ド理系人間の合格体験記 by ゆるふ
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ15期のゆるふと申します。
今回は「合格体験記」をテーマとして書かせていただきます。
私にとって診断士受験とは何だったのか、自分向けの全体的な振り返りにもなりました。
よろしければ最後まで読んでみてください!
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■はじめに
改めて、私の自己紹介をさせていただきます。
・年代/性別:30代/男 1児のパパ
・職種:製造業研究開発職(非IT系)
・受験歴:1次/2回(R3・R5)、2次/1回(R5)
・勉強時間:1次/400時間 2次/150時間
・勉強方法:1次/スタディング 2次/市販の参考書、予備校模範解答集・模試
・得意科目:1次/経営情報システム 2次/事例Ⅱ
・受験時保有資格:応用情報技術者・日商簿記2級・知財管理検定2級など
■受験のきっかけ
私は生粋の理系人間です。学生時代は大学~大学院で6年間、応用化学を専門に学びました。
卒業後は製造業の研究開発職に就き、現在も同じ部署で日々化学薬品や実験器具を扱った仕事をしております。
最初のきっかけは、研究まっしぐらの20代後半になり、友人達の結婚ラッシュを迎えた頃にありました。
そこで学生時代の友人たちと話をすると、彼らは普段の業務で自らの専門分野を高め続けているのは当然、もう一つの専門性習得(いわゆるπ型人材)や、スペシャリストでありながらゼネラリスト(管理職や経営職候補)を目指して日々学習に励んでいる様子を目の当たりにしました。
VUCAの時代を生き抜くために、同世代が既にこれほどにも危機を感じて努力をし続けている姿に非常に驚いたのと同時に、いかに自分の視野が狭く偏っていたかを実感しました。
それからまずは、会社で取得を推奨されている資格の勉強を始めることにしました。
具体的には、日商簿記2級、応用情報技術者、知財管理検定2級、FP2級などを取得しました。
その後は会社推奨の域を超え更に新しい知識をインプットするのは継続しつつ、身に着けたこれらの知識を有機的に結び付けて自分の強みとし、実務や普段の生活に役立てる方法がないかを模索しました。
そして、1次試験に7科目もの知識が必要であり、そのバックグラウンドが身に着いていることを前提に2次試験に臨む必要がある中小企業診断士という資格の存在を知り、取得を目指すことにしました。
診断士の知った時に「これだ!」という全身にビビビッと衝撃が走った感覚を今でも覚えています。
また、今振り返ると、診断士の勉強開始前から資格勉強の習慣があったからこそ、長い診断士試験の勉強もやり抜くことができたと思いますが、そのモチベーションの根底にあったのは「危機感」だったのかなと思います。
■1次試験1回目→育児休暇
ビビビッという衝撃を受け、診断士を目指し始めたのはR3年の春頃でした。
私は1次試験を2回受けた受験歴があり、その年のR3年と、合格できた年のR5年です。
結局R3年の1次試験は記念受験になってしまったことや、育児休暇を取得するためにR4年の受験をパスしたことの詳細については、この記事では割愛させていただき、以前の記事をご参照いただけると幸いです。
以下の試験対策については、合格できた年の勉強方法をご紹介いたします。
■1次試験対策
勉強の習慣はついていたこと、取得済みの資格と重複している部分もある程度あったことから、予備校などには通わず、費用の安い通信講座を活用しようと考えました。
結果的に使用した教材は下記の通りです。
・スタディング
・過去問マスター6科目分(中小政策以外)
・スピード問題集(中小政策のみ)
勉強を開始するにあたり、どの科目にどのくらいの労力をかけるかの作戦を立てました。
予備知識として
簿記→財務・会計の半分は済
応用情報→情報システム全部済
知財管理・FP→法務の1/3は済
があることを踏まえ、目標点数を下記のように定めました。
①経済学:50点
②財務・会計:70点
③企業経営理論:60点
④運営管理:60点
⑤経営情報システム:80点
⑥経営法務:60点
⑦中小政策:50点
計430点
したがって、③④→②→⑥→①→⑦の優先順で勉強し、⑤は問題演習のみという計画を立てました。
1次の勉強序盤は、スタディングのテキストをとにかく速く1周回すことを意識しました。
スタディングはスマホ一つあればどこでも全科目のテキストを広げられますし、音声と一緒にテキストを読むことで文字を目で追うだけで頭に残らないような効率の悪い勉強にならずに済みます。
とにかく速く1周して全体像を把握したら(こんなことを勉強するんだな程度でOK)、次はスタディングの問題演習と過去問に取り掛かりました。
当然、9割は解けませんがそれでよく、すぐに解答を見ます。
目的としては、頻出の論点はどこかを把握し、それが問題の中でどのような問われ方をするのかを知るということです。
併せて過去問マスターも、Aランク問題を解くというよりテキスト感覚で目を通していました。
私はこの勉強法の有効性を他の資格勉強中に自分で気づくことができましたが、タキプロやその他受験機関でもよくおすすめされていますし、診断士以外の資格勉強界隈でも同じことが言われています。
問題演習を3周ほどこなしたら、問題の5割ほどは答えを覚えてしまうと思います。
そうしたら1次の勉強の中盤に入り、再度テキストの読み込みに戻りました。
ある程度演習をこなしてから改めてテキストを読むことで、1周目では読みにくく感じていた部分もすらすらと読めるようになっていますし、問題で頻出の論点について「こういうことだったのか」と理解を深めることもできます。
意識しなくても、1周目よりも速く2周目を終えることができると思います。
その後は再度、スタディングの問題演習と過去問に取り掛かります。このタイミングでスタディングの問題はほぼ完璧に解けるようになるまで繰り返しました。どうしても間違える論点はその部分だけテキストも繰り返し読みました。
1次の勉強の終盤は、6科目分の過去問マスターと中小政策のスピード問題集をやりました。
過去問マスターはAランクのみを繰り返し解き、Bランク以下は手を出しませんでした。
スピード問題集は試験の2週間前から解き始め、3周ほどして本番に臨みました。
結果的に、7科目計480点で中小政策以外は6割以上の得点を得ることができました。
■2次試験対策
先に申し上げておくと、私は2次試験を240点というギリギリのラインで合格しました。
育児との両立で最低限の勉強しかできておらず、正直合格発表までは不合格だと思っていました。
それでも、自分がやってきた勉強法でも合格は可能だということをモチベーションに、こちらで紹介させていただきたいと思います。
2次の問題を初めて見たのは1次試験が終わってからでした。
あの時の、何をどう解答したらたらよいか全くわからないという感覚は、診断士受験生の誰しもが1度は経験するのではないでしょうか(笑)。
それから慌てて教材を揃えました。使用した教材は下記のとおりです。
・ふぞろいな合格答案 Ep.14(2021)、15(2022)、16(2023)
・LEC模範解答集 H30~R4
・30日完成事例Ⅳ特訓
・企業診断 R4年11月~R5年10月号
・中小企業診断士2次試験解き方の黄金手順
これら以外にもいくつか購入したものがありましたが、そこまでやりきることはできませんでした。
8月~9月中旬にかけては、事例Ⅰ~Ⅲについては模範解答をみてもよくわからずあまり勉強に身が入らなかったため、事例Ⅳを30日完成という名を信じてひたすら進めました。
9月も終盤に差し掛かると、さすがに事例Ⅰ~Ⅲもやらないとまずいと思い、通勤電車の往復80分を使って毎日1事例ずつ解くようにしました。
自分の解き方が一切固まっていない状態で無理やり解いていたので当時の解答はめちゃくちゃなものでしたが、今振り返るとこれによって自分の解き方が方向づいたのかなと感じます。
というのも、無理やり解答を構築していたので、解答に盛り込める内容としてはほぼ与件文の引用のみでした。
この解答方法だと、答え合わせをしてみるとよく得点できている設問と、的外れな解答しかできていない設問とにはっきりと分かれることがわかりました。
この設問の違いについては、企業診断で名物予備校講師の記事を読んでいるうちに判明しました。
すなわち、設問には大きく分けて2種類、分析系と助言系の設問に分類されます。
与件文の引用だけでも、分析系の設問はある程度得点できていることに気が付きました。
また、黄金手順を読んだことで、分析系の設問の解き方は前述の気づきの通りであってこのままでよく、助言系の設問も与件文の該当箇所を探し出すところまでは間違っておらず、さらにそこから1次の知識を用いて類推することが必要だということがわかりました。
これに気付いたのは、既に10月中旬に差し掛かっている頃でした。
この1次の知識から類推する力をもっとつけることができていれば、本番でももう少し得点を伸ばすことができたのではないかなと反省しております。
2次の解き方についても、より詳細は以前の記事をご参照いただけると幸いです。
【4事例共通】与件文への寄り添い方 by ゆるふ
【事例Ⅰ】国語の解き方は通用するか? by ゆるふ
■受験後
前述のとおり、2次試験後合格発表まで自分は不合格だと思っておりました。
翌年の2次試験に向けて勉強仲間を作ろうと、今まで一切やってこなかったSNSのアカウントを作成し、再現答案を載せたり、他の方の再現答案を参考にしたりしていました。
そのおかげで、後に合格がわかるとSNSを通じて同期合格の方達と一気につながりを持つことができました。
具体的には、口述試験後に有志で集まって慰労会をしたり、タキプロに所属して日々の情報交換をしたりして、まったく新しいを経験することができております。
研究一筋、狭いコミュニティで過ごしてきた私にとっては、合格を機に世の中がまるで変わってしまったかのような大きな変化でした。
私はまだ実務補習や従事をしておらず、既に登録を受けている同期の方々からすると今もスタートラインを踏み越えられていないような状態ではありますが、R5年世代の1人として恥じのないよう、次の目標に向かってモチベーション高く日々邁進できております。
■おわりに
診断士を受験する目的やきっかけは本当に十人十色で、その話を聞くだけでも大変興味深く面白いです。
これも、診断士試験という目標に向かって全力を尽くし、達成できたという共通の価値観があるからこそだと思います。
合格を勝ち取った後は、明るい希望ばかりの日々が待っております。
勉強中は何かとマイナスな思考が浮かんでくることがありますが、常にその先を見据えて、モチベーション高く持って学習に励んでいただければと思います。
次回は、あややさんの登場です。
お楽しみに!
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