【多年度受験生向け 2次対策】ロジカルシンキングの罠
こんばんは、多年度受験経験者(回)すりっぷ@タキプロ4期生です。今日は私の3年目~4年目にハマった罠をご紹介したいと思います。
2年目の2次試験不合格の時、様々な受験校の模範解答と比べて、自分の解答は
①与件文を分析する時の根本的な発想が違う。
②得点できている設問は、書いている事はあっているが、因果関係が微妙で加点が少ない。
と感じました。
そしてどこかの受験校の講評に「今年は論理的思考力や地頭力が必要な問題が多い」と書かれていました。これだ!と思い、書店に並ぶプロのコンサルタントが書いた、タイトルに“ロジカルシンキング”が付く本を何冊か購入しました。
しかし、その後約2年間“ロジカルシンキング”による低迷へと陥っていきました。
それらの本は、“問題を構造化して”“因果関係を明確に”“一貫性”“MECE(=モレなくダブリなく)”を大切に、といった内容でした。
それらを意識して模試や過去問に取り組みましたが、いくらやっても
①そう簡単にピラミッド型や縦・横のマトリックス型などに構造化(図解)できない
②自分の書いた因果関係と模範解答に出てくる因果関係がズレる。修正の仕方もわからない
③解答根拠も解答内容も“モレる”&“ダブる”。もちろん“一貫性”確保は無理。
という状況で勉強量に反比例して模試の得点や本番のABCD評価が悪化していました。
この状況から抜け出すきっかけは4度目の不合格の後に読んだ
「はじめてのロジカル問題解決-3つのステップで考える!」渡辺パコ, 音羽真東, 大川恒
という本でした。
その内容は問題解決の際、考える順番を
①Where どこに問題があるか
②Why なぜ問題なのか
③How どのように解決するか
という順番で考えなさいという内容でした。
因果関係を明確にしようとすると「○○(理由)だから××(結論)」という事をわかりやすく表現しようとします。
ただ、私はこの“理由”を考えるとき「Why(なぜ)」を強く考えてしまっていたのです。
するとどうなるか?
具体例を挙げます。
H24年の事例3の第1問。
X社から加工部門を分離して創業したC社の成長要因は何か。
この「C社の成長要因」をWhy志向で考えると「C社が成長したのは“なぜ”?」となります。
「品種を絞って、効率的生産体制を作ったから」「販売先を拡大できたから」等、与件文の内容に沿った内容ならば問題ないのですが、与件文の内容で因果関係が明確にならないと思うと、さらに“なぜ?”を考えてしまいます。例えば「なぜ、品種絞ったか?」「なぜ、販売先拡大できたか?」等です。そして次々と“なぜ”を考えてしまう事になり、やればやるほど与件文から離れた論理ができあがっていくのです。つまり、そもそも論理的でない人が“なぜ”を考えると言葉の世界をぐるぐる周ってしまい、正解とかけ離れていくリスクがあるわけです。
これを回避する方法が”Where”です。
Where志向だと、「C社が成長した要因は“どこ”に?」となります。
“どこか?”即ち場所を探せばいいのです。これは言葉の世界ではなく、与件文の何段落の何行目かを視覚的に探せばいいのです。そしてとりあえず見つけたキーワードを書きだして、わかりやすく適宜自分の言葉で補足すれば、とりあえずは与件文に即した解答になります。
しかも場所が見つかっているので、そこでの内容に意識を集中でき、「モレ」「ダブリ」「一貫性」等に気を取られながら“言葉の世界”を徘徊しなくて済むようになりました。
勉強すればするほど、成績が悪化している方や
「因果関係が明確な、モレなくダブりなく、一貫性のある」解答がどうしても書けない方、
“Where”志向、1度試してみてください。
多年度受験ネタ、またよろしくお願いします。
【今後の予定(東京)】
・4/7(日) 9時半~12時 京橋プラザ区民館 題材:H23事例1&1次対策(希望者あれば)
・4/11(木) 19時~22時 京橋区民館 題材:H23事例2&1次対策(希望者あれば)
・4/21(日) 9時半~12時 京橋区民館 題材:H23事例3&1次対策(希望者あれば)
・4/25(木) 19時~22時 八丁堀区民館 題材:H23事例4(予定)&1次対策(希望者あれば)
*2次試験対策では、すべての設問を議論の対象とすることは時間の都合上できません。なるべく受験生の希望を反映するため、参加申し込み時にディスカッションをしたい問題をご記載いただければと思います。
また、題材の事例について事前に解答を作成し、5部程度コピーをお持ちください。
*1次試験対策を希望される方は、参加申し込み時に対策をしたい科目と、どのようなことをしたいかを簡単にご記載ください。
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