【特別企画】合格後の世界その6 「独立への思い」
こんばんは。つってぃー@タキプロブログ係です。
11/23に開催させて頂く「大交流会」に先立ち、ブログ上でも「合格後の世界」をご紹介する特別企画をお届けします。
いつものブロガー以外のスタッフからの寄稿によりお届けする一味違ったタキプロブログが合格後に見ることの出来る世界をお伝えします。
特集最終回は4期生でタキプロ勉強会を牽引してきた一休さん(合格を機に独立)から、独立するまで、そして独立してからの思いを生々しく語ってもらいました。
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こんばんは。一休さん@勉強会班です。
【はじめに】
2013年目標の受験生の皆様は、各受験校の模範解答も出揃い、答案分析会も一通り終えたころかと思います。ご家族や大切な方と大切な時間を共有されていることでしょう。
さて、今日のお話は「独立」ということで、私の独立に関する事実を、ありのままに書きます。
【独立するまで】
私は、2013年4月1日付で中小企業診断士登録となり、翌5月1日に開業届を出しました。普通は、1年から2年程度、企業内で少しずつ仕事の基盤を作った後、独立します。
しかし、なぜ私がすぐのタイミングで独立したか。
勤務先では当初、国内と海外を行ったり来たりの生活でした。こんな中、公企業経営に携わったプロジェクトがあり、メンバーの中に、中小企業診断士がいました。そこで中小企業診断士の資格を知り、学生時代には全くない、「経営理論」や「財務」など、事業運営に必要な知識に対する興味をもち、自分の専門である土木建設を活かしたコンサルの道に、一回しかない自分の人生をかけるのもいいのでは、という気持ちが芽生えてきました。
私は独身で、扶養家族がいません。母親のみ健在ですが、すでに年金生活で安泰であります。常日頃から、会社を辞める旨は周辺に話しており、会社を退職する事に関しても周辺の同意をしてもらっていました。
もとから浪費はしていなかったことで、何かの時のために、ある程度の蓄え(私の場合、3年間は無職でも暮らせる位)がありました。
という有利な点があったのは確かです。しかしながら、独立にあたって、それよりも重要な条件を私は持っていなかったのです。
4.独立してからの仕事のあてが、なかったのです。初年度であれば、昔の勤務先からの業務委託や、商工会等公的機関の専門家派遣など、あるいは、縁故、知り合いの経営者から顧問契約などといったものです。合格してから実際に独立するまでの3-4か月、実務補習と通常の業務で忙しいのですが、それでも、ネットワークを活用すべきだったと反省はしております。
つまり
1.自分に対する動機づけ
2.周りの人間の協力
3.生活の最低基盤
は、独立のタイミングで得られていたのですが、
4.診断士としての食い扶持
がなかったのです。
私は、後悔はしていません。食い扶持については、診断士になってから、1日中使える時間を営業、インプット、アウトプットでどう使うか?を常に考えながら実行してきたと思っています。
【独立してから】
後悔しないとはいえ、仕事がないのはやっぱり辛いし悲しい気分になります。まず名前を売ろうということで、様々なところに顔を出していました。
診断士協会の研究会活動は、今、大小6つの研究会に入っています。各月1回の定例会のほか、分科会がありますので、結構な量です。
予備校の先生が社長であるコンサル会社の出資社員になっています。出資ですので最後は自分たちで儲けなきゃ絶対戻ってこない、という気合の高いメンバーであると信じて。
プロコン塾(プロ・コンサルタントを要請するための塾)に入っています。診断士東京協会6支部が何らかの形でやっており、東京協会も支部とは別に独自に開設しています。値段はおおよそ1日1万円×10回が相場ですので、研究会と比べて非常に高いです。しかし、10万円を出すだけのメンバーが集まっています。
中央支部の国際部に所属しています。海外の経験をどういう形で活かせるかなあ?と悩んで国際部のセミナーに伺ったのをきっかけに入らせていただきました。
ここまでは、東京都診断士協会関連です。
(株)エニアグラムコーチングの講師学校に通っています。と同時に、年度末には講師としてデビューの予定です。エニアグラムは検索でいくらでも出てくるのでこちらでは割愛しますが、趣旨は、「コーチング」手法の画一的適用には限界があり、人が生まれながらに持つ気質(=エニアグラム)に合わせたコーチングが人間関係構築には必要である、という社長の考えに感銘を受け、私もそうでありたいとの思いから始めました。
「話し方の学校」に通っています。東京協会にも講師系の研究会やマスターコースがありますが、この学校は、テクニックではなく、非常に日本語を大切にすること、自分が何を社会に伝えていくのか、というコンテンツの部分は、協会の研究会やプロコン塾にはあまりない項目で面白いな、と思い参加しています。
異業種交流会や都内の士業交流会にも積極的に顔を出して名前を憶えてもらうようにしています。そんな診断士は中々いないので(あと自分が坊主な事)差別化はできています。、他士業が扱う内容は、中小企業の表面上のニーズをしっかりつかんでいるものだ、と考える。と、彼らの話を聞いていれば、その根底にある、診断士が解決するであろう問題課題を導き出すチャンスではないか?などとも思ってます。
某受験予備校系の組織で執筆や採点作業をやらせてもらっています。
忘れてはいけません。
タキプロ活動 受験生時代にお世話になったので、今度は自分が、というのでリーダー役を買って出ました。リーダーとしては、はっきり言って同意形成型。でも受験生の合格確率が1%上がれば、との思いで、悩みながらも楽しくやらせてもらいました。
受験生を助ける、という経験は、自分の受験生活の反省が出来てしまう、という利点もまああるわけですね。
さて、多少強引にでも、ここまで手を伸ばしてよかったのは、確実にネットワークは広がり、私の事を知ってくれた方が増えた事。診断士のみならず、別の士業やモチベーションの高い社長さんなどと話せるのも大きなプラスです。そうして、こんなのはどう?と公的機関の関係のお仕事を少しずつ頂けるようになりました。また自分の強みはどこなのか、が少しずつ認識でき、どんなインプットをすべきか、どんなアウトプットができるか、明確になるのです。
【これから】
私は、今まさに、岐路に立っているのだろうな、と実感しています。何を自分のコアコンピタンスとするかを本格的に決めるべき時に来ています。「建設業」といっても何百人といる診断士やコンサルの中でどう差別化すべきか。そもそも自分の生きる目的に対して建設業に絞らなくてもいいんではないか?という考えも。多忙なスケジュールはこなすだけで精一杯です。それができる人ならば、ぜひやったほうがいいでしょうし、周りの診断士でも、多忙なスケジュールでも成果を出して一歩ずつステップアップしている方も多数いらっしゃいます。
でも私は違いました。あれやこれやと手を出したことで、一つ一つの成果品質が下がり、時には信用を著しく落とした業務もあったのです。コンサルティングは、自分には向いていないし、コンサル活動を主流にした、独立診断士の王道的な生き方は無理だな、と今感じています。それは、自分がこうだ、という意見を言えない傾向にある、という性分も多分に関係があります。では私の場合、何を主軸にするか?
「エニアグラムコーチングによる職場人間関係の改善」
は、自分の残り半生の人生目的、使命の一つになるのだろうな、と決めています。自分も人間関係で苦しみました。そうした悩み、どんな職場でも持っていると思います。
企業経営理論の中に、なぜ組織論が含まれているのか。なぜ事例Ⅰなら、「士気高揚を目的とした人事施策」、事例Ⅱでは「インターナル・マーケティング」、事例Ⅲだったら「技術伝承」が度々、出題テーマになっているのか。それは、企業の業績に連動する生産性指標は更に分解すると人間関係の成熟度にも関わってくるのでは、と考えられるのです。
企業の頭脳は社長様ですが、実際に製品やサービスを創るのは、従業員の皆様です。従業員が元気に働ける職場はやはり、いい製品、いいサービスを効率よく作ることができる重要な条件と考えます。私は財務やIT、生産にはめっぽう弱いけど、自分の苦い経験から職場内の人間関係の円滑化を主軸に、企業経営向上に力を添えられる、こんな考えです。
いろんな方向に手を出して、様々な発見をし、信用を失うような大失敗も半年でしました。それも、何が人生の目的か、自分の使命をはっきりさせることができた事で、そうした大失敗も報われたように思っています。
【最後に】
独立の決断は、人生の一大事です。しっかりライフプランを持って、仕事の基盤を作って独立すべきだと考えます。逆に、企業内でしっかり診断士ネットワークを活用して成果を上げる、というのも、十分検討に加えていいと思っています。他士業よりも、企業内が多い、逆に言うと企業内診断士が社会の好位置を占められる、という可能性も高いのです。
でもやっぱ、独立して、自分の人生を歩みたい、という方は、自分の動機づけ、周辺の理解と協力、十分な蓄え、仕事の基盤を整えて、独立されることを強くお勧めします。
駄文、お読みいただき有難うございました。診断士となられた際には、ぜひともご一緒できれば幸いです。
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いかがでしたでしょうか?
悩みながらも自分に変革を起こした一休さん、そのきっかけを得たのは間違いなく診断士試験の合格です。ですが、それが大きなきっかけであると同時に、スタートラインでしかないこともよくわかりますね。
タキプロには色々な合格者が居ます。受験生の皆さんととても近い目線で悩みを共有することも出来るはずです。今は受験勉強はオフシーズンですから、勉強も頑張りつつ、時間を見つけて診断士として頑張っている方と会話をして、改めてモチベーションを高めてはいかがでしょうか?相手はタキプロスタッフでもいいですし、予備校の先生でもいいですし、そういう環境にない方はネット上で頑張っている診断士のブログを追いかけてもいいかもしれません。
特別企画「合格後の世界」は今回で終了です。
お読み頂きありがとうございました!
最後に、タキプロからのお知らせです。
【大交流会満員御礼!!】
おかげさまで、11/23(土)の大交流会は募集定員に達しました。タキプロメンバー一同、皆様にお会いし交流できることを楽しみにしております。
※キャンセル待ちなどのお問い合わせはこちらまで。
お問い合わせ先:タキプロ事務局 takipro2010@gmail.com
【タキプロ絶対合格!!口述対策セミナーのご案内】
診断士試験最後の大一番!!しっかり準備をして診断士になりまし
日時:①12月7日(土)14:00~16:30
②12月11日(水)19:00~21:30
会場:①中央区立堀留町区民(中央区日本橋堀留町1-1-1)
②文京区シビックセンター5階会議室C(文京区春日1-1
定員:各20名
対象者:2次筆記試験合格者
参加費:無料
内容:・口述試験についてのガイダンス
・想定問題を使った模擬面接
※申し込み受け付けは12月6日(金)10:00からとなります
※①、②とも同内容のセミナーとなっています。ご都合の宜しい方
お問い合わせ先:タキプロ事務局 takipro2010@gm
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すごくためになりました、
家族のある方で、独立した方がいたら
ぜひ、お聞かせいただければと思います。
独立したいんです。合格したらの話ですが。。
万年受験生様
ブログ、お読み頂きありがとうございます。
私(一休さん)は独り身ですが、診断士同期には、ご家族をお持ちで独立した先生もいらっしゃいます。
彼らに聞くと、独身者と比べ用意周到ですが、最も重要なのは「独立して家族の生活を守る」という明確な自己意識だそうです。
「独立したいんです」という強い意思で、ぜひ夢をかなえてくださいね。
最後に、万年受験生さんのご多幸をお祈りします。
一休さん より