合格した年と不合格だった年の勉強方法の違い by こま
読者の皆様、こんにちは。
こまです。
前回の記事はこちら。
早いものでもう6月ですね。
1次試験まであと約2か月半となりました。
体調に気を付けながら、合格に向けて頑張っていきましょう。
さて、本日のテーマは「合格体験記」です。
私は1次1回(R1)、2次2回(R1、R2)の受験歴です。
1年目の不合格を踏まえ、2年目はどのような勉強をしていたかについてご紹介します。
■合格した年と不合格だった年の勉強方法の違い
合格した年と不合格だった年の勉強方法の違いは、「第三者からのフィードバックをもとにした勉強方法だったかどうか」です。
私は1年目も2年目もTACに通っていたのですが、2年目の方が圧倒的に第三者(講師)からのフィードバックを多くもらっていました。
この理由として、1年目は、積極的に質問しようという意思がなかったことが挙げられます。
分からないことがあった場合も、ネットで調べてみてなんとなく理解して、やりすごしていました。
一方、2年目は、積極的に講師へ質問するようにしました。
教室講座は、講師との距離が近く、休憩時間に勉強方法の相談ができました。
ここで得たアドバイスを参考に自分なりの勉強方法を確立していったことが1年目との大きな違いです。
ここまで読んで「でも私の周りにアドバイスをしてくれる人なんていないよ」と思ったそこのあなた。
タキプロで開催しているWEB勉強会に参加してみてはいかがですか。
多くの診断士合格者が皆様へアドバイスいたしますよ。
■1次試験の勉強方法
・使用した教材
TAC教材一式(テキスト、トレーニング、過去問、要点整理ポケットブック、アプリ)
・勉強方法
TACのカリキュラムに沿って講義→復習→トレーニングのサイクルをこなしていました。
GWからは過去問にも取り組み、設問ごとに解いた日付と〇・△・×の印を付けていきました。
印の意味は以下のとおりです。
〇:間違い選択肢も含めて、全て理解して正解
△:なんとなく正解
×:全く分からない
これらの印と解いた日付をメモしていくことで2週目以降に自分がどこを重点的に復習すべきか把握できます。
私はあまり時間がなかったので、一度〇が付いた問題は2週目以降は飛ばしていました。
間違えたポイントは要点整理ポケットブックにどんどん書き込んでいきました。
この要点整理ポケットブックは、コンパクトであり、試験本番の最終確認にも使えるため、自分の間違えやすいポイントなどの情報はここに集約していました。
また、TACが作成している「TAC中小企業診断士トレーニングアプリ」というアプリも使っていました。
内容は一問一答形式のトレーニングアプリです。
すきま時間にスマホで勉強ができるので、時間を効率的に活用できました。
試験当日にはポイントを書き込んだ要点整理ポケットブックのみを持参しました。
たくさんのテキストを持参すると荷物が多くなってしまうので、当日の持ち物は必要最低限にすることにしていました。
■1次試験のエピソード
・会場に入るまでに時間がかかる
私が1次試験(R1)を受けた会場は東京・渋谷にあるフォーラムエイトだったのですが、エレベーターの数が少なく、入口から歩道に沿って多くの受験生が並ぶことになりました。
私は開場時間と同じくらいに試験会場に着いたため、そこまで並びませんでしたが、時間ギリギリに到着した方は、あせったかもしれません。
昨年(R2)から試験前の検温も行われていますので、時間に余裕をもって試験会場に向かうことをおすすめします。
・要点整理ポケットブックを忘れる
自分の間違えたポイントを追記した要点整理ポケットブック。
あろうことか、1次試験の2日目に自宅に置き忘れて、会場に行ってしまいました。
1日目の試験が終わったことの安心感があったのかもしれません。
仕方がないので、休憩時間中は、TACのアプリを使って、各科目の最終確認をしていました(アプリがあって本当によかった)。
ただ、今までの学習してきた内容や間違えやすいポイントを追記した要点整理ポケットブックの方が最終確認には効果的でした。
皆様は1日目の終了後にも気を抜かず、2日目の持ち物チェックを再度行ってから寝るようにしてください。
■2次試験の勉強方法
1年目(R1年8月~R1年10月)
・使用した教材
TAC教材一式(テキスト、過去問)、ふぞろい、30日完成事例Ⅳ問題集
・勉強方法
主な勉強スケジュールは、1次試験のときと同様にTACのカリキュラムに沿って講義→演習→復習のサイクルを中心にこなしていました。
TACでの講義や演習を中心に、空いている時間にふぞろいの過去問や30日完成事例Ⅳ問題集を解いていました。
TACの演習やふぞろいで過去問を解いた後には、解説を読んで復習していました。
知らなかった知識や間違えやすいポイントについては、A5版のノートにまとめていました。
このノートは試験会場にも持参し、ポイントの最終確認に利用しました。
私はノートにまとめていましたが、ポイントをExcel等のデータでまとめるのも有効です。
大切なことは演習や過去問を解いて、記憶が新しいうちに「自分に足りなかったこと」を書き溜めていくことです。
最初は書くことが多すぎて、どれを書いていいか分からないかもしれませんが、思い付いたものは全て書いてしまいましょう。
そうして積み重ねていったノートが、あなただけのオリジナルの参考書となります。
2年目(R2年1月~R2年10月)
・使用した教材
TAC教材一式(テキスト、過去問、事例IV特訓)、ふぞろい、事例IV全知全ノウ
・勉強方法
基本的には1年目と同様にTACのカリキュラムを中心に勉強していました。
ここでは1年目の勉強方法から変更した部分に絞ってご紹介します。
・事例Ⅳ対策の強化
苦手意識を持っていた事例Ⅳに2年目は集中的に取り組みました。
TACの事例Ⅳ特訓というオプション講座を受講して、基本的な計算処理手続の定着を図りました。
また、事例Ⅳ全知全ノウは、反復して学習し、事例Ⅳの苦手意識解消につなげました。
さらに、2年目からは事例Ⅳの計算過程を全てノートに書くようにしました。
1年目は計算過程を裏紙に書いていたのですが、丁寧に計算過程を書くという意識が足りなかった気がします。
計算過程をノートに書くことで、復習の際にどこで間違えたかが明確になります。
2週目以降に同じ部分で間違えていたら、そこが自分の苦手分野であるため、重点的に復習しました。
・まとめノートの定期的復習
1、2年目共通ですが、間違えたポイントや事例を解く際のポイントをA5版のノートにまとめ、学習時は持ち歩いていました。
特に2年目は、8月から1か月ごとにまとめノートを全て読み返し、知識の再整理を行っていました。
この知識の再整理はとても有効でした。
やはり人間「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではないですが、どんなに苦しかったことでも、過ぎてしまえば忘れてしまいます。
定期的に自分の苦手ポイントや答案に含められなかったキーワードを復習することで、知識の定着を図りました。
■2次試験のエピソード
・窓の外で草刈り機?の音
2年目の試験会場であった中央大学の多摩キャンパス。
緑豊かなキャンパスであり、休み時間はキャンパス内を散歩して、とてもリラックスできました。
ただ、最終科目の事例Ⅳの時間に事件は起こりました。
試験開始10分くらい経過後でしょうか。
教室の外から草刈り機?の音が聞こえてくるのです。
はじめは「ブー」という音が聞こえて「近くで草刈りをしてるのかな」くらいの音だったのですが、段々と音が大きくなります(確実に教室に近づいてきます)。
最終的には、換気のため窓を開けている影響もあり、教室内に草刈り機の音が鳴り響きます。
「絶対窓のすぐ外で草刈りしてるでしょ」くらいの音です。
皆様ならこんなときどうするでしょうか。
私はというと…完全に集中力を切らしていました。
「他の受験生はよくこんな状況で問題解けるな~」なんて思っていました(完全に集中力が切れていますね)。
結局、他の受験生が試験監督の方へ窓の外の音について伝えてくださり、窓が閉められ、なんとか試験に集中することができました。
このような想定外は試験中に起こりえます。
皆様が受験する際は何が起こっても動じずに、必要があれば、試験監督の方へ申し出て対応してもらいましょう。
■2次試験の失敗要因
・知識の定着不足
1年目の失敗要因は、知識の定着不足につきます。
私は1次試験後に2次試験対策を本格化させました。
一応GWに過去問1年分は解いていました(結果は各科目とも散々なものであり、それ以降、2次試験対策は何もしていませんでした)。
しかし、振り返ってみると、もう少し早く2次試験対策を始めていたら、ストレート合格も可能だったかなと考えます。
あくまでも1次試験対策が最重要ではありますが、ストレート合格を狙う方は、2次試験の過去問を一度は解いてみてください。
そして、自分の中で、この事例は特に苦手だなと思う事例があるはずなので、その事例に関する1次試験の知識を再整理しましょう。
2次試験とはいえ、ベースとなる知識は1次試験で学習した知識です。
勉強方法は、2次試験の過去問を解いてみて苦手だと感じた事例に関する知識を、現在使っている1次試験用のテキストで復習することです。
1次試験の対策もしながら、その先にある2次試験でも使える知識を増やしていきましょう。
■2次試験の成功要因
・「素直」になる
2回目となる2次試験。
どうしても次で受かりたかったため、第三者(講師)からのアドバイスは全て素直に受け取ってみました。
例えば、私は2次試験の問題を解く際にシャーペンと5色のマーカーを使っていました。
色の分け方は、第1問はピンク、第2問は水色、第3問はオレンジ、第4問は緑、第5問は紫、のように設問ごとに色を分けていました。
ただ、2年目の途中でどうにも得点が伸び悩んだときがありました。
その際に、講師の方から「マーカーの数を減らしてみたら」というアドバイスをもらいました。
今までの解答方法を変更するのはとても勇気のいることでしたが、2年目は2次試験に専念しており、時間があったため、アドバイスのとおり、使用するマーカーの数を減らしてみました。
具体的には、マーカーを3本にしたり、2本にしたり、試行錯誤を繰り返しました。
そして、結局「マーカー自体いらないんじゃないか」という結論に達しました。
これは問題の演習量が増えた影響もあり、マーカーで色分けしなくても、どの設問でどの要素を使うかを判別できるようになったことが要因です。
最終的に全てシャーペンだけで本文にメモをするようになり、解答時間の大幅な短縮が可能となりました。
このように今まで思ってもいなかったアドバイスも素直に受け入れてみることで、得点の向上につながることがあります。
特に2次試験対策で得点が伸び悩んでいる方は、第三者からのアドバイスをもらい、自分なりの解答方法を確立していくことをおすすめします。
■おわりに
いかがでしたでしょうか?
私の「合格体験記」について書いてきました。
私にとっては第三者からのフィードバックを取り入れた勉強方法の確立が、合格のためには有効でした。
合格者の一例として参考にしていただければ幸いです。
また、受験生時代を通して、私は常にモチベーション高く勉強していたわけではありませんでした。
皆様にもどうしても勉強のやる気が出ないときはありませんか。
そんなときは合格後にやりたいことをイメージして、モチベーションアップを図ってみましょう。
実際に診断士試験に合格した後には、様々な機会がめぐってきます。
私もタキプロ、実務補習、各種勉強会に参加し、様々な方とお会いしてきました。
よく言われることですが、診断士試験に合格すると新たなつながりが驚くほど増加します。
今は少しモチベーションが下がっている方も、試験に合格した後の姿を想像してみて、再度勉強に励んでください。
今は大変かもしれませんが、合格後には本当に世界が変わりますよ。
努力する皆様を心から応援しています。
次回はワンタさんの登場です。
お楽しみに!
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こんばんは、大変興味深い記事をありがとうございました。
私も今年度2回目の2次試験を受験予定です。
なんとなく自分の苦手なところは認識しているものの、まとめノートは作っておりません。
今回の記事を拝読し、まとめノートを作成してみようと考えているのですが、こまさんは1つのノートに4事例の苦手部分をまとめていたか、事例ごとにノートをとられていたか、どちらでしょうか。
どちらの方がオススメ、というのがありましたら併せて教えていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
ケンさま
コメントいただきありがとうございます。
私は1つのノートに4事例の苦手部分をまとめていました。
また、事例ごとにノートを分けるのではなく、1つのノートにまとめることをおすすめします。
理由はコンパクトに持ち運べるからです。
勉強しているときはノートを常に持ち歩いていたので、荷物は軽くしたかったためです。
そして2回目の2次試験頑張ってくださいね。
今年はリベンジしましょう。
心から応援しています。
こま さま
ご返信ありがとうございます。
1冊にまとめられていたこと、またその理由を理解いたしました。
持ち運びが容易でいつでも復習できるのは大きなメリットですね。
私も1冊のノートにまとめてリベンジを果たしたいと思います!
ありがとうございました。