実在の中小企業で研修する資格がある?! byよういち

タキプロ14期の よういち と申します。 受験生の皆さん、二次試験本当にお疲れ様でした。
模範解答のない中、モヤモヤした気持ちで過ごされている方も多いと思いますが、過ぎたことは過ぎたこと。今回は合格後に待っている診断士登録の最後の関門、実務補習について紹介したいと思います。

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■合格すると実在の中小企業での研修がある?!

私が中小企業診断士の資格に興味を持った理由のひとつが、今回紹介する実務補習制度があることです。
何か実践的なスキルを身に着けたいなと思っていた自分は、「合格すると実在の中小企業で企業診断の実務が受けられる」という実務補習の制度を知り、とても面白そうな資格だと感じて中小企業診断士の資格取得を目指すことにしました。

でも、診断士資格に関する情報をネットや書籍で調べても、実務補習の情報ってあまり詳しく載ってないですよね。
今回は、謎に包まれたこの実務補習について、私の実体験を踏まえて紹介したいと思います。

■実務補習の情報

まず実務補習の概要については、中小企業診断士協会のホームページに日程などが記載されています。

https://www.j-smeca.jp/contents/005_jitsumuhoshu.html

すでに来年2月分の日程が公開されていますので、最寄り地区の日程は一度確認してみてください。
実習を受ける地域や日程を選択できるようになっているので、ご自身の都合に合わせて申し込むことができます。ただし、合格後3年以内に登録を済ませる必要があるので、仕事の負荷やプライベートな予定などを見越して、計画的にプランを立てていく必要があります。

うっかり3年過ぎちゃった!なんて人はいないと思いますが、せっかく合格した資格ですので、早く登録して実務に活かすのがいいでしょう。

■受付開始と同時に予約が殺到!

二次筆記試験に合格すると、口述試験の案内より先に、実務補習の受付が出来るようになります。

例年、合格発表の翌日午前中から予約開始となりますが、最短で診断士登録ができる2月のコースは申し込みが集中し、あっという間に予約枠が埋まってしまいます。そのため、受験生の皆さんは、合格の余韻にひたりつつも迅速に次のアクションに着手する必要があります。

各地区ごと受け入れ可能な人数に限りがあるので、予約が取れない場合は遠方で空きのあるコースを選択することになってしまいます。実際、私が参加した名古屋15日コースには、予約が取れずに東京から参加してくるメンバーの方もいました。

■5日コースか15日コースか

実務補習を計画する上で、最も重要な選択が5日コースと15日コースのどちらを選択するか、ということだと思います。15日コースは、5日コース×3回で構成されてるため内容に違いはありませんが、私が参加した名古屋地区では15日のコースを同じメンバーで受講します。指導員の先生は実習先の企業ごとにそれぞれの先生が担当しますが、同じメンバーで3社の企業診断を経験するので、チームで連携しながら集中的に診断士としての能力を習得できたと思います。

まとまった時間が確保できて早めに診断士登録を済ませたい方は一気に15日コースを、そうでない方は5日コースを複数回受講するのがいいでしょう。

ひとつ、受験生の皆さんへの情報として、Myページ登録や予約入力画面を、事前確認をしておくことをおすすめします。これは、当日になって必要な入力情報を調べたりする手間を省略できますし、当日の予約争い(?)で少しでも早く予約枠を確保できると思います。

二次筆記試験も終わり、勉強から解放されている期間に、少しだけ実務補習の計画を立てておくことをおすすめします。

■実務補習のながれ

実務補習の日程が近づき、開講の1週ほど前になると、担当の指導員の先生から診断先企業の情報や、スケジュールの案内が送られてきます。場合によっては、班員同士でのファイル共有手段やWeb会議などの連絡もあり、いよいよ診断士としての第一歩が始まったという緊張感も湧いてきます。

5日間の日程のなかでは、初日が診断先企業のヒアリングで、用意した質問内容などを社長さまとヒアリングさせてもらい、経営課題や将来展望などを伺います。ヒアリング後には班のメンバーで内容を持ち帰って振り返り、2回目のヒアリングに向けて仮説を練り直したり、深堀りする内容を絞り込んだりします。ちなみに、診断先企業への訪問は平日なので、私も含めメンバーは有給休暇などで会社を休んで参加していました。

ヒアリングが終わると、あとは約10日後に設定されている報告会に向けて、診断報告書を作成します。

診断士協会から提供されるフォーマットもあるものの、目の前には実在の企業があるわけですので、メンバー全員、診断先企業のことを色々と考え、毎日頭を悩ませます。途中、指導員の先生を交えた診断報告書の作成指導が2日設定されていて、この間に完成版の診断報告書を仕上げます。

そして、社長のもとを再度訪問して診断結果のプレゼンを実施し、その後に指導員の先生からフィードバックを受ける、というのが5日コースの日程です。ですので、5日コースと言っても、実働で約2週間程度の実習になります。

私は15日コースに参加したので、2月初旬から3月中旬まで、約1.5か月くらいの期間は実務補習中心の生活になりました。

■おわりに

「実在の企業で実習が受けられて、なんだかとても面白そう!」そんな思いがきっかけで診断士を目指しました。
いま振り返ってみると、当初の期待よりもずっと多くの学びを得ることができ、中小企業診断士の資格を取得してよかったと実感しています。

指導してくださった先輩診断士の先生方や、一緒に実習を受けた班の皆さんとは、今も連絡を取らせてもらっていて、自分の大切な人脈につながっていると思っています。

次回は、きゃるろ さんの登場です。 

お楽しみに! 

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