実務補習の心構え by ナナセ

新年あけましておめでとうございます!タキプロ12期の「ナナセ」です。

2次試験を終えられた皆さまは、運命の合格発表を前にソワソワされている頃でしょうか。。。(私は昨年かな〜りソワソワしており、発表前1週間の仕事は手付かずでした笑)

これまでは私自身の経験をもとに、2次試験の各事例ごとの特徴/私なりの心構えを紹介してきましたが、今回は2次試験突破後の先にあります、実務補習の概要と心構えをお伝えしたいと思います。皆さんの今後のヒントになれば幸いです!

■実務補習とは?

①:概要

企業診断の一連の流れを実体験する実習です。試験合格者4〜6名で1つのグループが編成され、グループごとに指導員の先生(先輩診断士)がつき、ご指導のもと実際の企業さんに経営診断・助言を行います。取り進めは、メンバーから選出されたリーダーが中心となり、指導員の先生と適宜打ち合わせながら行うのが一般です。

ただ、指導員の先生によって、実習雰囲気/実習時間(実拘束時間)/関与方針も様々です。私は3回実務補習を経験しましたので、参考までにそれぞれの雰囲気を簡単に共有したいと思います。どの回の先生も素晴らしく、勉強になる5日間でしたが、特に3回目は濃い内容で大変実りあるものでした(その分しんどかったですが笑)

1回目:

関与度合適度な距離感で関与(良い意味で放任主義)
実習スタイル助言内容含めて基本的にグループメンバーに任せることを優先。進め方や内容でクリティカルな箇所は随時ご指導いただく形式
拘束時間5日間とも09:00~17:00を厳守

2回目:

関与度合細部まで関与
実習スタイル診断先会社にとって有用な成果物完成を優先。助言内容についても細かくご指導いただく形式
拘束時間5日間とも20:00過ぎまで延長

3回目:

関与度合   職場上司という形で関与
実習スタイル診断士としてあるべき姿を考えさせることを優先。コンサルタント業務取り進め方から中小企業ならではの診断方法など、実践につながる心構えをを中心にご指導いただく形式
拘束時間5日間とも20:00過ぎまで延長、5日間以外も先生を交えて集合

②:スケジュール

先生によって進め方は異なりますが、大まかな実習の流れは以下の通りです。なお、5日間連続ではなく、2日目と3日目は約1週間空きます。その間はグループ内で連絡を取りながら報告書を作成します(実質9日間です!)

1日目:メンバー顔合わせ、役割分担、診断先分析、ヒアリング内容整理、企業訪問(ヒアリング)
・役割分担を初日までにメールベースで決めるケースもありました

2日目:診断先現状分析、経営戦略・事業戦略議論、報告書骨子作成
・2日目までに戦略方向性が固まらないとそれ以降の作業に移行できませんことができません。。。

3日目〜7日目:各自自宅作業(報告書作成)
・この間にメンバーで打合せを持つ会(先生もご参加)もありました

8日目:成果物確認、摺合せ
・内容次第では全てやり直しという可能性もあります(結果、8日目と9日目はほぼ徹夜ということに。。。by経験者)。5日目までにドラフトUP→メンバーと先生からコメント受領→8日目までに修正、といった流れをおすすめします!

9日目:成果物確認、摺合せ、最終確認、プレゼン練習

10日目:企業訪問(報告会

③:成果物

100ページ程度の診断報告書を作成します。報告書の中身は、経営戦略/人事・組織/営業・マーケティング、生産管理・運営管理/財務・会計が主で、1人1章を担当するイメージです。診断先の業務形態によっては、商品政策や経営情報システムなどで1つの章を作るケースもあります。

■「0日」が超重要!!

3回の実務補習を通して一番大事だと感じたのは、当たり前のことすぎるのですが、補習前(0日)にきちんと準備することです。

実務補習では実質9日間で100ページ程度の、診断先にとって有用な報告書を仕上げる必要があります。そのためには、診断先の現状をできる限り把握し、診断先ならではの課題を洗い出すことが重要です。しかしながら、企業先訪問(社長ヒアリング)の時間は想像以上に短いです(1時間〜2時間、長い場合でも3時間程度)。この限られた時間で、現状/課題を把握し、助言に必要なヒントも聴取する必要があり、効率的にヒアリングをすすめることが重要です。

そのために、事前に診断先の基本情報(HPなど)は当然のことながら、診断先の業界情報(一般的にどのようなビジネスモデルなのか、バリューチェーンの実態、業界の問題点、競合先情報など)を収集し、“課題の仮説“を作り、事前に質問事項を整理しておくことがポイントになります(企業先訪問は初日午後が一般的であり、ヒアリング前にメンバーで議論できる時間もあまりないのが実態です。。。)

仮説構築までの情報収集は、ネットや書籍がメインとなりますが、その中で最も参考になるのが、『業種別審査事典』です!

中小企業診断士や金融機関、シンクタンクもなどに協力により作成されたもので、合計1513の業種がカバーされています。事典には、業種理解(業種の特色、市場規模)/業界動向(今後の展望や課題)/業務内容と特性/審査のポイント(取引形態と条件、経営指標の見方)/関連法規制と制度融資/業界団体、などの情報が織り込まれております。

ネットでも購入できますが、全10巻もあり、普通に高いです笑(全巻揃えると20万オーバー)。主要な図書館で閲覧できますので、実務補習前に時間を見つけて確認してみてください

■おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は合格後に取り組む方の多い「実務補習」についてお届けしました。

上記が皆さんの一助になれば幸いです! 次回はいまさきさんの登場です。お楽しみに!

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