脱モヤ15「NPVは4つに分けて得点源」/くコ:彡
こんにちは、いか@タキプロです。
脱モヤ十か条、第九条「爆勝小ネタ集」。
本日はいかが朝昼晩とタキプロブログジャックしております!ご紹介内容はこちら。
朝: だから人事組織の課題なんだってば
昼: NPVは4つに分けて得点源
夜: 文字数は少なめがいいと思うよ
いかが受験勉強時代にそれを知って楽になった、NPV計算の取り組み方をお伝えします。
それでは参りましょう!いか探偵による爆勝小ネタ集第2弾、VTRどうぞッ!(映りません)
目次
その2)NPVは4つに分けて得点源
皆様、NPVの計算はお得意ですか?
得点の差がつく事例Ⅳの頻出問題にもかかわらず、苦手という方が多いのがNPV計算。私も当初は何度やっても必ず何らかのミスをして正答することができませんでした。
では、なぜ毎回ミスをするのか。
その理由は「考慮しなければならない点が多すぎて、全部押さえようと思っても必ず漏れが出るから」と、私は考えました。
では、なぜ漏れがでるのか(連関図法!)
人間のワーキングメモリは4つだと言われます。それ以上の考慮を漏れなく行うには、語呂合わせなど活用して覚える数を減らすか、考えなくてもできるレベルまで習得するか(第三条)、いずれかが必要となります。
私いかは、計算対象を4つに分解して、1つ1つの確認ポイントを絞り込む方法を取りました。
1)投資関連
2)事業1年目
3)事業2年目以降
4)設備除却(n年)
まず1)投資関連の計算だけ切り出します。
設問により多少変動はしますが、基本的には以下項目の計算となります。
1-1:新設備の購入支出(今?1年後?)
1-2:旧設備の売却収入(今?1年後?)
1-3:旧設備の売却益/損(今?1年後?)
投資関連の計算だけに絞り込んでいますので、売却益/損を計算に入れ忘れたり、現在価値に直し忘れたり、と言ったよくあるウッカリも避けられるでしょう。1)はこの時点ですべて現在価値に直します。
次は、2)事業1年目の計算です。
数値情報の与えられ方は様々ですが大きくは以下計算で、2-3/2-4は存在しないケースも多いでしょう。
2-1:税引後営業利益(新設備-旧設備)
2-2:減価償却費(新設備-旧設備)
2-3:運転資本増加(CF減)
2-4:追加投資(CF減)
営業利益の代わりに売上や費用が与えられているケースでは、減価償却費を一度引いて税引計算し、そのうえで再度減価償却費を足しこみます。投資事業で利益がまだ出ていなくても、会社全体としての利益が出ていたら税金は取られますのでご注意ください。
続いて、3)事業2年目以降の計算です。
こちらは2)とやることは同じなのですが、敢えて分けている理由は、営業利益が1年目と2年目以降で異なるケースが多いからです。もし同じであれば分ける必要はありません。2年目も3年目以降と異なるようであれば、2年目も個別に分けましょう。後で年金現価係数や複利現価係数で割引計算をするので、一緒に計算できる年だけまとめておけばいい、という考え方です。
最後に、4)設備除却に関する計算です。
よくあるミスは除却損や売却益/損の漏れ、実施年次の認識誤りによる現在価値計算ミスです。
4-1:設備売却収入(新設備-旧設備)
4-2:売却益/損・除却益/損(新設備-旧設備)(n年目?n+1年目)
4-3:運転資本減少(CF増)
n+1年目の損益は、n年目時点価値に計算し直しておきます。
ここまで計算したら、最後に2~4を現在価値に直して足しこむだけです(1は既に計算済)。いずれも時期の認識に誤りが無いか注意しましょう。
具体例)H29事例Ⅳ から
それでは、H29事例Ⅳの第3問(設問2)を実際に解いてみます。
記載や数値はたくさんありますが、まずは1)投資関連の情報を集めましょう。
1-1:新設備の購入支出
→▲200-0
1-2:旧設備の処分費用
→▲10-0
1-3:旧設備の除却損
→((50-▲10)-0)×0.9346
合計すると▲153.92百万円です。1)では実施時期に伴う割引率の計算も反映します。そして使った情報は問題用紙に色ペンで印をつけておきましょう。こうしておくと最後に与件を確認すれば使い忘れた情報がないかすぐに分かります。
次に、2)事業1年目に関する計算です。
2-1:税引後営業利益(新設備-旧設備)
→ 新: (580-370-40-60)×(1-0.3)
→ 旧: (520-380-10)×(1-0.3)
2-2:減価償却費(新設備-旧設備)
→ 40-10
2-3:運転資本増加(CF減)→なし
2-4:追加投資(CF減)→なし
合計すると16百万円です。1年目は除却損60が営業利益に影響してきます(非資金費用としての影響は1で考慮済です)。ここでは割引率は反映させません。他年度と併せて後でまとめて計算します。
3)事業2年目以降は、1年目と除却損の有無だけが異なります。従って、
3-1:税引後営業利益(新設備-旧設備)
→ 新: (580-370-40)×(1-0.3)
→ 旧: (520-380-10)×(1-0.3)
3-2:減価償却費(新設備-旧設備)
→ 40-10
3-3:運転資本増加(CF減)→なし
3-4:追加投資(CF減)→なし
合計すると58百万円/年です。
最後に、4)設備除却です、
4-1:設備処分費用(新設備-旧設備)
→ ▲5-▲5
4-2:売却・除却 益/損(新設備-旧設備)
→ (▲5-▲5)×0.9346
4-3:運転資本減少(CF増)
→なし
全部出揃いましたので、まとめましょう。
1)▲153.924
2)16×0.9346
3)58×(0.8734+0.8163+0.7629+0.7130)
4)0
合計しますと44.6344 ≒ 44.63百万円、となります。
以上です。
特別なことは何もありません。単に設備投資・事業CF・設備除却を分けただけですが、計算はシンプルになり漏れも少なくなります。私はこの区切りで計算するようになってからNPVのミスがぐっと減りました。もしNPV計算で確認すべき点が多すぎるよ、という方は是非試してみてください。
昼の回は以上です。
本日も豊漁!くコ:彡
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
次回の更新はいかです!またかよ!
ブログジャックはまだまだ続くぜい~!
いか流 脱モヤ十ヶ条
第一条:自分なりの挑み方を見出す
第二条:診断士試験の目的は仲間作り
第三条:暗記は忘れてナンボ
第四条:難問は期待値で点を取る
第五条:いか流!二次テキスト適性診断
第六条:与件はツッコミどころが満載だ
第七条:SWOTだって必須じゃない
第八条:理不尽を感じたら社長になろう
第九条:爆勝小ネタ集(人事組織/NPV/文字数)
第十条:『見直し』で20点を稼ぐ
番外編:二次試験作法、二次一問一答
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