最後に伝えたいこと by かわけん
皆さん、こんにちは。
「人と会社を健康で幸せにする」、体と心と会社の医士(医師+中小企業診断士)のかわけんです。
もう2月となり、タキプロも引き継ぎの時期になりました。
受験生の皆さん、1次試験まで半年ですね。進みぐあいはいかがですか?まだまだ先ですが、もう半年でもあります。勉強は大変ですが、合格者全員が通る道なので頑張ってくださいね。
一方、合格者の皆さんで実務補習をしている方もおられると思います。実務補修や診断士登録など、合格後の1年間はとても刺激的です。プレミアムな合格初年度をぜひ満喫してくださいね。
さて、かわけんがタキプロでブログを書くのも今日が最後になりました。合計で15回、自分の思いの丈を目一杯綴りました。初めてのブログ執筆でしたが、とても楽しかったです。1年間に渡り読んでいただいた受験生や診断士の皆様、ありがとうございました。
ただ、どれも長くて濃いブログで、皆さんちょっと読みづらかったかもしれません。その点は申し訳なかったと思います。
いきなりですが、
そもそも、私は受験生時代、長いブログが嫌いでした!
「お前、どの口が言うとんねん!」、関西なら間違いなくシバかれますね。
今風に短縮すると「おまいう」でしょうか。
今日は、「受験生時代は長いブログが嫌い」だったかわけんが、こんなに長くて濃いブログを書くに至った経緯も含めて、最後に伝えたいことを4つお話しようと思います。合格してからの話が中心になっていますが、受験生の皆さんにも伝えたい話です。
4は日本では不吉な数字ですし、みんなの最後のブログを見てると4つはちょっと多そうだし、北京の冬季オリンピックでとても期待していたフィギアスケートの羽生選手とワリエワ選手がドラマチックな結果になった順位も4であり、最後に伝える数字としては4はやや微妙ですが、とりあえずスタートしましょう。
今日もちょっと長めですが、気楽にお読みくださいね。
目次
1診断士の世界・他の世界の経験を持ち込もう!
診断士試験に合格してからもう1年が経ちました。前回報告したように、かわけんは1年間で多くの研究会に顔を出しています。いろいろ見て「診断士の世界は、医師の世界とはずいぶん異なる」と感じています。まずは、その診断士の世界を、医師の世界と比較します。
まずは医師の世界です。
私は大学を卒業してからずっと医師の世界にいました。医師の世界は、積み上げ型の科学である医学が中心です。
医師は医学に基づいて科学的に考えます。 わからないことがあるとまず過去の知識を調べます。そして新しい発見があると学会発表や論文で報告し、過去の知識に新たな知識を積み上げます。医学はこのプロセスを繰り返し積み上げられた科学です。突発的に出てきた個人のアイディアが取り上げられることはまずありません。
新しい治療方法は、データを検討してアイディアを見出し、臨床試験でエビデンスを確認した上で、正しければガイドラインに取り入れられます。したがって治療方法には基本的に正解らしいものがあります。新しい治療法が取り入れられるには時間がかかり、癌治療の世界では10年程度かかることも珍しくありませんが、科学的に正しいとされたものはほぼすべての医師が正しいと認識します。それが医師の世界での常識です。例えば、新型コロナウィルスに関して世の中にはいろいろな情報が出回っていますが、医師の中で「新コロはカゼだ」とか「ワクチンは効かない」と断言するよう医師は医学を知らない阿呆扱いです。
そして医師の思考は、ディスカッション型です。ディスカッションは「意見の正否、妥当性を競い、最適な解への同意を得る」ためのものです。正解らしきものがあるので、それを科学的に追い求める姿勢は正しいと思います。その医師の研究会において、参加者は正解らしき新しい知識を取り入れそれをいかに実臨床に活かすかを学ぶことが目的になります。だから研究会は学ぶ場で発言する人は比較的少なく、ほとんどの人は黙って聞いています。あまり活発ではない研究会が多いです。
次は診断士の世界です。
診断士の世界は、状況にあわせたアイディアが重要視される世界のような気がします。基本的に科学の世界ではなさそうです。
診断士が対応する課題解決には、一般的な正解と言うものがありません。それは2次試験で正解を発表しないということにも表れています。経営分析にはMcSSやローカルベンチマークなどのデータに基づいて判断するツールがありますが、その先の経営支援や課題解決の提案は正解がはっきりしません。それは数値化できない訂正的データが多いので、それらをすべて踏まえた上で検討するのは困難なためかもしれません。
その代わりに、個人のアイディアがとても重要視されていると感じます。診断士は難関国家資格をクリアした人間の集まりなので、自分の意見をとても上手にかつ積極的に話されます。
その話し上手な診断士が集まった研究会では、単に個人のアイディアを述べるだけでなく、それらをみんなで共有して全員で向上につなげようとされています。最初に診断士系の研究会に参加した時、全員が意見を言い合うセッションがあることにとても驚きました。実際にやってみると、発言することで自分の意見が整理されますし、人の話を真剣に聞くので新しい気づきを得ることができます。これは「意味や体験を分かち合い、枠組みを外し、発見し、共有化する」ダイアログ型の研究会です。これは医師の世界ではまったくなかったことで、とても有効で面白いと感じています。いつかは逆に医師の世界にも持ち込みたいくらいです。
ちなみにダイアログとディスカッションの違いは以下のようになっています。なかなか難しいですが、私はうまく使い分けたいと思っています。
ダイアログは、物事の意味を探求するための話合いで、テーマに関していろんな角度から意味を考える拡散型の会話が行われます。その過程を通じて、自分を振り返り、互いの理解を深め、チームとしての共同思考を生み出していくのです。〜中略〜 これはあくまでも結論を出すためのものではなく、考えるための話し合いです。ですので、出された意見はすべて仮説であり判断や結論を求めてはいけません。
それに対してディスカッションは、一つの解答を目指して知識を寄せ合う収束型の話し合いです。お互いの主張をぶつけあい、よりよい答を見つけだそうというものです。~中略~ 意見の交換を通じて本質的な問題を見つけ出し、それを解決するためのアイデアをだしあって、複数の選択肢の中からベストな答を選びとる。いわゆる問題解決プロセスを用いることになります。
ダイアログとディスカッション 日本ファシリテーション協会
2つの世界の印象をまとめると、知識の積み上げ型の医学という科学の中で、ディスカッションを通じて正しい知識の吸収と実践に努める医師の世界に対し、正解らしいものがなくアイディアが優先される中で、ダイアログで皆で共有して積極的に活動しようとする診断士の世界、という感じになると思います。これはどちらが良いとかそういうものではなく、各々の世界には各々の理由があり、それの特性にあわせて各々の世界が成り立っているからでしょう。
ただし、診断士の世界は、完全に自分もしくは自分達のアイディアだけを中心にすると、結果的には間違った方法でうまく行かなかったり、先人が犯した過ちを繰り返す可能性があると思います。これは科学に基づいた医学の世界では避けられる注意点です。
そこで、かわけんのブログでは自分の考えを述べるだけではなく、いろいろな知識を詳しく調べました。1つは「先人たちのアドバイス」のパートを設け、過去のタキプロブログから引用したことです。調べてみると先人のブログはとても役に立ちました。参考にさせていただいた方々には、この場で深くお礼を申し上げたいと思いますm(_ _)m。もう1つは信頼性のあるHPや読んだ本から引用したことです。このブログの中にも引用がいくつかありますね。
これらの引用は、上記のような診断士の世界の注意点を回避すると同時に、いろいろな知識にかわけんの考えを加え、積み上げ型の科学である医学みたいなものにしようと考えたためです。実際、いろいろ調べてみると、自分の考えに明らかな間違いがあったり、新しいアイディアが出てきたりで、とても参考になりました。過去のブログや本やネットなど自分以外の知識を調べるのは有効だったと思います。
かわけんがいた今までいた医師の世界と、1年間経験した診断士の世界にはかなり違いがありました。全く別にしても良かったのですが、私は診断士の世界に蓄積された知識を活用するという医師の世界の経験を持ち込みました。読者の皆さんには目新しくてインパクトがあったでしょうし、自分ではその融合はとても良かったと思っています。
ほとんどの診断士の方は前職があります。その、他の世界の経験を積極的に診断士の世界に持ち込みましょう!
うまくいけば診断士の世界に広がりがでてとてもいいと思います。ぜひ診断士の世界に臆せず、他の世界の経験を活用してください。
また受験生の皆さん、皆さんの経験が診断士の世界に新しい風をもたらすかもしれません。ぜひ頑張って合格してくださいね!
2スマート・クリエイティブになろう!
昨年、Googleの幹部を務めたエリック・シュミット氏らが執筆した本、「1兆ドルコーチ」と「How Google Works」を読みました。その中に出てくる印象的な言葉がスマート・クリエイティブです。
スマート・クリエイティブ
「専門性・ビジネススキル・創造力を兼ね備えた、企業が速いスピードとイノベーションを実現するために欠かせない新しいタイプの人材」
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル. 1兆ドルコーチ:ダイヤモンド社, P49「自らの専門分野に関する深い知識を持ち、それを知性、ビジネス感覚やさまざまなクリエイティブな資質と組み合わせる人物」
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル. How Google Works:日本経済新聞出版, P370
Googleのような企業が成功するには、スマート・クリエイティブを生かす環境を醸成させるとともに、会社のためになることに個人としても集団としても全力で取り組むコミュニティを形成することが重要であると強調されていました。
私はこの言葉にとても感銘を受けました。そしてスマート・クリエイティブになりたいと思いました。
ただ、専門性とビジネススキルに創造力を備える人材はかなり難しいことかもしれません。
前回のブログで報告したように、私は昨年の7月から12月まで京都大学の医療ヘルスケア・イノベーション起業家人材育成プログラム「HiDEP」に参加していました。そこには専門性やビジネススキルをもった人たちが多数いました。しかし創造力を兼ね備え、新たなビジネスプランを考えだせるスマート・クリエイティブと呼べるような人は比較的少なかったように思います。
それは、1専門性とビジネススキルのレベルが不十分であること、2創造力と言う見えない力を得ることが難しいこと、3必要とされるすべての要素を揃えるのが困難であること、が理由ではないかと思っています。
HiDEPを経験してスマート・クリエイティブになるために、私が必要だと思ったのは以下の3つです。
1専門性、ビジネススキルの双方のレベル向上
HiDEPの参加者は京都大学の医学部や経済学部の大学生や大学院生、留学生、会社員、医師、経営者、起業家などでした。皆さん、医療ビジネスを立ち上げたいという熱い思いを持っており、医学の知識やビジネスの知識を持っておられました。ただし医学系の方はビジネススキルが、ビジネス系の方は医学の専門性が、不足していたように感じました。飛行機も両翼のうち片方が欠けているとうまく飛び立てません。やはりスマート・クリエイティブになるには欠けているレベルを向上させるのが重要だろうと思いました。
この点に関しては、診断士試験経験者はとても有利です。まずビジネススキルは十分に持っておられます。HiDEPにはMBA、経営者、起業家の方もおられましたが、実際のビジネスに関わったことのない新米診断士のかわけんですら、 劣っていると感じることはありませんでした。やはり国家資格である中小企業診断士試験をくぐり抜けた意義はとても大きかったと思います。また、それからこの試験を受けられる方は、仕事を持っている方が多いので、なんらかの専門性もあると思います。
従って、専門性とビジネススキルの両方を備えた中小企業診断士は、スマート・クリエイティブになり得る可能性が十分にあります。
2創造力を発揮するために、話をディスカッションではなくダイアログをしてとらえる姿勢
次はイノベーションにつながる創造力を生み出すために必要なことです。
創造力を発揮するのに必要な事は話を発散させることです。そのために重要なポイントが、先程のパートでお話ししたダイアログでしょう。 ダイアログで、人の話を傾聴しそれに乗っかって広げていくことで、 アイディアをどんどん発散させ広げることができます。そして発散されたアイディアをディスカッションで収束させていけば最終的にはイノベーションにつながるアイディアを得ることができます。デザイン思考でも学んだことですが、このような姿勢が創造力の根源になるようです。
ところが、アイディアの発散課程でディスカッション的思考を用いようとする人がいます。前述のように我々医師はその代表かもしれません。ディスカッションにすると本来は広げなければならないアイディアが初期の段階で小さくまとまってしまい、イノベーションにつながる想像力を発揮することができません。 医師系の人は十分に気をつける必要があると感じました。
やはり創造力を発揮するには、最初の段階では話をダイアログとして捉える姿勢が大事です。また、そのような姿勢は、前述の個人としても集団としても全力で取り組むコミュニティを形成するにも繋がり一石二鳥です。私は最近はこれらを十分に心がけるようにしています。
3自分の能力が発揮できる場の選択
最後は必要な要素を揃えるために場を選ぶということです。
HiDEPの最終ビジコンでかわけんは優勝しました。これはかわけんが優れていたわけではありません。単にHiDEPがかわけんにとっていい場だったからに過ぎません。
かわけんは専門分野の「医学」と「労働衛生」に関しては水準以上の自信はありませす。ただ、ビジネススキルに関しては、診断士試験には合格しましたがビジネス未経験でもあり完全に水準以下です。全く自信はありません。この3項目の関係を図示しました
この3つ要素を別個に考える(上図の上段)と、かわけんは全然大したことはありません。しかし、一つの枠に入れて考えると(上図の中段)、かわけんの程度のビジネススキルでも、他の要素との相加効果で意味が出てきます。そして全てが生かせる分野(上図の下段)を選べば、相乗効果で白く輝く中の星マークになれます。
HiDEPで優勝できたのは、私の星マークの場が医療ヘルスケア・イノベーションの分野にうまくマッチングしたからです。もし他の分野だったら他の人が優勝になっていたでしょう。
どんな世界でも戦えるような要素をすべて揃えるのはとても難しいです。やはり必要とされる要素を揃えスマート・クリエイティブになるためには、自分の能力が発揮できる場を選択することが重要だと思います。やっぱり診断士の基本、強みを活かすですね。
前回のブログで言及したかわけんのスタートアップは、もちろん自分の相乗効果が活かせる場、医療ベンチャーの世界です。自分の専門性を活かせる医学と労働衛生の場を選び、中小企業診断士のビジネススキルとダイアログとディスカッションの使い分けによる創造力を備えたスマート・クリエイティブとしてイノベーションを起こしたいと考えています。まかり間違っても生兵法の洋生菓子の世界ではありません(笑、前回のブログ参照)。
かわけんは専門性・ビジネススキル・創造力を兼ね備えイノベーションを起こせるスマート・クリエイティブに憧れています。スマート・クリエイティブはどの世界においてもとても役立つ人材で、中小企業診断士はとても近い位置にいます。皆さんも、スマート・クリエイティブになって、イノベーションを起こしましょう!。興味ある人は参考にしてくださいね。
3積極的な行動で隠された特性を見出そう!
次は自分の隠された特性を見出す話です。
ジョハリの窓と呼ばれる、自分自身を認識するための自己分析ツールがあります。これは他者と自分の関係から自己分析を行い、自己への気づきを促し、人間関係やコミュニケーションの円滑な進め方を模索するために作られたものです。
ジョハリの窓は自分の特性や理解を4つの領域に分類し、それぞれを「窓」にたとえて考察します。上図のように、1開放の窓、2盲点の窓、3秘密の窓、4未知の窓、に分類し、個人の自己分析と、他者による分析の結果を統合し、これら4つの窓に当てはめていきます。
通常は、自分の気づきと他人からの指摘で、1開放の窓(自分も他人も知っている特性)を広げること、そして4未知の窓(自分も他人も知らない特性)を狭めていくこと、を目指します(下図)。
前回のブログで書きましたが、私はこの1年間かなり積極的に活動しました。主だったものは、 タキプロのブログ活動、診断士の研究会参加、 京都大学の医療ベンチャースクールの3つです。 これらの活動を通していろいろな気付きがあり、自分の開放の窓がとても広がりました。
もともとかわけんの本職は外科医です。外科医は絶えず迅速に重大な判断を迫られる職業です。長年外科医をやってきたので、かわけんはその判断にはかなり自信を持っていました。
一方、物事にじっくり取り組むのは不得意じゃないのかなと思っていました。完全に理系人間だったので、特に文章執筆は苦手でした。
ただ、この1年間上記のような活動してみるとそれは誤った認識じゃないかと思いました。
物事をじっくり下調べして、理論だてて構成し、練り上げてまとめるプロセスはけっこう私に向いてるようです。特にブログを書いて感じたのですが、アイディアに基づいて、文章をタテ・ヨコにからめて構成するのは結構上手にできる気がします。診断士の研究会や京都大学の医療ベンチャースクールで発表した時も同じような印象を受けました。本当に意外でした。理系人間ですが、物事をじっくり考えたり、練り上げた文章を書くのがそれなりにできるという、明らかに自分の未知の領域を知ることができました。
これはいろいろなことに積極的に参加して初めて見えた特性です。この世界はとても積極的な人が多いので、その中に混ざり話し合うことで自分の特性のみならず他人の特性に気づくこともあります。皆さんも、ぜひいろいろな活動に参加して自分や人の隠された特性を見つけてくださいね。
4かわけんのブログについてつれずれ・合格したら自分の経験を伝えよう!
最後のパートはかわけんがブログについて、つれずれに思うことを書きます。なるほどと思った方は、ぜひタキプロのブログを書いてくださいね。
まずはタキプロでブログ執筆をおすすめする理由です。
診断士の受験生支援のブログを掲載しているサイトはいくつかあります。どこも内容のレベルは高く、毎日更新されていていつも感心しています。かわけんも受験生時代はとてもお世話になりました。
どのサイトも内容やスタイルは結構揃っています。それらに比べタキプロはややバラツキが大きいと感じます。それは、タキプロではテーマは前もって割り振られますが、規則は緩やかなので書き手の個性が出るからだと思います。
このバラツキには賛否両論があるでしょう。実際にタキプロのセミナーで、ある受験生の方から「やっぱり情報を調べるなら〇〇です(他のサイト(T_T)」と指摘されたことあります。「やっぱりタキプロが一番ですよ」と言ってもらえなかったのは寂しかったですが、私も受験生の時はそう感じたこともあるので納得できるものでした。タキプロはブログの当たり外れが大きいということであり、言い換えれば好き嫌いが分かれるということかもしれません。
しかし逆の観点から見ると、その多様性こそがタキプロブログの魅力と言えるでしょう。ブログを読まれる方々は様々です。その方の好み、空き時間、目的にあった読み物を探すには、多様性に富んだタキプロのブログが1番だと思います。読み手にとっての大きなメリットです。
一方、書き手にとっても大きなメリットがあります。長短、軽重、スタイル、内容、どれも自由です。かわけんのような長くて濃いブログは、他のサイトではとても掲載が認められるとは思いません。ブログで適切な長さは、2000字までと聞いたことがありますから、こんな長いブログは普通は分割されます。でもタキプロでは、こんなに長いものを好きなように書いているのに、リーダーやサブリーダーから注意されたことはないんですよ。スタイルにとらわれず好きなよう書ける、それがタキプロの書き手のメリットです。
タキプロブログはとても自由度が高く多様性があります。自由に伝えたいことを書きたい方には、タキプロが一番です。合格者や受験生の皆さんで迷われている方は参考にしてください。
次は、かわけんがこのような長くて濃いブログを書くようになった経緯です。
冒頭でも書いたように、私は受験生時代は長いブログが嫌いでした!
だって、勉強してすごく疲れているときに、長くて濃いブログを読むのはしんどいじゃないですか。やっぱり5分くらいでさっと読んで気分転換を図りたいですよね。だから受験生時代は短い軽いブログが好きでした。そして、もう一つ好きだったのは、試験情報がさっとコンパクトに集約されたまとめブログでした。
ただわからないことを調べたりする時は、たまに長いブログを読みました。あまり好きではなかったのですが、とても役に立ったのを覚えています。
タキプロに入ってブログ班を希望しました。その理由は「自分の経験が誰かの役に立つかもしれないから、忘れないうちで伝えておきたい」と思ったからです。
最初は受験生時代に好きだった、短い軽めのブログかまとめブログを書こうと思いました。しかし、短い軽いブログは気分転換にはいいんですが、中身が薄いんです。探し出してもう一度読むことはまずなかったです。また、まとめブログも便利でしたが、コピペみたいに感じることがありました。それに短いと自分の経験が伝えきれないと思いました。
そこで、自分の思いをしっかり伝えるオリジナルな長くて濃いブログを書こうと思いました。
イメージは週刊少年ジャンプの『HUNTER×HUNTER』みたいなやつです。立ち読みする気はないけど、単行本を買ってじっくり読みたいと思うようなものですね(知らない人、わかりにくい例えでごめんなさい)。最初にあたったテーマが、かわけんにとって恨みのつのった事例Ⅳで、伝えたいことが山ほどあったのも大きかったかもしれません。
もしかしたらそのようなブログのニーズは低いかもしれないとも考えました。しかし、たとえ少数でも必要としてくれる誰かがいればいいと思って、マーケティングは完全に無視し、このスタイルに決めました。診断士失格ですね(笑)。
以上が、かわけんブログがこんな長くて濃くなっている経緯です。受験生時代は長いブログが嫌いと言いながら、合格後は長くて濃いブログを書くなんて自己矛盾していますが、このような経緯なのでお許しください。
皆さんもブログを執筆されるときは、目的に沿って自分のスタイルを決められたらいいと思います。もちろん受験生時代の好みと異なっても大丈夫です(笑)。
3つ目はこの長い文章を書くTipsです。
これだけの文章を文字にするのは結構大変だと思われるかもしれません。かわけんが書いた1番長いと思われるゲーム理論のブログは約18,000字もありますし、他にも同じ位の長さのものがいくつかあります。確かにキーボードで打つとそれだけでも腱鞘炎になりそうです。
そこで、かわけんはテキスト入力に音声入力を使いました。最近のApple製品はPCでもiPhoneでもiPadでも、音声入力が大変優秀で喋ったことを、素早くほぼ正確にテキストに変換してくれます。だからテキストの入力そのものはそこまで大変なものではありませんでした。
また、ブログにはいろいろなアイディアを盛り込むのですが、歳をとったら頭に浮かんだアイディアもすぐ忘れてしまいます。そこで思いついたアイディアはApple Watchに音声でメモしていました。メモはApple Watchからすぐスマホに転送され、自動的にテキストに変換されます。アイディアはたいていウオーキングやランニング中に降りてきますので、その場で忘れずにメモできるのApple Watchはとても便利でした。
そして音声入力したテキストとApple Watchからメモしたアイディアを、PC上で並べ変えて最終的に掲載するブログに仕上げていました。このスタイルはかわけんにとっても初めてでいい勉強になりました。まさにデバイスの進歩に助けられたブログの執筆でしたね。
これから長いブログを書こうと考えておられる皆さんは参考にしてください。
ところで、かわけんのブログは色や太字がいろいろ混じったものになっています。これは以前に書いたかわけんの2次試験の与件文の分析と同じ方法での色分け方法です。あの方法を忘れないようするため、このブログでも用いました。
ただ、自分で色を付けるとわかりやすくなるのですが、人がつけた色はちょっと読みにくかったかもしれません。今から考えたら少し申し訳なかったかなと思います。反省を踏まえ、今回は少しシンプルにしています。
最後はブログにかかった手間と時間、そして誰のためになったか、です。
ブログの骨子は口述試験が終わった頃にある程度書いておきました。そんな時期に書いたのは、試験から離れれば離れるほど自分の記憶が薄まっていくので、直後に書いておいた方が正確だろうと思ったからです。掲載時には、読者の皆さんに迷惑をかけないために正確な記述が必要ですから、過去のブログや他の情報を丁寧に調べ直しました。そして書いておいた骨子に、下調べした情報と音声入力したテキストを加え、思いついたアイディアを一人ダイアログで膨らませて全体の構成を考え、そして一人ディスカッションで収束させ、一人最終校正で掲載するブログに仕上げています。伝えたいことを遠慮なく盛り込みましたから、掲載されるブログはどんどん長くなる一方でしたね。一人で行った孤独作業だったので、質に自信がないのが少し残念でした。
今から考えればどのブログも結構時間をかけています。時間がかかるのはテキスト入力そのものより、下調べや構成検討や校正が主です。時間は1回あたり10時間くらいはかかっていますので、全部で15回だから合計するとかわけんの2次試験の勉強時間250時間に匹敵するくらいですね。
特に手間と時間がかかったのはゲーム理論のブログで、本を数冊読み込みすべてまとめを作成してから書いたので、30時間以上かかました。あれはやりすぎたかもしれません(笑)。
でもこれも読んでくださる皆さんのためでもあり、自分のためでもあります。
自分なりに魂を込めて書いたので、誰かの役に立っているに違いないと信じています。また、執筆時に詳しく調べることで受験生時代にはあやふやだった知識が整理され明確になりました。特に前から勉強したかったゲーム理論は、ブログ執筆に合わせて相当勉強したので、かなり深く理解しほぼ習得できました。とてもいい機会でした。
初めてのブログ執筆でしたが、自分や誰かの役に立ったと思います。前のパートで書いた自分の特性を見いだせたことも合わせて、ブログ班に所属したのは本当に良かったです。この満足感を他の方にも経験してほしいと心底思います。
以上、ブログについて、つれずれに思うことを書きました。かわけんのブログへの思い、伝わりましたか?
皆さんも、合格してタキプロに入られたら、その経験を必要としてくれる誰かに伝えるために、是非ブログを書いてくださいね!
さてせっかくなので、かわけんが今まで書いたブログのマーケティングをしておきます。掲載時にはマーケティング無視で書きましたが、読まれないとちょっと可哀想なので宣伝しますね。どれも長いですが、興味がある人は読んでください。
2次試験に合わせて、だなどこのだなで書きます。
総論
合格体験記
だ:高齢、独学、初学者の方
な:上記の3拍子が揃っていたかわけんの合格まで
ITを活用した効率良い勉強方法 by かわけん
だ:通勤電車の中で勉強したい人、時間のない人、独学の人
な:iPadを用いた勉強方法、絶品のノートアプリGoodnotes
審査員から皆さんに伝えたいこと by かわけん
だ:受験生と診断士の方々
な:かわけんの思う皆に知ってほしいこと、天才外科医の話
タカ・ウサギ・カメ・ドラゴンとストレス対策 by かわけん
だ:受験生、動物好き、ストレスに弱い人
な:縁起物について、診断士試験におけるストレス対策
資格についてつれづれ by かわけん
だ:受験生と今後キャリアを考えたい人、ひよこ鑑定士や剣道八段に興味がある人
な:いろいろな資格について、かわけんの資格試験の勉強方法、計画的偶発性理論
合格後の活動・未知の世界へのパスポートとしての診断士資格! by かわけん
だ:診断士を目指す受験生、合格したがどうしていいか悩んでいる人
な:補助金申請や経営支援以外の診断士資格の使い方、ベンチャー起業
1次試験
まだ1次試験に間に合います。気合を入れて最後のラストスパート! by かわけん
だ:1次試験直前だけど泣きたい気持ちの人、気合や根性の足りない人
な:気合と根性を入れたラストスパートの方法
運営管理の勉強で使った副読本 by かわけん
だ:運営管理が苦手な人、マンガで勉強したい人、基礎から勉強したい人
な:参考になった副読本
経済学・経済政策 ゲーム理論 by かわけん
だ:ゲーム理論について知りたい人、ネコに好かれたい人、無限にお小遣いが欲しい人
な:ゲーム理論を用いた上記理論的の考察、ゲーム理論のアノマリー最後通牒ゲーム
2次試験
独学・初学者のための2次試験の解き方 by かわけん
だ:2次試験の独学・初学者、迷子になった人
な:時間がない人向けの2次試験の解き方
事例1・幸の日も毛深い猫とモチベーション by かわけん
だ:事例1が苦手な人、モチベーションに悩んでいる人
な:どこより詳しい「幸の日も毛深い猫」の解説、やる気が出るプロソーシャルモチベーション理論
事例Ⅱの戦略とモデル企業 by かわけん
だ:事例Ⅱで出題される戦略がこんがらがっている人
な:かわけん流に整理された事例Ⅱのマーケティング戦略、2次試験のモデル企業
インターネットから学んだ事例Ⅲのエッセンス by かわけん
だ:事例Ⅲが苦手な人、整理された情報が欲しい人
な:詳細な事例Ⅲのまとめ、過去問分析、エクセルにまとめたおまけ、情報の一覧表
令和二年の事例Ⅳ、どうすべきだった? かわけんの経験より分析してみた!
だ:事例Ⅳの初学者、点数が伸びない人
な:理系人間から見た事例Ⅳの考察、令和2年事例Ⅳへのかわけんの恨み(笑)!
5名言とまとめ
最後に伝えたいこととして4つお話しました。今日のブログはいつもよりは短かったでしょう(笑)。今までの反省を活かしました。
「受験生時代は長いブログが嫌いでした!」なんて言いながら、「最後まで長いブログかよ、反省がないやつ。PDCAができてない!」と思われる人もいるでしょうね。
それが、かわけんのスタイルなんで、お許しください。
それでは、最後に私が大事にしている名言を3つあげて終りにしたいと思います。
Chance favors the prepared mind.
Louis Pasteur
幸運の女神は、常に準備している人にのみ微笑む
フランスの生化学者・細菌学者であるパスツールの言葉で、私がとても大事にしている名言です。
「チャンスは平等に皆の前に現れるが、それを捕まえられるかどうかは、本人次第」という意味です。
この言葉の重要なところは、やる気だけではダメということです。具体的に外科の世界で言えば、研修医が「やってみる?」と言われ、「はい」と前向きに答えるのはとてもいいことですが、しっかり準備をしておいた上で「上手だね」と言われるのが次のチャンスに繋がるということです。準備不足で「やる気はあるけど、もっと勉強してね」と言われるのではダメなんです。これは、外科医に限らず、中小企業診断士でも、どの世界でも同じです。
皆さんも、これから数多くの機会があると思いますが、しっかり準備してチャンスをきっちり捕まえて、結果を出してくださいね。
「日本代表としての誇り、魂みたいなものは向こうに置いてきた」
三浦知良
これはいまだに現役として頑張っているプロサッカー選手の三浦知良選手(カズ)の言葉です。
日本が初出場するワールドカップの直前に代表から外されたカズが、帰国後のインタビューで述べた言葉です。本当に悔しかっただろうし、やけになって恨み言の1つでも言いたいだろうに、多くの報道陣の前で毅然としてこんな素晴らしいセリフを言えるカズに私はおおいにしびれました。以来、自分のステージを変える時に、残していく人にこの言葉を伝えてます。
1年前に我々12期は11期から「診断士を目指す方の合格確率を1%でも高める」ために結成された団体”タキプロ”を引き継ぎました。この1年間、我々はタキプロの誇りと魂をとても大事に活動してきたつもりです。これからタキプロを引き継がれる13期、そして来年以降に引き継がれる受験生の皆さん、12期が置いていくタキプロの誇り、魂をよろしくお願いします。
Stay hungry, stay foolish
Steve Jobs
これはAppleの創始者スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式に招かれて語ったあまりにも有名な名言ですね。
その解釈や日本語訳はいろいろあるようです。「飢餓感を持て、バカであれ」と直訳しているものもありますが、それはちょっと残念な解釈かなと思います。大食い選手権じゃないですよね(笑)。
私は、「熱意があってひたむきだった頃を忘れるな」、という感じで捉えています。
皆さんも受験生時代を思い出していただいたら、腑に落ちるんじゃないでしょうか。診断士試験の合格率はわずか数%です。そんな困難な試験に挑むなんて、専門のコンサルタント以外にとっては本当に愚かなことです。
ただし皆さんはなにか目的があって受験を決められのでしょう。そして、受験生時代は熱い気持ちで本当に一生懸命に勉強に取り組んでいたでしょう。受験生の皆さんは今がまさにその時でしょうし、診断士の皆さんは勉強して合格した時は涙が出るくらい嬉しかったですよね。ただ、試験が終わりもしくは合格して、年月が経てばそれらの熱意やひたむきさは徐々に忘れ去られていきます。
スティーブの言葉は、「あの頃の熱意やひたむきさを忘れずに、いつまでも頑張っていってほしい」と示したものだと思っています。
前回、私は合格後と今後の活動について書きました。試験勉強していた1年間、そして合格後の1年間とまっすぐに突き進んできました。いつまでもこの2年間を忘れずに、これからも熱い気持ちでひたむきに頑張っていきたいと思います。
受験生の皆さんも合格されたみなさんも、一緒に頑張りましょうね。
名言マニアなのでいろいろと書きたい名言はあるのですが、3つにしておきます。伝えたいこと4つと合わせると合計7つですね。ちょっと多いかもしれませんが、かわけんは最後まで伝えたがりなんだと思ってください。
冒頭で4は不吉で微妙な数字と言いながら始めましたが、最後はラッキー7でまとめました。
かわけんの最後のブログ、面白かったですか?
かわけんは完全に独学だったので、受験生時代は本当に孤独でした。一発合格道場に「孤独かつ独学」=「孤独学」という言葉が時々出てきますが、かわけんの勉強はまさにその孤独学でした。それを癒やしてくれたのが、タキプロや一発合格道場などの受験生支援サイトです。本当にとても助かりましたよ。いくら感謝してもしきれないです。
合格後はそのお返しをしたいと思って、タキプロに入りました。心底、誰かの役に立ちたいと思ったんです。
ところが、ブログを書くことで自分の知識の更新や、知らなかった自分の特性の発見ができましたし、いろいろなタキプロ活動を通じて日本全国に診断士の仲間を見つけ孤独から脱却もできました。結局、自分が一番タキプロから恩恵を受けました。
1年を振り返って、合格年度限定の活動であるタキプロに入って本当によかった、と思います。
受験生の皆さんも、合格されたらぜひ参加してくださいね。
12期の合格初年度のちやほやされる期間は終わりました。プレミアムな立場は13期やそれ以降の方に譲り、これからは少し下がった立ち位置で地道に頑張っていこうと思います
1年間、長くて濃いブログを読んでいただた読者の皆さん、本当にありがとうございました。
それから仲良くしてくれたタキプロの12期の皆さん、本当にありがとうございました。
特に1年間、タキプロの運営に尽力してくれた皆さん、本当にありがとうございました。
皆さんと、またいつかお会いしたら、この続きの話をしましょう。とても楽しみにしています!
最後は派手な色にしました。ちょっと鮮やかすぎる赤字ですが、私が持っているタキプロのイメージは魂が燃えるようなこの色なんですよ。
ちなみ色番は#ff0000です。これからブログを書かれる方、よかったら使ってください。
長くて濃いブログの「人と会社を健康で幸せにする」、体と心と会社の医士のかわけんでした。
次回は団長さんの登場です。
お楽しみに!
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