勉強会の使い方 /Kappa

皆さん今晩は。kappa@タキプロ8期です。プロフィールはこちら。前回の記事はこちらをご覧ください。さて、今日は、2次試験に向けた勉強会の使い方についてです。

Kappaは去年の今頃、3つの勉強会に所属し、勉強会だけで週4事例+予備校の演習という毎日を送っていました。一つはいうまでもなくタキプロ関西の勉強会、残りの2つは、T○Cの勉強会で、メイン校舎と別の校舎の勉強会をはしごしていたわけです。

中でも、メイン校舎の勉強会は、今も同じタキプロのメンバーとして一緒に活動している3人のメンバーと一緒にやっていた勉強会で、Kappaが最も力を入れていた勉強会でもありました。結果的に、その4人のメンバーは、全員合格を果たしました。今日はその勝因について、Kappaなりの考えをお伝えしたいと思います。

まず、最初に4人の属性から。
メンバーA:年齢40台 文系 男 多年度 大企業の経理
メンバーB:年齢20台 文系 男 2次未経験 学生
メンバーC:年齢 ?(2児の母) 文系 2次未経験 中小の建築業
メンバーD:年齢57歳 理系 男 2次未経験 大企業の研究員

この面子の特徴は、年齢、受験回数、性別、職業の振れ幅が極めて大きく、属性のかたよりが小さいことだと思います。皆さんもご存じのように、2次試験は偏向を嫌います(多面的なアプローチを取れとか、専門的な解答はNGとか) 万人向けの平易で、当たり前の回答こそが王道。そういう意味では、この4人が合意できる回答は、万人向けに近かったと言えるでしょう。

もう一つ、この勉強会には、他の勉強会ではあまり例をみない、大きな特徴がありました。それは、リーダー不在、ということです。形式的には Kappaがリーダーを務めていましたが、実質的には場所の手配や、集合時間のとりまとめという役回りでした。

実際の勉強会では、議事進行は設問毎にメンバー間で持ち回り。事例の解答に対するコメントは、各人が思いついた時にワイワイ意見を言い合っていました。解答の総括も、誰かの意見に偏ることはなく、いいなぁと思えることを言った人の意見に自然に集約される感じ。今だから言えますが、最年長の Kappaとしては、世の中そんなに甘くない、とか、これぐらい知っとけ、とか、よく言うよ、とか、いろんな言外の想いを抱きつつも、その妙に平明で素早い論理展開を楽しんでいたように思います。

この方式の良さは、平明で共通的な総括を、自然、かつ、スピーディーに形成できたことだと考えています。大方の勉強会は、古株さん(多くは多年度生)の意見に全体の場が流されて、良くも悪くも古株さんの色(独自の論理展開)に染まった総括になりがちです。これは、特に古株さんにとって、不幸だと思います。なぜなら、本来は自分自身のかたよりを矯正するために使われるべき勉強会の場で、自分が持っているかたよりに気づけないばかりか、仲間の賛同でそのかたよりが強化されてしまうからです。

ところで、Kappa達が、リーダー不在型の勉強会を続けているうちに、4人の間には、不思議な一体感が生まれていました。ハモってるというのか、何というのか、事例についてのコメントを相手が言い始めたとたんに、言いたいことが最後までわかってしまう感じです。特に試験まで1週間となった最後の週末、丸一日かけて、予備校の直前演習の総ざらえをやった時に、その感覚が強くなり、誰かがコメントすると、みんな、あっ、やっぱりね、みたいな反応になっていました。なんだか、みんなの実力が同じぐらいになってきた感が強く、Kappaとしては、これは、もしかしたら自分だけ落ちるんじゃないかと(高年齢ほど、落ちやすい試験なので)、不安が膨らんできたのを覚えています(実際にも、4人の中では、一番得点が低かったと思います)

一方で、こうした共通感覚を、これだけ属性の異なる受験生の間で共有できたことは、大変な僥倖だったと今では思えます。年寄り河童にありがちな、甲羅にたっぷり張り付いた世間のしがらみを、軽妙な論理展開が洗い流してくれたからです。

ただ、こういう勉強会を作れたのは、かなり偶然の要素が大きく、残念ながら、誰にでもお勧めできる方法ではありません。一つ言えるのは、2次試験向けの勉強会は、自分の意見を通したり、誰か一人の意見を拝聴したりするというより、いろいろな考え方をぶつけて、その上澄みを吸収するようなやり方の方が有利なのではないか、ということです(これとは別に、各人が、予備校なり、ふぞろいなり、全知全ノウなりで、2次向け知識を吸収する必要はあります。ここで言いたいのは、得た知識をどう生かすか、という話です)。みんなの意見を聞くためには、勉強会を4~5人ぐらいのグループに分け、メンバーを変えながらいろんな人に自分の考えをぶつけ、相手の意見を聞くのがよいかもしれません(タキプロ関西の勉強会のように)

また、みんなの意見を出しやすくするためには、リーダー不在の状況を作るのも一法だと思います。求められているのは、かたよりのない平明で分かりやすい解答、という認識を、メンバー全員で共有すれば、少しでも多くの意見を取り入れるために、自ずとそういう感じになるのではないかと思います。

一方、強力なリーダーを擁する勉強会に参加することになった場合、ふぞろい片手に聞き役に徹するのがいいのかもしれません。総括の偏向をふぞろいで緩和する一方で、その場で語られるノウハウをしっかり吸収する戦略です。一昨年、Kappa達の先輩にも、そういう戦略を取って合格した人々がいました。フリーライダー族[対価を支払わずに便益を享受する者達]と呼ばれていたようですが、賢明な選択だと思います。

最後になりますが、勉強会には、強力なペースメーカーとしての側面もあります。どんなに面倒でも、勉強会の場で、「やってきませんでした」とは言いにくいのが人情です。Kappaみたいに、3つぐらいの勉強会を掛け持てば、他に何もしなくても、過去問対策は十分かもしれません。

これから3週間、新たなことを覚えるには短すぎる期間です。でも、覚えたことを整理するには十分すぎる期間です。この知識、他のみんなはこんな感じで使ってるんだ、みたいな感じを、勉強会やふぞろいで、少しでも増やしていっていただければと思います。

 

さて、明日は名古屋から。この直前期に、いったいどんなアドバイスが繰り出されるでしょうか!
請うご期待です!!!

尚、来週の関西勉強会は、10/5(木)です。通常と異なり、金曜日ではなく、木曜日開催なので、ご注意下さい!

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