あおきが伝える「二つの封筒問題」 #7
こんにちは!タキプロ6期生のあおき@大分です。
5月も終わりに近づきそろそろ梅雨の時期が始まります。
ジメジメした気候は気分のいいものではありませんが、
条件は日本全国同じです!気合入れていきましょう^^b
さて、今日はみなさんに「二つの封筒問題」という、
摩訶不思議なパラドックスが生じてしまう
有名な数学の問題を紹介したいと思います。
期待値が絡むので使う脳は診断士試験とかけ離れてはいませんが、
基本全く関係ないので頭の休憩がてら読んでみてください。
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《二つの封筒問題》
二つの封筒があり、それぞれにお金が入ってます。片方の封筒に入っている金額が、もう片方の封筒に入っている金額の2倍となっていることが分かっています。あなたは、最初にどちらか片方の封筒を選び、中身を見る事ができます。その後、改めてどちらの封筒を選ぶか決めることができます。そして二度目に選んだ封筒の中身をもらうことができます。
(1) 最初の封筒に1万円入っていました。この時、封筒を交換する方が得か、交換しない方が得か、あるいはどちらでも同じか?
最初に選んだ封筒を封筒Aとすると、ランダムに封筒を選んだことから、封筒Aが金額の小さい封筒である確率は1/2、金額の大きい封筒である確率は1/2です。すると、もう片方の封筒Bに入っている金額は、1/2の確率で2万円、1/2の確率で5000円となります。したがって、封筒Bに入っている金額の期待値は 1/2*20000+1/2*5000=12500 より、12500円となります。封筒Aを封筒Bに交換する事で、期待値が2500円増えますから、交換する方が得です。
(2) (1)の議論は、最初の封筒に入っている金額に無関係に成り立ちます。封筒Aの金額をx円とすると、封筒Bに2x円入っている確率は1/2、封筒Bにx/2円入っている確率は1/2なので、封筒Bに入っている金額の期待値は 1/2*2x + 1/2*(x/2) = 1.25x 円となり、封筒Aの金額x円よりも 0.25x円ほど期待値が高くなります。したがって、封筒を交換する方が得になります。結局、封筒Aの中身がいくらであっても、必ず封筒Bに交換する方が得をします。ということは、封筒Aの中身を見るまでもなく、封筒Bに交換する方が得をする、ということになります。
封筒Aを手に取った時点で、封筒Bに交換する方が得をするために、封筒Bを取りますが、ここで封筒を交換しても良いと言われると、今度は同じ議論で封筒Aに交換する方が得をします。このように繰り返すと、封筒を無限に交換し続けることになります。
以上の議論に、どこかおかしいところはあったでしょうか?
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結局のところ、単純な期待値計算をして合理的な意思決定をすると
封筒を交換する無限ループが生じてしまうというパラドックスです。
これ、学生の頃に友人が教えてくれて、
飯を食いながらずーっと議論した思い出があります。
ただ実はこれ数学者の間でも明確な答えが出ていない問題なんです。
問題自体が色んな点でバラついているといった意見や、
人間の感情を指標にするべきといった意見など
数学者の間でも見解が異なっています。
ただ、このように誰でも理解できる問題が
未解決だということに何か神秘性を感じますよね。
中学生で習う三平方の定理(ピタゴラスの定理)の指数が
3以上になると成り立たなくなるフェルマーの最終定理も
世界の数学者が挑戦して360年をかけて解決しています。
是非いつかこの二つの封筒問題に関しても
何か明確な答えが出てきたら面白いですよね。
あおきの記事は、
お仕事と試験勉強でお疲れの皆様に、
試験勉強から少し離れた、でも遠くはない、
何かためになる記事をモットーに執筆しています。
(あおきのひとりごと #1を参照)
これからもどうか息抜きに呼んで頂けたら幸いです。
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