「気づきメモ」のススメ by ミョンス

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タキプロ13期ミョンスと申します。



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■はじめに

 2次試験まで日にちが迫ってまいりました。私は2次試験は三回受験しましたが、毎年毎年この9月はドキドキで、皆さまの緊張感、不安感、五里霧中で出口が見えない感じは、共感できるつもりです。不安で不安で仕方がないと思います。


 1次試験は努力が何とか結び付く試験ですが、2次試験は公式な正解がないだけに「なにをやればいいか」「どこまでやればいいか」が見えにくい試験であり、皆さま苦慮されていると思います。否が応でも「センス」「スジの良さ」が問われてしまう試験であることは、私が三回の2次試験受験経験で味わった点でした。

 では、どうするべきか?私のようにセンスがない人間は、ひとつひとつ階段をのぼる地味な作業しかないと考えました。

 特に二回目の2次試験が不合格だったとき、センスがないなら中小企業診断士として求められるであろう資質になるようコツコツやるしかない、たとえ何年かかっても、、という決意で学習再開しました。今思うと、この気持ちこそが、合格にむけた最大のドライバーだったのではないかと思います。

 そしてこの気持ちを忘れないための、工夫や仕組みの一つが、今回紹介する「気づきメモ」です。

■「気づきメモ」とは?

 読んで名のごとく、2次試験の学習で出てくる、日々の「気づき」「間違えた点」「気を付けた点」「記憶すべき点」「素敵な表現」「ダメダメな点」を、メモにしていくだけです。

 日々の気づきをメモに落とし、同じ間違いを繰り返さないよう、改善を図れるよう、試験日当日の「わたくし」に向けて「ここ気をつけろよ」を残していく作業です。

 模試の間違いや予備校講師の話、ブログやSNSで得た情報も、そして「悔しいこと」「うれしいこと」も、事例関係なく一冊にまとめていきました。自分は文房具屋で売っているダイゴーの「Handy Pick」の”チェックリスト”を用いて、どんどん書き込んでいきました。



 お恥ずかしい点もありますが、私が特にこの時期にメモをしていた内容のごくごく一部を例として公開します。あくまで私の弱点やミスに基づいたメモですので、万人にあてはまるわけではない点、また自分向けで「一人称」になっている点、ご承知おきください。

■事例Ⅰの気づき

・主語述語を明確にした短い文章にしよう。語尾も恰好つけず「した為」「する事」で行こう(2021.1.1)
・設問文は「文節レベル」に分解する。「文節レベル」で解答していけば失点しにくい。(2021.1.1)
・僕は理論を盛り込めるとスタイルが崩れることがわかった。欲張らず与件引用中心で55点を狙おう(2021.10.31) ※超直前期です
・買収は、同業種なら「規模拡大」、異業種なら「範囲」「シナジー」を意識(2021.09.5)
・にっくきアンゾフは事例Ⅰのドメイン整理に活用しよう。(2021.03.21)
・1次知識がなぜ瞬殺で出てこないんだよ?えっ?今まで何やってたんだよ?(2021.9.20)
・外部ネットワークは弱みの補完にできないかを考える(2021.10.8)→2021年 第4問に活かせた!

■事例Ⅱの気づき

・SWOTはブレストではないよ。思い付きを挙げればいいものではないよ。(2021.5.3)
・SWOTがダメ。10個は書いてくること。(2021.9.18)
・書いたSWOTを余すところなく2問目以降で使いきってこないとダメだよ。(2021.10.10)
・効果から書け。手段は後。お前のアイデアなど採点者は聞いちゃいない。(2021.9.18)
・あれだけ先生に効果から書けと言われたのになぜ書いてこない?(2021.10.17)
・グタグタながら効果はくらいついて書いてきたね。悔いなし。(2021.11.7)→試験当日振り返り

■事例Ⅲの気づき

・SWOTは4Mを強烈に意識。SWは第2問以降で回収できる内容を抜き出す事。(2021.2.1)
・コンサルタントが「射出成型」「マシニングセンタ」等の”Machine”を知らないのはダメ。動画を見てみよう。(2021.4.15)
・段取り作業は自動化やロボット化できない。”Man”が必要(2021.9.29)
・戦略問題、IT化や情報化の問題は先に取りかかる。強み弱みの資源の消しこみが絞りやすい。(2021.9.18)
・見込生産は「納期重視しない!」「生産ロットサイズ小さくしない!」(2021.9.12)
・事例Ⅲは「切り分け」。攻める順番を考える。違う情報を盛り込むのは失点要素。(2021.9.29)
・QCDは「状態」や「結果」。「プロセス」として書かない。(2021.9.29)

■事例Ⅳの気づき

・ビジネスモデルを意識。製造業とサービス業ではコスト構造や重視する指標が違う。(2021.5.4)
・正答率は概ね、CVP5割、NPV2割、取替投資は数%位。故にCVPは絶対に外さない。(2021.1.1)
・事例Ⅳは与件文に一貫して流れるストーリーを強烈に意識。最終問題につながる。(2021.9.15)
・単位、桁の処理、はあらかじめ答案に書いておくこと。暗算禁止。(2021.9.20)
・計算練習は脳みそが疲れている夜11:00過ぎにやることが当日対策。(2021.9.1)

■おわりに

 お恥ずかしながら、私の「気づきメモ」の一端を公開させていただきました。最後の最後まで開眼せずに試験日を迎えましたが、自分の弱点、クセ、違和感、様々なTIPS、繰り返し間違える点を記録していたことで、実はファイナルペーパー代わりになっていたと思います。そして、私にとっては努力してきたことの「お守り」でした(久々に見返ししてウルウルしています)。「勝つ」答案はつくれませんでしたが、「負けにくい」答案に近づけました。

 試験日まで残り少なくなりましたが、皆さまがご自身の弱点と向き合い、ミスを最小限にして、2次試験を終えられることを祈っております。


次回はのじえもんさんの登場です。
お楽しみに!

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