームワークのさちのひもけぶかいねこ、茶化など)については、巷にあふれているので、そこは各自検索するなどして、対策していただければ…と存じます。↑のフレームワークで検索すれば大体出てきますので、それを参考下さい。
ちなみに、「さちのひもけぶかいねこ」はキーワードだけでも覚えておくことをおすすめします。
では、問題文と出題主旨を併記しながら、再現答案を記載します。
設問文は長いので、公式サイトのリンクを貼付します。設問分はこちら
第 1 問(配点 20 点)
問題文:2 代目経営者は、なぜ印刷工場を持たないファブレス化を行ったと考えられるか、100 字以内で述べよ。
主旨:ニッチ戦略、高付加価値分野への経営資源の再配分について、経営戦略の視点から分析する能力を問う問題
再現答案:理由は①オフセット印刷機が普及し、業界全体が価格競争の流れとなる中で、
工程を一括受注して美術印刷に需要を絞って専門特化し、価格競争から脱却し、
③他社と差別化し、競争優位を獲得する為。(93字)
答案作成時の考え:オフセット印刷機が普及して、今まで人の手でやっていたことが機械化されたのね…。
そしたら、価格競争に陥るのも無理はないわな。中小企業の基本的な戦略としては、規模の経済でメリット出すのが
難しいから、経営資源を差別化できる分野に絞って投入することで価格競争を避けて、付加価値を向上させるのがセオリーだけど…
なんかあったか?他とネットワーク構築して高品質な美術分野とかに専門特化してるな。これは書いておくべき。
ネットワーク活用した一括受注体制と、専門特化が利益の源泉になってるぽいから、これで他と差別化して競争優位性を
確立する感じで書くか…。
第 2 問(配点 20 点)
問題文:2 代目経営者は、なぜ A 社での経験のなかった 3 代目にデザイン部門の統括を任せたと考えられるか、
100 字以内で述べよ。
主旨:先代経営者からの事業承継や後継経営者の新規事業の立ち上げに関して、経営組織の視点から分析する能力を問う問題
再現答案:理由は①情報通信技術の進化で印刷のデジタル化が加速する機会に対して広告代理店に勤務していた
3代目の人脈や経験を活かして時代の流れに乗った事業拡大を行い収益拡大すること
②後継者を育成し事業継続を図る為。(100字)
答案作成時の考え:事業継続の観点からしたら、後継者育成は外せないよな…これは必ず書こう。
2000年代から印刷がデジタル化していることもなんか引っかかるな…。また印刷の単価下がってるし。
価格競争厳しいな…。社外も含めたプロジェクトチーム作って、アートディレクターがプロジェクトマネジメントしてるのね。
3代目、広告代理店でほぼ同じことしてるじゃん。これは機会に対して、3代目の経験という強みを活かして事業拡大路線かな。
単価下がっているって書いてあるし、多角化的なのも入れたいけど、文字数にきついかも。次の問題に切り分けかな。
第 3 問(配点 20 点)
問題文:A 社は、現経営者である 3 代目が、印刷業から広告制作業へと事業ドメインを拡大させていった。
これは、同社にどのような利点と欠点をもたらしたと考えられるか、100 字以内で述べよ。
主旨:事例企業の競合との差別化や新規事業と既存事業とのシナジー効果について、事業戦略の視点から分析する能力を問う問題
再現答案:利点は①多角化で既存事業とのシナジー活用でネットワーク拡大②更なる価格競争の印刷業とのリスク分散ができる点。
欠点は新規需要を発掘する経営資源が乏しい点②広告制作分野も競争が激しく案件獲得が難しい点。(100字)
答案作成時の考え:印刷も全部ネット印刷とかの大きいところが圧倒して、絶対価格じゃ勝てないもんな…。
事業ドメイン拡大は正解だと思う。そしたら、多角化書くときに大体入れる既存事業とのシナジーは必須かな。
価格競争激化してるから、リスク分散もセオリー通りいれるかな。欠点なんかあるか…?
案件獲得が難しいって書いてあるな…。広告屋って人件費以外あんまかからないから参入障壁低いし、競合も多いから、
営業力が強くないとなかなか新規参入した印刷屋さんに発注でないよな…。この辺が欠点か。
第 4 問(配点 20 点)
問題文:2 代目経営者は、プロジェクトごとに社内と外部の協力企業とが連携する形で事業を展開してきたが、
3 代目は、 2 代目が構築してきた外部企業との関係をいかに発展させていくことが求められるか、
中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。
主旨:協力企業との関係とネットワークの構築について、助言する能力を問う問題
再現答案:外部の協力企業に自社から出向させて社員を入れるなどで連携強化して、
外部企業とのネットワークを強化することで、案件を紹介し合って売上を向上させるなどで
競争の激しい広告業界でも優位性を確保する。(95字)
答案作成時の考え:なんだこれ…?とりあえず難しいからパス。一番最後にしよう。
(そして時間がなくなり、残り5分前くらいで書き殴る。)
外部企業とのネットワーク?いかに発展って…設問文に全然そんなの書いてなかったし、妄想で書くしかないか。
さちのひも…を思い出せ!自社から出向させたりして、なんか連携とかネットワークとか強化できないか?
思い付きだけど…。ネットワーク強くして、皆で案件とって紹介し合えばいいやん!弱みの営業力を周りのネットワーク使って補完しよ!
がんばろ!はい終わり!(書き殴って見直したところで80分終了。答案も直接解答用紙に書き込み。)
第 5 問(配点 20 点)
問題文:新規事業であるデザイン部門を担う 3 代目が、印刷業を含めた全社の経営を引き継ぎ、
これから事業を存続させていく上での長期的な課題とその解決策について 100 字以内で述べよ。
主旨:次世代経営者の事業戦略や経営組織の構築に関わる論点について、提言する能力を問う問題
再現答案:長期的な課題は、外部企業の多用で社内にノウハウが残らず、外注費が高等した際に収益が減少する。
解決策は社内での新規採用・育成によるノウハウの蓄積と教育制度の確立を行い、営業部門を設置してリスクを減らす。
(100字)
答案作成時の考え:設問4、全然わからん…とりあえず設問5から行くか。ネットワークあるのはいいんだけど、
それだと自社内にノウハウ溜まんないんだよな…。外注使うから、収益性も良くはなくなるし…。そのあたりが長期的な課題かな。
解決は…やっぱ事例Ⅰだし社内人材の採用・教育の強化だな。内製化大事!なんか解答欄余ったから営業強化もエイヤで入れとけ!
なんかさちのひも…のフレームワークでも部門設置ってあったし。
問題文と主旨の出典:(一社)中小企業診断協会
「令和3年度中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰの出題の趣旨」
「令和3年度 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ」
■まとめ
事例Ⅰについて、全部の再現答案と、答案構築のプロセスを書いてみました。
参考になりましたでしょうか。ほんとに時間なくなるので、タイムマネジメント重要です。
くどいようですが、戸惑ったら「さちのひもけぶかいねこ」を思い出しましょう。
最後にオマケで一つ、他のブログか何かで見た小ネタを紹介します。
問題用紙の余白に下書きして解答用紙にそれを修正しながら書く答案作成方法、すごくいいと思うのですが、
文字数をいちいち数えるのが大変…という場面、ないでしょうか?
その場合、余白を4等分し、4等分した1つのスペースに5文字ずつ書く!と決めて書けば、
1行20文字、1スペース5文字と、簡単に文字数の管理をすることができます。
文字数える時間、ホント無駄ですからね…。特に極限状態の80分の中では…。
本記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。
次回はまなをさんの登場です。
お楽しみに!
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