【受験を検討されている方へ】中小企業診断士試験の流れをお伝えします by hide_kingdom
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のhide_kingdomと申します。
タキプロブログ愛読者ならすでにおなじみの超多年度受験生ユニットTKP43の神4メンバーでもあります。
TKP43とはタキプロ内の超多年度受験生4名で結成したユニットです。TKP43のことが気になる方は以下のブログもご覧下さい。
【タキブロ+】多年度生座談会(前編)
【タキブロ+】多年度生座談会(後編)
本日は、これから中小企業診断士試験の受験をしたいと考えている方向けに試験制度をご説明します。
まいどやで~。タキプロブログのファンなら名前言わんでもわかっとるだろうけど、つっこミンや!
今日は、試験制度ちゅうやつやな~。超多年度生のhide_kingdomならそりゃ何でも知っとるわな~
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■はじめに
まず、中小企業診断士試験および中小企業診断士として登録されるまでの流れをご説明します。
①1次試験→②2次筆記試験→③口述試験→④実務従事or実務補習→⑤登録
この中で試験に該当するのは①~③です。これら順を追ってご説明します。
ただ試験制度を淡々と説明していくだけでは面白くありませんので、超多年度受験生(受験歴10年)のhide_kingdomの経験談も交えてお伝えしていきます。
超多年度生の経験談って、最初の9年間ひたすら落ちまくった経験なだけやんけ~
■1次試験概要
最初の関門は1次試験です。中小企業診断士試験の1次試験は、合格率は20%~40%とそれなりに難易度が高くなっています。1次試験といえど簡単ではありません。それは2日かけて7科目受験しないといけない試験範囲の広さも影響していると思います。
【1次試験概要】
・試験科目は7科目:経済学、財務会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策
・試験時間:60分又は90分
・試験方式:マークシート方式(100点満点)
・合格基準:7科目で420点以上(ただし、1科目でも40点未満がないこと)
・科目合格制度:60点以上獲得した科目は科目合格が認められる。有効期間は当年を含め3年間
・試験日:例年8月第1土曜日・日曜日 ※2020年、2021年はイレギュラーな日程となりました。
・試験申し込み:4月末頃~5月末日まで。
・試験会場:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇
・合格発表:9月上旬頃
・受験料:14,500円
試験免除制度もあります。各科目について以下の資格を保有していた場合、科目免除となります。
・経済学:経済学博士、不動産鑑定士、不動産鑑定士補、大学等の経済学の教授、准教授(および、旧助教授)
・財務会計:公認会計士、会計士補、税理士
・経営法務:弁護士、司法試験合格者
・経営情報システム:情報処理技術者試験合格者(システムアナリスト、アプリケーションエンジニア、システム監査、プロジェクトマネージャ、ソフトウェア開発、第1種、情報処理システム監査、特種)、ITストラテジスト、システムアーキテクト、応用情報技術者
もちろん、私はどれ1つもかすりませんでした。。(一応、中小企業診断士試験の準備期間中に簿記3級はとりました・・)
それなりにステータスのある資格を持ってないと免除にはならへんのやな~
簿記3級では免除してくれまへん
【科目合格制度】
中小企業診断士1次試験は科目合格制度が存在します。試験概要のところにも書きましたが、7科目合計420点未満でも、複数年かけて科目単位で60点以上獲得できれば科目合格という扱いになります。その科目合格は合格年度を含めて3年間有効となります。
さらに、科目合格していても、翌年その科目合格の権利を放棄してもう一度受験することも可能です。これはどういう意味があるかと申しますと、科目合格した科目が得意科目な場合、60点より大幅に得点を上積みできればその科目で得点を稼いで、トータル平均60点以上を目指せます。
しかし個人的にはこの作戦はあまりオススメしません。翌年の学習対象科目が増えてしまうことと、その科目の試験難易度が高すぎた場合恩恵を受けられないというリスクがあるためです。試験難易度は科目ごとに毎年変動するので、来年も60点以上取れる保証はありません。
■1次試験合格パターンシミュレーション
科目合格の持ち越しや科目免除などが複雑に絡み合い、様々な1次試験の合格パターンが存在します。いくつか例に挙げて見てみましょう。
パターン①はシンプルなパターンです。
・1年目⇒「経済学」と「経営情報システム」の2科目のみ60点を超えて科目合格となります。
・2年目⇒「財務会計」、「企業経営理論」、「運営管理」、「中小企業経営・政策」の4科目が60点を超えますが、「経営法務」を含めた5科目が300点未満だったため、先の4科目が科目合格となります。
・3年目⇒「経営法務」が60点を超えたため、7科目が全部揃い1次試験が合格となります。
このパターンは私の最初に1次試験を突破したケースを例にして作成しました。
ホンマは、1年目の前の0年目があって7科目全部不合格だったらしいやんけ~
勝手に省略すな!
パターン②は少し難易度が上がるケースです。
・1年目⇒「経済学」のみ60点を超えて科目合格になります。また「経営情報システム」は免除資格を有しており科目免除で合格扱いとなります。
・2年目⇒「財務会計」、「運営管理」が60点を超えて科目合格になります。
・3年目⇒「企業経営理論」のみ60点を超えて科目合格になります。
・4年目⇒1年目に科目合格した「経済学」が3年間の有効期限が切れたため、再受験となります。「経済学」「経営法務」「中小企業経営・政策」の3科目で180点を超えたため、7科目が全部揃い1次試験が合格となります。
なお、2021年から1次試験合格者には「●●年度中小企業診断習得者」、科目合格者には「●●年度中小企業支援科目合格者(科目名)」という称号が与えられるようになりました。この称号を履歴書に記載すると採用に有利に働くかもしれません?!(知らんけど)
ミンは「ジャイアントスイング習得者」やで~
■1次試験合格率推移
それでは1次試験の受験者数、合格者数、合格率がどのように推移しているのか見てみましょう。
まず目につくは、令和4年度の1次試験受験者数が2年連続で最高値を記録したことです。令和4年度は過去最高の17,345人が受験しました。令和2年度に受験生が減っているのはコロナで受験を見送った方が多いことが考えられます。令和2年度を除くと近年の受験者数は増加の一途となっています。
■2次試験概要
続いて2次試験です。2次筆記試験の大きな特徴は記述方法が筆記になること、科目合格制度が無くなることです。なお、2次試験というと、2次筆記試験と口述試験まで含めた試験を指しています。
【2次試験概要】
・試験科目は4科目:事例Ⅰ(組織・人事分野)、事例Ⅱ(マーケティング・流通分野)、事例Ⅲ(生産・技術分野)、事例Ⅳ(財務・会計分野)
・試験時間:80分
・試験方式:記述方式(100点満点)
・合格基準:4科目で240点以上(ただし、1科目でも40点未満がないこと)
・試験日:例年10月第4日曜日 ※2020年、2021年はイレギュラーな日程となりました。
・試験申し込み:8月下旬頃~9月下旬頃まで。
・試験会場:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇
・2次筆記試験合格発表:翌年1月中旬頃 ※新型コロナの前は12月中旬頃でした。
・受験料:17,200円(口述試験も含む)
なお、1次試験を通過して中小企業診断士になるためには、2次試験とは別に養成課程へ進むという道も用意されていますが、本ブログでは試験制度を取り扱っていますのでここではそちらには触れません。
つっこ美は、養成課程を要請する過程で妖精家庭になったんだがね~
いらんこと言わんでええねん!!
■2次筆記試験合格率推移
では2次試験の受験者数、合格者数、合格率がどのように推移しているのか見てみましょう。
2次試験の合格率はここ数年18~19%の間で落ち着いています。一方で2次試験の受験者数はここ数年で右肩上がりです。これはより多くの合格者を輩出していることを示しています。ここ数年は、1次試験の易化もあり、多くの方が2次試験を受験したことで合格者数も増えています。
■口述試験
最後の関門は2次試験の後半戦「口述試験」です。ここまでくればあと少しです。
【口述試験概要】
・試験時間:10分程度
・試験日:1月下旬頃 ※新型コロナの蔓延以前は12月中旬頃でした。
・試験会場:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇
・合格発表:2月初旬頃
最初、私は口述試験の事をよく知らずに情報収集に走ったことを思い出します。情報収集の結果、以下のことがわかりました。
・落とすための試験ではない。会場にたどり着いて何か話せば多くの人は合格する。
・(コロナ禍の場合)会場で検温がある。以下の場合は受験できない①体温が37.5℃以上、②新型コロナに感染、③濃厚接触者に該当。
その場合、翌年度の2次筆記試験から再受験となる。
・服装は基本自由だが、9割以上の人はスーツを着てくるのでスーツにしたほうが無難。
特に2番目の点は怖いですよね~。2次筆記試験を合格した後は、なるべく人混みにはいかないほうが良いでしょう。。
それ、めっちゃ怖いやん!コロナに感染したら今までの努力がパーや!
そうならんように、普段からニンジンいっぱい食べてビタミン採りまくったるでぇ~
【口述試験の流れ】
口述試験は謎が多いと思われている試験ですが、大まかに当日のオペレーションをお伝えします。
1.会場入口の検温をパスしたら、待機場所(大部屋)に案内される。
2.待機場所から1次控室へ移動する。注意事項を説明される。
3.受験番号のチェック、ストラップを渡される。
4.1次控室から2次控室へ移動する。
5.2次控室から面接部屋の廊下へ移動し、待機する。
6.面接部屋に入り、口述試験開始。終了後解散。
やたら移動させられたことを覚えています。とてもシステマティックに運営されていました。
【口述試験の実態】
次に口述試験の様子をお伝えします。
・試験官は2~3名
・当年度受験した2次筆記試験の事例Ⅰ~Ⅳから、2事例2問合計4問程度の質問される
・質問内容は、設問とは別の切り口で問われる場合が多い
・メモを見ることはできない
口述試験については、どうやら回答内容がよい悪いというよりも、人としてきちんと応対ができるかを見ているようです。
口述試験対策として、各予備校やタキプロなどの受験支援団体が行っている口述試験対策セミナー、模擬面接を受けておいたほうが当日落ち着いて対応できると思います。ちなみに私は出遅れましてどのセミナーも満席で参加できず、面接練習なしで本番に挑みました。それでも合格できました。
最低限やったほうがよいことは、2次筆記試験の与件分と設問を何回も読み返すことでしょう。何の事聞かれているのかわからないと回答につまる恐れがありますので。
何回も読み返す・・・・ルーティーン
お前、誰やねん!!
勝手に出てくるな~
■口述試験合格率推移
最後の砦、口述試験について合格者数、合格率の推移を見ていきましょう。
合格率は100%もしくは、限りなく100%に近くなっています。このデータをご覧いただくと落とすための試験ではないということがご理解いただけるかと思います。では、不合格になる人はどんな人なのか?という点については色々調査した結果、以下2つだと推測しています。
①試験会場に来なかった(来れなかった)人
②口述試験で一言も発しなかった人
つまり、その場へ行って何か話せばほぼ合格できる試験だといえます(・・・保証はしません)。
ここまで長い道のりやったな~、ご苦労さんやで。ここまでの努力を無駄にせんようにしっかり活躍せなあかんで!
■おわりに
本日のブログでは中小企業診断士試験の流れをお伝えしました。いかがでしたでしょうか。是非受験してみたいという方が1人でも多く出てくれると期待します。中小企業診断士は、まだまだ世間的にはマイナーな資格と思われていますが、取りたい資格No.1になったり、AIに置き換えられない士業No.1になったりと徐々に注目されてきています。皆さんと一緒に資格のステータスを高めていけたら幸いです。
次回はもっちさんの登場です。
お楽しみに!
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