財務は率でなく額で解く
こんにちは、うめです。
今日は財務でこの考えを身につけるだけで、難問がみるみるうちに簡単になりますよ~というお話です。
これを読んだら、本番で財務の点数が4点プラスされるかもしれませんよ!
その考え方とは表題にも書きましたが、ズバリ「率でなく額で解く」ことです。
これだけ聞いても「???」な人が多いと思いますが、具体的には例えば
自己資本利益率が10%と与えられたとき、
自己資本の金額を仮に100と置いた場合、
自己資本利益率=利益/自己資本=10/100=10%
つまり、
自己資本=100 利益=10
と置き換えて解くということです。
この考え方が最大限に効く過去問をご紹介しましょう。
平成19年 第12問
次のA社の資料に基づき、下記の設問に答えよ。
株価純資産倍率(PBR) 配当性向 配当利回り
1.5倍 60% 4%
(設問1)
資料より求められるA社の自己資本利益率として最も適切なものはどれか。
ア2.4% イ6% ウ9% エ10%
(設問2)
資料より求められるA社の株価収益率(PER)として最も適切なものはどれか。
ア4倍 イ9倍 ウ15倍 エ40倍
TAC過去問集によると、本試験時の正答率は
設問1:D(20-40%) 設問2:B(60-80%)
となっており、特に設問1は難問の部類です。
この形式の問題が出たら諦める、という方も多いかもしれないですね。
ですがこの問題、率ではなく額で解くと、赤子の手をひねるように簡単になります。
では実際に説く手順を見てみましょう。
①何が分かれば解答できるのかを確認
設問1:自己資本利益率=利益/自己資本なので、「自己資本」と「利益」の額がわかれば解答できる
設問2:PER=株価総額/利益なので、「株価総額」と「利益」の額が分かれば解答できる
②自己資本の額を仮に1000とおく
③PBR=株価総額/自己資本(1000)=1.5倍なので、株価総額は1500
④配当利回り=配当総額/株価総額(1500)=4%なので、 配当総額=60
⑤配当性向=配当総額(60)/利益=60%なので、 利益=100
ここで、解答に必要な「自己資本」=1000、「利益」=100、「株価総額」=1500 が揃いました。
設問1は、自己資本利益率=利益/自己資本=100/1000で、「エ10%」
設問2は、PER=株価総額/利益=1500/100で、「ウ15倍」
が正解になります。
正答率がD、Bと思えないほど簡単に解けました。
今まで率で解いていた人、桁を誤ったり、正解を導けても途中で頭が混乱したりしてませんか?
率をこねくり回して解くと、ミスが誘発されやすくなります。
ちなみに、仮に金額をおくのは基本的にどこでもいいですが、これまでの過去問では自己資本を1000とおいておけば全て解けます。
金額は10でも100でも1000でもいいですが、小数点が出ると計算をミスりやすいので1000とおいています。
この考え方は他にも、CVP分析、WACC算出、CF計算なんかにも応用できますよ。
明日は、さわみーさんです。
========================
【勉強会・セミナーの詳細、お申込みはこちらのページから】
【メルマガの過去記事はこちらのページから】
【メルマガの購読はこちらのページから】
========================
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
↓下のボタンを押して、読んだよ! と合図していただけると、とっても嬉しいです。(診断士関連ブログの人気ランキングサイトが表示されます)
皆様の応援がタキプロの原動力となります。ぽちっと押して、応援お願いします♪