二次試験の壁への向き合い方【合格体験記】by ハリー

皆さまこんにちは。タキプロ16期の ハリー と申します。
これから1年間、ぜひよろしくお願いいたします!
40代半ばで受験勉強を始め、約2年半にわたったこの勉強生活は苦しく悩み多いものでした。この受験生活の中で自分なりに工夫したことや、振り返って効果があったと感じる手法などを整理しましたので、自分と同じように苦しみながらも頑張る受験生の方々のお役に少しでもなれば幸いです。
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■自己紹介
名前: ハリー
年齢/性別/家族:40代/男性/妻、息子1人
業種:IT系企業(経営企画部門)
受験回数:1次1回、2次2回
勉強方法:独学
得意科目:1次 企業経営理論、経営情報システム 2次 事例Ⅱ
苦手科目:1次 財務会計 2次 事例Ⅳ
受験のきっかけ:もともと私はIT系企業の営業・広報部門の担当でしたが、経営企画へと異動となりました。営業の延長線で十分やっていけるだろうと当初は考えておりましたが、実際には広範で深い知識が求められることを知り、今の自分の能力ではこれからの組織の成長に貢献できないと感じ始めていました。
そんなことを考えていた年末年始の休み中に、たまたまUdemyのセールで色々と学びになりそうなものを探している中で、中小企業診断士の受験講座を見つけて購入したことから、私の診断士受験は始まりました。
■1次試験への取り組み方と結果
1次試験は7科目と範囲が広く、多くの科目はほぼゼロからのスタートでした。
経営関連の書籍を読んでいたことやIT系の仕事をしていたため、「企業経営理論」と「経営情報システム」は得意でしたが、財務・会計、経済学、運営管理には苦戦しました。
ただ、この得意と不得意が極端に分かれていることはある意味強みにも使えると考え、合計で420点を超えればよいという試験の仕組みから、足切りを回避しつつ得意科目で不得意分をカバーしてギリギリ滑り込む戦略をとります。
苦手科目は足切りにはならない50~60点狙いで基礎のみに集中。得意科目では、15点以上の余力を確保することを目標にし、難易度の高い問題も十分に理解するまで繰り返し復習するスタイルです。
教材はUdemyで購入した1次試験用の基礎講座の動画と基礎問題集を一通りやった後、STUDYingに申し込み、ひたすら「スマート問題集」というスマホで1問ずつ行える問題集を移動時間や隙間時間に取り組んでいました。
また経済学部出身ながら、経済学が苦手で大変難儀しました。色々と効率良い勉強方法を模索した結果、石川 秀樹先生の「マクロ経済学」「ミクロ経済学」の書籍と動画に出会えたのは僥倖でした。これも受験生を支援する文化のある診断士ゆえ、そういった情報が沢山WEBやSNSにアップされているおかげです。
石川先生のわかりやすい講義動画を毎日帰りの電車で視聴することで、これまで理解が難しかった経済学も徐々に解像度が上がり、次第に面白さを感じるようになりました。
一次試験の結果としては以下の通りです。
企業経営理論=75点
財務・会計=48点
運営管理=61点
経済学=60点
経営情報システム=76点
経営法務=60点
中小企業経営・政策=52点
合計432点
まさに当初の目論見通り、強みの2科目で31点のアドバンテージを作って、苦手な財務会計と中小企業経営・政策で下回った分をカバーし、その他は丁度60点前後という結果で、ギリギリ滑り込みでの突破でした。
■2次試験への取り組み方(1回目)
一次試験の感触が良かったわけではありませんでしたが、得意の2科目はある程度とれた感覚はありました。可能性はゼロではないと期待して、帰りの電車の中で初めて見た二次試験解き方解説動画の印象は、「これストレート行けちゃうんじゃないの!」というものでした。設問文から答えを拾って記述するタイプの試験ならいけるかも…なんて、今振り返れば浅はか極まりないのですが…
その感覚のまま初めて二次試験の過去問を解いてみた時の気持ちは、もう絶望以外の何物でもなく、2時間以上粘っても回答を書ききることすらできませんし、ストレートどころか、「どうやっても受かる気がしない…」と、合格するイメージすら消え去ってしまいます。
二次試験は過去問だけでなく、私にとって勉強自体もとても難しいものでした。勉強に取り組むものの、どのように能力を向上させ、点数を伸ばすかの具体的なイメージがつかめずに勉強の仕方も確立できないままで、試験日が近づくにつれ焦りが強まりました。
とにかくできることをやろう!と、ふぞろいの回答案でよく出てくるキーワードを覚えようとしてみたり、タキプロをはじめとしたさまざまなサイト上に公開されていたほかの合格者のファイナルペーパーを集めてきて「こうきたら、こう返す」というパターンをやみくもにインプットしてみたりと、とにかく対策を講じようと試行錯誤していました。しかし、振り返れば試験の本質を捉えられていなかったため、その方法では成長の実感はありませんでした。
その状態で臨んだ1回目の二次試験は、ベストは尽くしたものの全く手ごたえなし。特に事例Ⅳには全く手が出ず、応援してくれていた妻に申し訳なさを感じつつ江古田駅まで歩いたことは、今でも鮮明に覚えています。
1回目の2次試験の結果は、以下の通りでした。
事例Ⅰ=49
事例Ⅱ=61
事例Ⅲ=58
事例Ⅳ=51
合計=219
試験の感触から、合格している可能性が極めて少ないというのは分かっていました。しかし、合格発表で自分の番号が無い現実はやはり切ないものです。
■2次試験への取り組み方(2回目)
前回の悔しさを噛みしめて、1次試験が免除される次こそは!と意気込んでみるものの、勉強方法が確立できておらず、何から手を付ければいいものかも分からない状態が変わったわけではなかったのです。前回、事例Ⅳが全然ダメだったのは想定していましたが、結局得意の事例Ⅱがギリギリ超えただけで、他は全部60点を下回っていたことから、根本的な部分で力が足りないことが見えてきます。
この年の勉強方法はいろいろと模索をしていて、ずっと上手く進んでいる感覚がないままいろんなことに取り組んだので、改めて別の記事で改めてまとめたいと思いますが、まず初めに着手したのが苦手の事例Ⅳ対策です。
とにかく財務会計の基礎が理解できていないから、今の状態のままでは他をいくら伸ばしても事例Ⅳで足切りになるリスクを抱え続けることになる。とにかく事例Ⅳを伸ばさないとどうにもならないという事実に向き合い、「30日完成!事例Ⅳ合格点突破計算問題集」を毎日実施し始めます。
またSNSでたまたま「事例Ⅳマスターガイド」の存在を見つけられたことも幸運の一つでした。私にとってはまさしく「独学者向け新定番教材」というキャッチコピーのとおりの教材で、ひたすら繰り返しやることで、解答までの手順がイメージできるようになりました。
2回目の二次試験の結果は以下の通りで、全体的に高得点はないものの全科目で合格点を上回ることができました。
事例Ⅰ=70(前回比+21)
事例Ⅱ=65(前回比+4)
事例Ⅲ=60(前回比+2)
事例Ⅳ=63(前回比+12)
合計=258
事例Ⅳでは、経営分析は順調にいったものの絶対に落としたくない文章問題とCVP問題に苦戦し、NPVも回答を出せない状況に陥り、心折れそうになりました。しかし、最後まで諦めずに計算式で1点でも多く取ろう!という執念が、運を引き寄せたように思います。
■おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このように受験期間を振り返ってみると、自分の人生の中でこの期間は大きく自分を成長させてくれていたんだなと感じます。
少しでも皆様のモチベーションアップや、勉強方法のお役に立てれば幸いです。
次回は、はらしょー さんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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