【合格体験記】自分に合った勉強法を見つけるのが一番の試験対策 by みやっち
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のみやっちと申します。
これまで私が書いた記事は以下のとおりです。
事例Ⅱの答えは与件文の中にある by みやっち
経済学・経済政策を得点源にしよう by みやっち
【タキブロ+】 診断士合格者のホコタテ -矛盾-Ⅰ by みやっち
中小企業経営・政策は当日まで伸びる byみやっち
(「みやっちのノウハウ」のタグからも一ご覧になれます。)
タキプロブログ全体の時期掲載スケジュールの関係で、少し遅めのタイミングですが、今回は私の合格体験記を書かせていただきます。
・合格に向けて私がとった勉強法
・1年目の敗因と2年目の勝因の分析
・得点開示結果
なども記載しますので、勉強法に係る記事としても読んでいただけたらと思います。
・2次試験対策の敗因分析と克服法に興味のある方
・(2年目以降で)短時間の勉強で2次試験を突破したい方
・ブログを読んで少し試験勉強の気分転換をしたい方
などなど、幅広い方に少しでも参考になればと思います。
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目次
■簡単な自己紹介
年代/性別:40代前半/男性
職種:本職は不動産系公的機関勤務ですが、現在は出向して国家公務員をしています。
受験歴:1次/1回。2次/2回。
勉強時間:1次は200~300時間程度、2次は100~200時間程度だったと思います。うち2年目は25時間程度。
勉強方法:ほぼ独学
得意科目:1次/経済学・経済政策、運営管理。2次/事例Ⅱ。
■合格までの経緯
・2019年1月 当時本業で経営企画の仕事をしていたことから、興味を抱いて、勉強開始。
・2019年は仕事(海外短期語学留学)が1次試験日に重なり、受験見送り。勉強も英語を優先することにして、5月頃から中断。
・2020年1月の英検終了後に勉強を少しずつ再開。
・2020年7月:第1次試験受験 → 合格
・2020年10月:第2次試験(筆記試験)受験 → 不合格
・2021年は仕事とプライベートが多忙になり、ほぼ試験勉強ができなかったものの、直前の9~10月に少しだけ勉強。
・2021年11月:第2次試験(筆記試験)受験 → 合格
・2022年1月:第2次試験(口述試験)受験 → 合格
■受験歴と得点開示結果
2020(令和2)年度 第1次試験
経済学・経済政策:80点。財務・会計:76点。企業経営理論:78点。運営管理:77点。経営法務:68点。経営情報システム:60点。中小企業経営・政策:64点。
合計:503点 → 合格
2020(令和2)年度 第2次試験
事例Ⅰ:36点。事例Ⅱ:66点。事例Ⅲ:61点。事例Ⅳ:60点。
合計:223点 → 不合格(事例Ⅰ足切り)
2021(令和3)年度 第1次試験
試験免除
2021(令和3)年度 第2次試験
事例Ⅰ:50点。事例Ⅱ:83点。事例Ⅲ:66点。事例Ⅳ:70点。
合計:269点 → 合格
■1次試験対策:勉強法がフィットして一発合格
おおまかに貯金科目と足切り回避科目に分けて、平均60点(合計420点)の合格ラインを死守する作戦をとりました。
使った教材はTACの『スピードテキスト』『スピード問題集』『第1次試験過去問題集』のみ、7科目分。なお、『スピード問題集』は演習量が足りない時のみ使い、アウトプットは過去問中心にしました。また、模擬試験はTACの公開模試を受験しました。
テキストを読んでの理解度、過去問題集や公開模試を解いた結果から、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策はやや苦手と判断し、足切り回避を目指すことにしました。他の科目は、貯金を目指すことにしました。
結果として、足切り回避科目も60点台を確保し、貯金科目は70点台後半~80点をとれたので、作戦通りの結果となりました。
まとめると、1次試験対策は自分の場合はテキストと過去問題集を用いた独学で十分でした。マークシートの択一選択式試験なので、過去問題集を使えば自己採点もでき、独学での対策がしやすい試験だと思います。また、すべての科目で60点を目指す必要はないので、自分なりの得点戦略が大事だと思いました。
唯一課題があったとすれば、1次試験に勉強時間を使いすぎ、2次試験の対策が遅れてストレート合格を逃したことでしょうか。詳しくは次の項で。
■2次試験対策1年目:勉強法がなかなか決まらず、涙を呑む
独学だと何からどう対策して良いかわからず、まずは自分の立ち位置を知るために、2020年春に行われた模擬試験を一つ受けました。事例Ⅱと事例Ⅲは良かったのですが、事例Ⅳの出来が悪すぎて衝撃を受けました。
ただ、1次試験が終わるまではなかなか2次試験対策に手を付けられず、着手したのは1次試験後でした。
職場の制度でとある通信教育を受講できるコースがあったので、まずそれを受講してみたのですが、教え方が自分には相性が合わなかったようで、どう問題を解いてよいのかの理解を高めることに繋げられませんでした。職場の制度を使ったため途中で放棄することも後回しにすることもできず、8月末まで主にこれをやっていたのは、結果として非効率な勉強法だったと感じます。教材選びの大事さと難しさを感じました。
第2次試験対策のインプットについて途方に暮れていたところ、8月頃に見つけたのが『事例Ⅳの全知識&全ノウハウ』という本です。事例Ⅳの計算問題の解き方は、私はこの本をバイブルとして、この本で徹底的に学びました。(他の本も少し見ましたが、結局このバイブルに戻りました。)
事例Ⅰ~Ⅲの対策に使っていたのが、TACの「第2次試験過去問題集」と、「ふぞろいな合格答案」シリーズでした。「第2次試験過去問題集」で模範的な解答とそこに至る考え方を学び「ふぞろいな合格答案」は書き方の作法や得点につながるキーワードを知るとともに自己採点に活用しました。ただ、過去問演習に本格的に着手したのが(上記の通信教育をやった後で)9月頃と遅く、過去の合格者と比べて解いた事例数が圧倒的に少なく、数年分を1回やれた程度でした。
模擬試験は、独学者の自分にとって第三者に採点してもらえる貴重な機会と考え、秋に行われた2つの模擬試験を受けました。
そして、10月下旬に行われた本試験に臨みました。結果は先述のとおり、事例Ⅰで40点に届かず不合格でした。(事例Ⅱ~Ⅳは60点越え。ただし合計点は合格点の240点に届いていない。)
最初の2次試験対策を振り返ると、敗因としては、
・事例Ⅰ対策不足
・過去問演習不足
の2点があったかと考えます。
事例Ⅰで足切りになってしまった直接の理由は、ある設問で、全く違う方向の解答をしてしまったことですが、背景には事例Ⅰ対策不足があったと考えられます。
過去問演習は、通信教育と模擬試験の勉強の残りの時間でやったような形になったのですが、この2次試験においては、過去問に勝る教材は無いというのが合格後の私の感想です。過去問以外は、どうしても過去問とは違うクセが入ってしまうと感じられるためです。
ちなみに、模擬試験は春と秋で計3回受けていますが、事例ごとの得点の高い低いはバラバラでした(秋の模擬試験は、片方は事例Ⅲだけ点数が良く、もう片方は事例Ⅲだけ点数がダメ(しかも事例Ⅰが高得点)でした。)。本試験と模擬試験とでは問題も採点者もどうしても違っており、事例Ⅰが自分の苦手科目という明確な認識を持たず、事例Ⅱや事例Ⅲと同程度の勉強量にしてしまっていました。
過去問の自己採点は難しいですが、過去問を解いた時の自分なりの手ごたえの方が、事例ごとの得手不得手の実態と近かったようにも思います。
■2次試験対策2年目:勉強時間25時間で合格
2021年4月に二つの大きな環境変化がありました。一つ目は、出向により仕事が忙しくなったこと。二つ目は、子供が産まれたこと。特に、子どもが産まれたことで育児に多くの時間を割くことが必須となり、仕事の忙しさと相まって、試験勉強の時間は全く取れませんでした。
もう受験をやめようかとも思いましたが、1次試験免除があったこと、2次試験も事例Ⅰ以外は前年度も合格圏だったこと、2次試験は暗記科目ではなく、相性もあることから、この年も受けるだけは受けることにしました。
9月に模擬試験を一つ自宅受験し、感覚を取り戻したうえで、対策するのは基本的に事例Ⅰに絞ることとし、以下の対策を実施しました。
・ある予備校の直前講座(2コマ5時間だけの単体の講座)を受講
・そこで学んだ事例Ⅰの勉強法に沿って、過去問の設問を読んで解答骨子だけを書く練習を繰り返す(事例Ⅰのみ)。
直前期の土日などに育児の合間を縫って勉強しましたが、この年のトータル勉強時間はわずか25時間程度でした。
予備校の直前講座は、本試験解説等の無料公開されている動画を見て、自分にフィットしている先生の講座を受けました。結果、中身がよく理解できました。
1年目の不合格の反省として、「事例Ⅰ対策不足」を補うとともに、「過去問演習不足」を圧倒的に時間がない中で補うべく、「解答骨子作成」に絞って少しでも数をこなしました。
結果は、再掲になりますが以下の通りでした。(括弧内は昨年と比較した増加分)
事例Ⅰ:50点(+14点)。事例Ⅱ:83点(+17点)。事例Ⅲ:66点(+5点)。事例Ⅳ:70点(+10点)。合計:269点(+46点)
25時間程度の勉強で、46点アップしたことになります。
事例Ⅰは対策の効果で足切りを回避しました。事例Ⅱは相性も良かったと思います(自分でも手応えがありました)。事例ⅣはNPV問題以外を優先したことが奏功しました。
まとめると、
・正しく勉強すれば短時間でも点数は上がる。
・年度によって問題との相性もあるので、十分な勉強時間を取れなくてもとりあえず受けてみることが大事。
だと思います。
■口述試験対策は情報戦
今年もダメかな、と思っていましたが、筆記試験に合格していたので、急いで対策しました。
予備校がオンラインで公開していたセミナーを聞いて基礎知識を仕入れたうえで、今年の事例を読み直し、タキプロとふぞろいの口述試験の模擬試験を受けさせていただきました。
タキプロをはじめとした受験生支援団体で行われる模擬試験は、とても良い練習になりますし、他の受験生の方の回答ぶりも聞いて参考にできますので、お勧めです。(ここでお世話になったことが私がタキプロ13期として活動するきっかけともなりました。)
おかげで当日は、あちこち部屋を移動する流れにも動じませんでしたし、試験官とのやり取りも、これで落ちることは無いだろうと自信を持てるくらいの回答はできました。
ちなみに、当日は早めに行って会場近くのファーストフード店かカフェで少し時間をつぶそうと思ったら、会場の大学で別の検定試験もあったようで、近隣のお店も大変混雑していて入れず、コンビニでイートインした後早めに会場入りしました。遅刻したらアウトなので早めに会場付近に行くべきですが、このような不測の事態にも慌てないようにしていただければと思います。
口述試験対策は情報戦と思って、情報収集を大切にしていただければと思います。なお、遅刻せずに会場に行き、黙ってしまうことなく会話をすれば落ちることは無い試験と言われています。事例の中身さえ頭に入っていれば何とかはなるので、リラックスして臨んでいただけたらと思います。
■まとめ:自分に合った勉強法を見つけてください
少々長文になってしまいましたが、端的に言えば、
自分に合った勉強法を見つけられた1次試験及び2年目の2次試験は合格し、見つけられなかった1年目の2次試験は不合格だった、と思っています。
中小企業診断士試験のとりわけ2次試験は、定まった勉強法が無く、しかも正解もわからない試験ですので、自分なりの勉強法をなるべく早期に見出し、それに沿った勉強をできた方が、合格に近づくのではないかと思います。
次回はメッシさんの登場です。
お楽しみに!
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