【2次対策 短期集中連載(第4回)】私が思う、考える力③
今回は、考える力の3回目。
前回2回で、私が思う、考える力とは何かをご説明しました。
<前2回のまとめ>
A.全体を掴む力
A1:過去・現在の状況を正しく把握する理解力
A2:今後の方向性について結論を出せる判断力
B.フレームに嵌める力
B1:解答の文章構成
B2:切り口
今回は、前回書けなかった「フレームに嵌める力」をどう訓練していくか、についてお話します。
「解答の文章構成」も「切り口」も、使いこなすには訓練が必要です。
じゃあどう訓練したらいいか。
せっかくなので「量×質」という「切り口」を使って説明します。
すなわち、
量:フレームの引き出し量
質:事例や設問に応じて正しいフレームを選べる対応力
です。
まず「量」について。
引き出しは多ければ多いほど良いです。どんな問題が問われるかわからない以上、備えは充分にして充分過ぎることはありません。
こちらは、過去問を研究して、どんな問われ方が多いか、どんな切り口が使えるパターンがあったかなど、情報を蓄積していくのが効果的だと思います。
特に問われ方については、「理由」や「違い」、「課題と具体的対策」など、何度も出ている問われ方は確実に存在します。
ぜひ一度、過去5年分くらいの事例問題の設問を並べてみることをお勧めします。
頻出の問われ方が分かれば、押さえておくべき「答え方」が分かります。「答え方」が分かれば、おのずと解答の文章構成は見えてくると思いますよ。
切り口についても同様で、過去問の設問や各受験校の模範解答なんかを並べてみると、見えてくるモノがあると思います。
各事例に特有の切り口を含め、遭遇したものや使ったものをどこかに蓄積しておくといいんじゃないでしょうか。
私がファイナルペーパーに書いていたものを含め、よくある「切り口」の一部を列記しておきます。何かの参考になれば幸いです。
・経営資源 …ヒト・モノ・カネ・情報 / 有形⇔無形
・ドメイン(コンセプト) …誰に,何を,どのように
・マーケティング …4P 製品・価格・チャネル・プロモーション
・3C …自社・競合・顧客
・時間軸 …現在⇔過去 / 過去⇔未来 / 現在⇔未来 ,など
・ソフト⇔ハード
・効果⇔効率
・売上=客数×客単価
・財務系 … 売上⇔コスト / 固定費⇔変動費
・組織 = 組織構造 × 組織文化
・組織文化 … 貢献意欲=共通目的×コミュニケーション ・ 動機づけ×衛生
・営業面⇔生産面
・QCD … 品質・コスト・納期
次に、「質」、つまり事例や設問に応じて正しいフレームを選べる対応力、についてですが、こればっかりは量をこなして身に付けるしかないような気がしています。
私の解答プロセスでは、「与件や設問にちりばめられた要素を、それぞれどこで使うか」を分別する作業がありました。
この作業の際に、
「この設問は、こういう切り口っぽいな…」
「よし、まさにドンピシャの要素発見!」
という形でフレームが決定することもあれば、
「この設問ではこの要素を使いそうなんだけど、どんな切り口があるかなぁ…」
「与件のこっちからこの要素を持って来れば、あの切り口が適用できるかな?」
という、ある意味では逆さから解答フレームを決めていくときもありました。
正直を言えば、勘と経験、閃きの世界だったですね…。
だからこそ、受験生時代はどんなに忙しくても事例問題に毎日必ず目を通し、勘を鈍らせないようにしていました。
「結局は努力と根性なのかよ」という声も聞こえてきそうですが、たぶん人生そんなもんです。
日々の努力はきっとムダにはなりません。諦めなければ報われる日が必ず来ます。がんばってください!
次回は、書く力について考えてみたいと思います。
タキプロ勉強会のお知らせ
【今後の予定(東京)】
・8/15(木) 19時~21時半 京橋区民館 題材:H24事例1
・8/25(日) 9時半~12時 堀留町区民館 題材:H24事例2
・8/29(木) 19時~21時半 八丁堀区民館 題材:H24事例3
*8月の勉強会は初学者と経験者でテーブルを分けて実施の予定です。
*初学者の方はできれば題材の過去問を解いて解答を作成ください。難しいようであれば過去問に目を通しておくだけでも結構です。
*経験者の方は題材の過去問を解いて、解答のコピーを8部 ご用意ください。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。あらかじめご了承願います。
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