勉強会活用法(合格体験記)byわぎーさん

合格体験記

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のわぎーさんと申します。
今日は私の合格体験記を紹介します。読者の皆様にとって、2次試験の10月までの過ごし方のヒントになれば幸いです。

■自己紹介

 1次試験に7回合格し、2次試験に10回落ちた、超多年度生です。初めて2次試験を受験したのが平成23年で、以降毎年2次試験を受け続けました。令和3年度の1次試験は勉強日数2日で7科目突破してしまうほどの強者になっていました。そのためこの記事は1次試験で苦戦されている方にはあまり参考にならないかもしれません。ご容赦ください。

■受かり続ける1次試験、落ち続ける2次試験 

 よく、「なぜ受験をやめなかったの?」と聞かれますが、毎年2次試験の受験資格があったため、引くに引けなくなっていたからです。
 もちろん、毎年ぶっちぎりのハイスコアで1次試験を突破していたわけではなく受験科目の平均点が60点ギリギリの年や、没問救済による(敗者復活?)も経験しています。

■令和3年1月~4月頃の過ごし方

 既に10回不合格となっており万策尽き果てた状態でした。某予備校で2次対策の通信受講をしていたものの、なんとなく送られてくる課題を提出し、採点されて戻ってくるのを待つ。ということを繰り返す毎日でした。

■令和3年5月 某社模試を受験

 上述の通信受講の予備校とは別会社の模擬試験を受験しました。
 コロナ禍ということもあり、会場受験は実施されませんでした。そこで、近くの受験仲間と会場を借りてセルフ会場受験を実施しました。
 成績表が戻って内容を確認するとD判定。しかも一緒に受験した仲間より順位が悪く、『また受験仲間に置いて行かれる!』と、気持ちばかり焦りました。

■令和3年6月 目標を設定

 2次の筆記試験まであと5ヶ月ありますが、(注:この年の2次筆記試験は東京オリンピックの影響で11月上旬でした。) 今までの10年間の経験からも、1次試験以降は自分の実力は1ミリも伸びないと考えました。
 そこで、以下のように逆算しながら時期別にあるべき状態目標を立てました。
 8~10月は、それまでに確立したメソッドを確実に実行できるようにすることだけに注力する。そのためには、7月頃までに予備校の演習で安定して80点を取れるだけの実力をつける。という目標をたてました。なぜ80点なのかというと、「本試験当日に100%のパフォーマンスは出ない。せいぜい8割だろう。」というこれまでの経験則からの逆算でした。

■令和3年7月 1ヶ月半で安定して80点の実力をつけるって……

 どう考えても厳しい目標です。
 ふと思ったのです。「1次試験は何度も受かるのに、2次試験は一度も受からない。1次の勉強と2次の勉強、何が違うのだろう……。」
 1次試験は過去問しか勉強していない。一方2次試験は演習が中心である。この違いに気づきました。私のような多年度生になると、出回っている過去問はすべて試験会場で一度解いています。そのため、つい過去問を疎かにしがちでした。そこで、過去問を使った演習の頻度を上げるため、タキプロのFaceBook勉強会に参加させていただくことにしました。
 勉強会では、毎回『因果関係を意識して書く』、『誰に・何を・どのように、を意識する』などの目標を定め、到達度についての意見を参加者から求めていました。 更に、他の参加者へのアドバイス記入も非常にいい筋トレになり、実力を伸ばす要因となりました。
 2次筆記試験では「何を書くか」と「どう書くか」が重要な要素となります。予備校の演習で「何を書くか」を鍛え、タキプロのFaceBook勉強会で「どう書くか」を鍛えました。

■令和3年8月 安定して80点には届かないが……

 目標の、安定して80点には到達することが出来ていません。このままでは今年も落ちる……。気持ちばかり焦りました。1次試験の会場前でチラシを配っていた某予備校の受講相談にメールでコンタクトを取ってみました。先生の計らいで、「もし良かったら、前年度の再現答案を送ってください。」とのこと。すぐに、再現答案をメールに入力し送信しました。先生から帰ってきた返信は、「良くかけています。ご自身が心配されている編集も問題ありません。一点気になるのは、入力ミスによる誤字が多いこと。本試験でケアレスミスに注意してください。」との事でした。

■令和3年9月~ ケアレスミス対策

 ケアレスミスといえば、確かに制約条件飛ばしによる失点を過去に何度も経験していました。対策として、問題要求の確認時に制約条件に目立つように印をつける。答案に書き始める前にもう一度制約条件を確認する。という手順を追加しました。タキプロのFaceBook勉強会と予備校の演習・模擬試験、勉強仲間との過去問演習で、メソッドを確実に実行できるようにひたすら演習を繰り返しました。

 事例Ⅳ対策はこの時期からはじめました。事例Ⅳは得意ではないのですが、昨年までに手順はなんとなく固まっており、足きりはないだろうという事から、この時期までほとんど手をつけていませんでした。

■本試験当日 粛々とこなすだけだが……

 事例Ⅰ:第1問~3問は粛々とこなすことが出来ましたが、第4問・5問は対応付けすら良く分からず、当たり障りない事を書いてしまいました。手ごたえ(△)
 事例Ⅱ:令和2年と同レベル?という感覚で、粛々とこなしました。手ごたえ(◎)
 事例Ⅲ:対応付けの切り分けの方法が、例年とは違うことに気づきました。切り分けが少々難しくなっているので、細心の注意を払いつつ、大外しはないだろうという感覚でした。手ごたえ(○)
 事例Ⅳ:経営分析の問題要求が変わっていることに気づいたので、罠に嵌らないよう注意を払いました。第2問が捨て問で、第1問・3問・4問は皆が答えられるであろうとの難易度評価をしました。……が、第3問が何回検算しても結果が合わず、焦ってしまい、落ち着いた対応が出来なくなってしまいました。結局50点分の解答欄しか埋めることが出来ず、試験が終わってから、「あ~、公式だけでも書いておけばよかった……」と自己嫌悪に陥りながら帰路につきました。手ごたえ(足きり)

■受験生の皆様にお伝えしたいこと。

 ここまで書いておいて、こんなことを言うのも何ですが、この記事をお読みの皆様におかれましては私がどのように受かったかについてはおそらく興味がないでしょう。ただ、皆様ご自身がどのようにすれば合格するか。その参考にするためにお読みいただいているのだと思います。以下、2次試験当日までの間にどのように目標設定すればいいかの参考にしていただければ幸いです。

○1次と2次のリソース配分について

 このブログが公開されるのは、1次試験直前期です。私のように『2次試験を8月までに安定して80点』を目標にするのは、さすがに無理があります。そこで皆様の属性別に、1次対策と2次対策のリソース配分をご提案させていただきます。

 ①②④⑤の方は、今年2次の受験資格は既にお持ちの方だと思います。
特に②⑤の方はこの時期に1次試験のことが気になると思いますが、徹底的に無視してください。とにかく2次の筆記で今年受かることだけを考えてください。8月までに安定して80点といいたいところですが、今からだと時間があまりありませんので、ご自身の弱点探し(対応付け、何を書くか、どう書くか、ケアレスミス対策など)に注力してください。8月以降、すぐに弱点の修正が出来るようにしてください。

 ③の方は、今年1次に受かることを考えなくてはなりませんが、あまりリソースを割かなくても1次試験は合格できると思います。2次試験の手順を忘れないように、少なくとも週に1事例は解くようにしましょう。

 ⑥⑨の方は、これからの1ヶ月は、1次試験を通過することを考えてください。①②③④⑤の方たちに遅れを取りますが、8月以降に遅れを取り返しましょう。

 以下、少数派ですが、⑦の方は5月以降に学習を始めた方や、妊娠・出産・仕事の都合などで、今年の受験を見送った方が該当すると思います。⑧の方は、大手予備校の1.5年コース(の1年目)のように、1次試験の学習は進んでいないが科目合格狙いで受験される方が該当します。保険受験というより記念受験といったほうが適切かもしれません。⑦⑧の方は共に、来年の8月に2次の受験資格を手に入れられるよう、今は1次試験の学習を積み上げてください。過去問を中心に取り組むことをおすすめします。

○8月以降の2次対策について
 8月以降は、予備校の演習(模試)と過去問のパラレル学習法をおすすめします。

 過去問は、勉強会等を通じて、自分の答案と他の方の答案と比較します。具体的には対応付けが他の受験生と合っているか、答案に盛り込んだ内容(与件根拠・1次知識)や切り口に、抜け・漏れが無いか等をチェックをします。一方、読みやすさ、因果関係で書けているか(事例Ⅰ・Ⅲ)、「だなどこ」※で書けているか(事例Ⅱ)等は、他の受験生から意見をいただくのがいいでしょう。(※「だなどこ」=誰に・何を・どのように+期待効果)

 予備校の演習や模試は、勉強会での反省を活かし、新作の事例で手順どおり取り組めるかを試すのに使用するのがいいでしょう。

 事例Ⅳは、隙間時間を活用して過去問と予備校の演習の復習をしましょう。あまり時間がありませんから、頻出論点である、経営分析・CVP分析・CF計算書・記述問題対策を優先的に取り組んでください。なお、最近の傾向で、条件の読み取りが難しい問題が増えています。計算問題集より過去問や演習の復習を優先させることをおすすめします。

■得点開示請求

 私が合格できたのは運が良かっただけだと思っています。得点開示請求結果は、事例Ⅰ:66点、事例Ⅱ:65点、事例Ⅲ:62点、事例Ⅳ:47点 の合計240点でした。事例Ⅰ・Ⅱで貯金ができたのは粛々とこなすことができたから。事例Ⅳが極端に低いのは、焦ってしまい、落ち着いた対応が出来なくなってしまったからだと思っています。

■おわりに

 本試験当日は普段どおりのパフォーマンスを発揮するのは難しいです。2次の本試験当日に、何が起きても粛々と手順どおりに事例問題に取り組めるよう、日々の演習に取り組んでください。そして、今年確実に合格を手にしてください。今後、私のような多年度生が増えないことを切望します。


次回はオノシンさんの登場です。
お楽しみに!

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