合格体験記〜ざわつく状況でこそ、いつも通りの対応でいこう〜 byおかえり
読者のみなさん、こんにちは。 タキプロ14期の、おかえりと申します。
1次試験まで2カ月を切っていますが、今日は2次試験の体験記をお送りします。
■はじめに
令和4年2次試験で1番のざわつきポイントは、事例Ⅳ、第1問の「生産性の指標」で決まりだと思っています。
前年の「指標4つ」に続く、衝撃の展開でした。
事例4つ目で疲労マックスの極限状態の夕方に、そんな問題を目にして平常心を保つのは、事前に知っていなければ至難の業かと思います。
■私の対応
「多分、労働生産性のことだろうなぁ…」とは思いつつ、計算式が思い出せなかった私。
思いついた対応は、次の2つでした。
①労働生産性と記載し、数字を空欄にする
②生産性の指標を完全無視し、例年通りの条件で指標&数字を解答する
①なら、確実に部分点が取れそうです。
②は、設問に応答していないので、点数にならないリスクがあります。
ですが、私はあえて②を選択しました。
■理由
理由は、80分という制約のある中で、事前に予測していなかったことを、その場で新規に考え検証するのは、時間の大量ロスに繋がり、全問回答しきれなくなるリスクが高いことと、もう一つ、過去の合格者の再現答案の独自分析で、新傾向の問題の採点が甘いことに気付いていたからです。(但し、あくまでも推定)
以下で検証します。
例年、事例Ⅱの第1問はSWOT分析が出題されます。ですが、平成30年は、3C分析でした。なお、3Cが初見となる受験者への手助け情報として、「Customer顧客(個人的には「市場」派ですが…)、Competitor競合、Company自社」である旨の記載がありました。
回答として、顧客にO(機会:インバウンド需要)、競合にT(脅威:(インバウンドの団体客を獲得していそうな)チェーンホテル)、自社にSW(強み弱み)を当てはめたものがA評価に多かったと思います。C評価には、「自社」の項目に何を書けばいいのか思いつけなかった受験生が多かったようです。
以上のように、問題文に記載のある通りに言葉の置き換えのみ行い、例年通りの対応をしていれば、合格に手の届く可能性がありました。
つまり、空欄で提出してしまうのは、勝負を自分から放棄することで、もったいない行為だと考えます。
■結果オーライ
結果として、「有形固定資産回転率 6.12回」と記載した私でも、A評価で合格を手にすることができました。
後から、某予備校が発行している模範解答と見解を読んだところ、有形固定資産回転率は「設備生産性」の指標の一部となり、設備生産性は労働生産性の指標の一部を構成(労働装備率×設備生産性)しているので、遠回りして考えると、ちゃんと「労働生産性」について解答していると解釈できる指標だとする記載を見つけました。
2次試験は、「18%程度は合格させなければいけない試験」とも言えますので、おそらくですが、パターンを把握できるほど過去問をしっかり勉強している受験生(主に多年度生)が救済されるよう、出題者の先生が、あえてそう作成されたのだと思っています。
とは言え…、「生産性」が出題されて”驚いた”という体験をここまで書いてきましたが、実は、私が使っていたU-CANのテキストは、平成23年までは、解説ページで、労働生産性・労働分配率・労働装備率・資本生産性・設備投資効率・資本投資効率が計算されていたんですよね。しかも、平成22年の解答例では「労働装備率」を短所として挙げていました。
ですが、平成24年以降のテキストには載らなくなったので、「生産性の指標はトレンドじゃなくなったんだな」と思って、暗記しておかなかった私の勉強不足でした。。。
■ついでに
なお、「いつも通り」より更に優れた対応は、問題を「予知」することです。
80分という短い時間で、与件文を読み答案を書ききるためには、事前に問題まで想定しておく必要があります。
(私は試験後に聞いたのですが…)中小企業白書の記載や、政府方針を根拠に、「今回は労働生産性が出題されそうだ」とズバリ予測していた合格者もいました。
私自身は、為替は出題される(値動きが激しく円安が進行し続けていたから)と想定していました。そして実際に、最終問題の解答に使いました。事前に解答まで用意しておくと、それ以外の問題に時間をかける余裕が作り出せます。
■おわりに
本日の記事は、「空欄で提出するくらいなら、何か書いておこう。」程度のものです。「はぐらかし」とも言います。。。
問題に対する正解が分かっている方は、問いに正面から応答したほうが、当然、合格に近付けると思います。 80分を、有意義に使い切ってください。
最後に、2回目以降の出題では、採点は厳しくなります。
昨年、3C分析が再度出題されましたが、事前に勉強してあった私は、「市場」分析まで記載してA評価でした。
皆様、本年度は生産性指標の対策をお忘れなく。
次回はたいぽんさんの登場です。
お楽しみに!
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