ファイナルペーパーを作る利点と実例 by みっちー
読者のみなさん、こんにちは。
間もなく中小企業診断士に登録できそうなみっちーです。農学・生物学・化学のバックボーンを生かしてゆくため、登録後は「いきもの系中小企業診断士」を名乗ろうかと考えています。
さて、二次試験が目前に迫ってきました。診断士受験生が試験会場で最後に確認する重要知識の集積メモ、通称ファイナルペーパーを作成する方も多いと思われます。この記事ではファイナルペーパー作成の利点に触れ、実際に私が作ったものをご紹介します。
目次
■あらためて自己紹介
みっちー
自称:いきもの系中小企業診断士(登録予定)(農学・生物学・化学のバックボーンを本業や診断士活動で活用しています)
略歴:農学系大学院(修士)→化学メーカー研究開発職(プロセス開発)
特技
・植物から薬や毒をつくる
・仮説検証サイクルを根気よく回す
活動実績
・書籍執筆
・野生生物調査のNPO法人支援
・自然観察ワークショップのコンテンツ作成および講師
・経営相談(農業、宿泊業)
診断士以外の資格
・甲種危険物取扱者
・毒物劇物取扱責任者
・日本農業検定1級
・土壌医検定2級
・日商簿記3級
勉強中
・日商簿記2級
・統計検定2級
・生物分類技能検定3級
診断士受験歴:1次1回、2次2回(独学)
■ファイナルペーパーってなんぞ
ファイナルペーパーとは、試験直前に確認するメモ書きのこと。試験が始まる前の最後の確認事項をまとめた紙、という意味でファイナルペーパーと呼ばれているようです。
Googleのシークレットモードで「ファイナルペーパー」と検索すると、中小企業診断士試験関係のサイトばかりが上位表示されるので、中小企業診断士試験特有の呼称なのかもしれません。
ファイナルペーパーに決まった作成手順や形式はありませんが、試験に出される可能性の高い知識、自分が過去問でよく間違えた箇所など、「重点的に補強して試験に臨みたいポイント」を読みやすくまとめるのが一般的です。さらに自分自身への励ましなど、メンタル面を支える言葉を書く方もおられるようです。
■ファイナルペーパー作成の3大利点
ファイナルペーパーは必須アイテムではありませんが、以下の利点が期待できます。
①ファイナルペーパー作成自体が復習になる
ファイナルペーパーを作る過程では、試験直前に確認したい内容を厳選したり、自分が過去問でよく見落とした論点を振り返ったりする必要があります。この過程そのものが、重要論点や自分の弱点の復習につながり、知識を補強してくれます。
②重要事項を効率よく確認できる
分厚いテキストを何冊も試験会場に持ち込んで直前まで確認するのは非現実的です。ファイナルペーパーに重要論点を集約させることで、試験直前の限られた時間で素早く最後の復習ができます。休憩時間中にファイナルペーパーで確認した内容が試験に出題され、得点につながり合格をもぎ取れる可能性もあります。
③気持ちを落ち着かせる
試験会場にはさまざまな受験生がいるため、周囲の物音や状況に気持ちを乱されるリスクもあります。目の前のファイナルペーパーに意識を集中させることで、周囲の余計な情報をシャットアウトすれば、気持ちを安定させられるでしょう。ファイナルペーパーを眺めることで「自分はこれだけ勉強してきた」という自信も得られるかもしれません。
■日頃のメモや書き込みは金の鉱脈
前述の通り、ファイナルペーパーに決まった作成手順や形式はありません。しかし、試験直前に短時間で確認することを考慮すれば、ファイナルペーパーに書き込む内容はせいぜい1事例あたりA4用紙1〜2枚分に簡潔にまとめるのが得策です。パッと見て重要な点を思い出せるよう、文字を大きくしたり、図表を書き込んだりするのも良いでしょう。
具体的に書き込む内容は人それぞれですが、過去問で頻繁に出題された論点、自分の弱点、「迷ったらこれを書く」と心に決めているキーワードなど、これまでの学習の集大成とも言える知識をファイナルペーパーにまとめます。
そのためには普段からのメモ書きやテキストへの書き込みが重要。自分はどのような論点を見落としやすいのか、テキストのどの箇所にマーカーを引いたかなど、ご自身のノートやテキストを振り返ってみてください。それらのメモや書き込みは、合格につながる知識が詰まった「金の鉱脈」かもしれません。
■みっちー版あっさりしたファイナルペーパー
ファイナルペーパーに書く内容は人それぞれですが、私の場合は厳選に厳選を重ね、非常にあっさりした内容の箇条書き形式のファイナルペーパーを作成しました。
過去問でよく見落とした論点をノートに書き出し、2次試験前日までノートパソコンで内容の取捨選択を重ね、前日泊したホテルでプリントアウトして試験会場に持って行きました。
以下、私のファイナルペーパーに書いた内容です。事例Ⅳに至ってはもはや用語も計算式すら書かれていませんが、黙読して気持ちを落ち着かせる程度の効果はありました。
全事例共通の心構え
1. まずは設問文に目を通す。
2. 自分が解けない問題は周りも解けない。それより基本的な問題を落とさない。
3. 採点者も人間。判読できる字で、ストレスなく読める文章を提供する。
4. 提案・助言は効果まで書く。
5. とにかく落ち着く。慌てて解いても、手直しが増えるだけ。
事例Ⅰ
1. 戦略と社長の想いを与件文から抽出する。
2. 切り口は「幸の日も毛深い猫」(採用・チーム・能力開発・評価・モチベーション・権限委譲・部門・階層・ネットワーク・コミュニケーション) ※「チーム」でなく「賃金」とするなど、バリエーションあり。
3. 組織構造は戦略に従う。
4. 戦略やビジョンが社員に伝わっているか。共通目的、貢献意欲、コミュニケーションはあるか。
5. 成果報酬を導入できそうか。
事例Ⅱ
1. 誰に、何を、どのように届けるか。
2. 顧客はジオ・デモ・サイコで設定する。
3. 常に意識すべきは「客単価×客数」
4. 双方向コミュニケーションで顧客満足向上、固定客化。
5. どこかと協業できないか。外部の協力者は得られないか。
事例Ⅲ
1. 標準化→マニュアル化→教育(OJT、ジョブローテーション)→多能工化
2. 必要な設備投資は提案していい。
3. 加工工程をラフに描き、ボトルネックは赤で強調。
4. 受注情報・納期情報・設計情報・在庫情報・余力情報を一元管理。
5. 生産計画をこまめに更新し、営業と製造現場で共有すれば、飛び込み受注でも混乱しない。
事例Ⅳ
1.これは財務会計のテストを装った、タイムマネジメントのテスト。
2. 解く順番は「経営分析→記述→CVP分析」。投資の意思決定は部分点が取れれば御の字。
3. 一計算、一見直し。
4. 固変分解を間違えたら試験に落ちたと思え。
5. 単位、桁数要注意。
■おわりに
試験が目前に迫り、日々不安と緊張に苛まれながら学習に打ち込んでいる方々もおられるかもしれません。試験で本来の力を発揮するにはメンタル面の安定も重要です。ただでさえプレッシャーを感じる試験直前期、これ以上余計な外部からの情報に心を掻き乱されたくないという場合は、思い切ってニュースやSNSを絶ってしまうのもお勧めです。案外、生活に支障はありませんよ。
次回はyoshioさんの登場です。
お楽しみに!
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