挫折しそうなあなたへ…私が合格するまでに試したこと  byすぎも  

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■はじめに

読者のみなさま、こんにちは!タキプロ15期のすぎもです。

今年診断士試験を受験される予定の皆さん、1次試験まで半年ですね。進み具合はいかがでしょうか?まだまだ先とも言えますが、もう残り半年とも言えます。勉強を継続することは時には大変なこともあるかと思いますが、今の頑張りが将来につながりますので、ぜひ頑張ってくださいね。これからも引き続きタキプロ一同、皆様をご支援させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

今回は私の受験時代に試してきたことをまとめましたので、皆様の参考になれば幸いと思い描かせてもらいました。本業ではエンジニアとして勤務していた私が、次のステップとして中小企業診断士の資格取得を目指したきっかけは次のような理由からでした。

ー目指した理由ー

  • 体系的な経営の知識を学んで、高い視座で物事をとらえたかったこと
  • 資格をもつことで将来的に役に立つ可能性もあるかなと思ったこと
  • 子供も手のかからない年齢になり、自分の時間ができたこと

■1次試験

中小企業診断士としての資格を取得することを決め、まず最初にしたことは予備校を探すことでした。

勉強方法からすべてを自分で考えて試行錯誤でやっていくよりも、体系立てて効率的に学ぶためには予備校に入校したほうがよいと思ったからです。

通信講座ではいくつかありましたが継続して1年以上勉強できないだろうと思っているときに、通学でも学べる予備校があることを知り一念発起して申し込むことにしました。

9月から開始の講座でした。学生以来の教室での講義ということで多少の緊張感とともに、教室の扉をたたいたことを今でも覚えています。そこには様々な世代や境遇、背景の方がいらっしゃって非常に新鮮でした。

講義は、教科別に週1回のペース3~5週をかけて進んでいくという形でした。最初の講義は企業経営理論からとなっていました。全体の中でもこれがもっとも学びたかった科目でしたので、興味をもって聴講することができ非常に楽しい時間でした。

そうやって、7つの科目を順番に学習する日々が翌年の4月まで続きました。科目ごとに入れ替わり立ち代わり、様々なタイプの講師の先生が登壇してくださり、懇切丁寧にお教えいただけますし、大人になってからの学び直しの楽しさを噛みしめていた数か月間でした。

科目ごとの最後にテストがありましたが、80点を下回ることはなく順調に基礎知識を蓄えていけていたかなと思います。

このころはまだ余裕もありましたので、2次試験の問題にもチャレンジしたりしていました。毎週過去問を一つ解いて予備校に持って行って、講義後に他の予備校生の方と解答を見せ合い意見交換するということをしていました。

2次試験の勉強をまともにやったことのないメンバーでの話し合いですので、2次試験の実力がついていった印象はありませんでしたが、試験の内容や到達しなければいけないレベルをこのときに把握できたことは、1次試験後に2次試験にスムーズに取り組めた要因になっていたと感じています。

そうこうしているうちに科目別の講義も終わり、5月からは毎週科目別に模擬試験を行うカリキュラムになりました。

また、基礎がついて理解が深まり応用分野にも手を伸ばし、どんどん知識の幅が広がっていくのが楽しくなってきた時期で、学ぶ楽しさを再認識させてもらえた時間だったと感じています。

1次試験までの日々の学習時間と学習教材は次の通りです。

ーおおよその学習時間ー

  • 平日朝 1時間
  • 平日夜 3時間
  • 土曜日 7時間
  • 日曜日 7時間(予備校の講義含む)

ー1次試験の学習教材ー

予備校の科目テスト、模擬試験

TAC問題集

TACスピードテキスト

TAC過去問

過去問マスター

一発合格まとめシート(テキスト、音声)

■2次試験

1次試験が終わり、翌日から2次試験の勉強に取り組み始めました。1次試験の勉強中に2次試験問題を解いたことがあるといっても多少触れたことがある程度で、2次試験に関して試験対策を考えながら計画立てて勉強に取り組んだわけではありませんでした。

1次試験を終えてからの開始だと、10月末の本番まで3か月もない状態です。予備校の講義もほんの数回程度あるのみです。9月初めには模擬試験があり、そこで実力をある程度見極めようとすると、ほんの1か月で4科目を一定レベルにまで引き上げる必要があります。

予備校の講義をベースにして取り組んでいたのでは間に合わないと思い、2次試験は独学で勉強すると決めその手段を考えました。Webで2次試験の参考書を探した中から、次の参考書をやっていくことにしました。

ー2次試験の学習教材ー

1次試験と違って2次試験は、インプットする項目はほとんどなく、アウトプットの質を問われる問題です。“質”というのは、答えが〇か×ではなく、いかに問題製作者の想定している模範解答に近い解答をできるかということだと思います。

2次試験をそのようにとらえ、ひたすら問題を解いていくことにしました。そして、書いている内容が模範解答の内容に近いかどうか、模範解答と同じキーワードを抜き出せているかを重視して取り組むことにしました。

模範とした解答はふぞろいシリーズです。正解は参考書によってもまちまちですし、どの参考書を参考にしようか迷うところはありました。数ある参考書の中から、ふぞろいシリーズを選定した理由は80分の時間の中で自分ができる解答レベルはと考えた時にふぞろいの解答が最も共感できたこと、キーワードごとに得点が記入してあり自己採点が可能であったことです。

ー必要なスキルー

  • 与件文からのワード抜出スキル:与件文のワードを使って回答が書けるように抜出方法や抜き出したワードの組み立ての仕方などをひたすら反復して身に着ける
  • 与えられた文字数で文章を書けるスキル:全ノウハウの後半にある想定問題集で文字数の感覚をつかむ
  • 背景、問題、課題、対策、効果など読みやすい文章構成で書けるスキル:模範解答やテキストから事例ごとの文章構成を決める
  • よく使われる定番フレーズのアウトプットスキル:模範解答などで使われているフレーズを丸暗記し、漢字も含めて頭に出てきた文章がすぐに紙に落とし込めるように反復して覚える
  • 事例Ⅳに関して、問題ごとの効率的解法スキル:CVPやNPVなど頻出問題は効率的な解法を自分が計算しやすいようにオリジナルで考えて、固定し作業化する
  • 事例Ⅳに関して、計算ミスゼロスキル:問題文の読み取り、数字の抜出方法、解法、計算方法を固定化して計算ミスがでないようにひたすら反復。

これらのスキルアップに取り組んでいったことで、最初は120分かかった解答時間も徐々にですが、80分という時間内で解答できるようになってきました。

ただし、80分でできる解答レベルは、全体最適で自分が納得いった解答ではなく、問題順に順番に埋めていった全体最適でない解答でした。どうしても、全体最適な解答をしようとして深く考えてしまうと、30分ほどオーバーしてしまいました。このギャップは結局試験本番まで埋めることができずに、試験を受けることになりました。

独学では問題や与件文の考察の深さに限界があるのではないかと思っています。タキプロのことは試験に合格してから知ったのですが、タキプロに参加できていれば考察スキルも向上したのではないかと思っています。いろいろな方の意見や考え方、切り口を聞いて、会話をすることでもう少し多角的に問題分に取り組めたのではないかと思っています。

そのような状態で迎えた本番ですが、試験本番は完全に叩きのめされ、まだまだ実力が足りないと感じる状態で終わってしまいました。案の定、埋めることはできたが納得のいく回答はどれもできませんでした。事例Ⅳに関しても3問目の投資判断の問題が、4割くらい白紙のままで提出する始末でした。

完全に落ちたと思い肩を落として帰路につきました。試験翌日に忘れないうちにと再現解答はつくりましたが、その後、合格通知のある2月まで一度も振り返ることもありませんでした。来年もう一年取り組むべきかやめてしまうかなどぼんやりと考えながら合格発表の日を迎えました。

いまだに、やりきったぞという達成感はありませんが、短期間で一つの目標を達成したことは自信の獲得にもつながりますし、社会人になってからの学習を通じて貴重な経験ができたと思っています。

■最後に

2次試験が終わった直後は、自身の1年3か月の努力を認めつつも、正直、試験に対しての手ごたえのなさから、将来についても考えました。次のステップをどう進むか、診断士試験を続けるかどうか…。

しかし、ふたを開けてみると、1次試験、2次試験ともに初挑戦で合格できたことで、新たな希望を見出すことができました。それと同時に、事例Ⅲ、事例Ⅳとあまり手ごたえのなかった事例で点を取れていて、予想外の結果に驚く部分もありました。予備校の講師からは、事例Ⅳで点数を稼ぐ典型的なストレート合格者の特徴を持っているというコメントをその後いただき、学習に取り組んだ方向性も間違いではなかったと今では理解しています。

中小企業診断士試験は、多くの挑戦者が熱意を持って取り組む試練の場です。合格を勝ち取った物語は、努力と希望の証だと思っています。今後も新たな挑戦を続け、新たな価値感を積み上げて、実りある日々を過ごしていきたいと思います。

人生の自由を求めるために始めた中小企業診断士の学習を始めました。「自由」という言葉の意味は「自分を理由にする」という意味だそうです。外部や環境を理由にして物事をとらえたほうが都合の良く生きやすい場合もありますが、それは自分の本意ではないと思っています。これからも、初心を忘れずに、情報・知識・経験・ノウハウを更新し、自分の軸を正しながら自由な人生を謳歌できるよう努めていきたいと思います。

皆様もいろいろな背景の中で受験勉強に取り組まれていることと思いますが、初志貫徹で頑張ってもらいたいと思います。

次回は、かずや さんの登場です。 

お楽しみに! 

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