2次試験 終盤戦の歩き方 byこんぷ
タキプロ14期の こんぷ です。
いよいよ2次試験まであと2週間、終盤戦の勉強方法について考えてみたいと思います。
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■はじめに
2次試験の二週間前となりましたが、学習の進捗は受験経験の有無によってずいぶん違うと思います。
昨年の私は、初チャレンジかつ8月の1次試験終了後から着手だったためこの時期は以下のような状態でした。
(おそらく同じ立場だと同じような方が多いのではないでしょうか。)
- 1次試験が通ったとわかってから、慌てて問題集や過去問のグルグル回しをしてきた
- 事例Ⅰ~Ⅲは、なんとなく答案作成の時間配分や解答作成の方法論は確立してきたように思う
(でも『答案骨子作成にもう少し時間を取ろうかな…』『マーカーの色を使い過ぎかな…』などブレる自分がいる) - 事例Ⅳはわかってきたけどやっぱり時間が足りず、情報の見落としや計算ミスがあるな…
いろいろ思えど所詮は準備期間2.5か月の短期受験組でしたのであれこれ思い悩んでいる場合などなく、寸暇を惜しんで過去問や事例Ⅳの問題集をこなすことが最優先でした。
と言いつつ、いよいよ試験本番が目前に迫ってきたこの時期、いくつか意識したり準備したことがあります。
今回は自分の経験から、「独学」「初チャレンジ」組がこの時期に気にしておきたいポイントをご紹介します。
■(ポイント1)答案作成ルーティーンはもう動かさない
まず答案作成のルーティーン、つまり
- 設問文解釈・与件文読解・答案骨子作成などの手順
- カラーマーカー・ボールペンなど筆記用具の使い分け
- 答案のいくつかの「型」の準備
などについて。
過去問もそれなりに数をこなし答案の書き方が分かってきた一方、この時期は伸び悩みも感じ始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時にネットを見ると、様々な解答作成の方法論があふれており、読めば読むほど試したくなります。
私も、設問文解釈が上手くできないために与件文を先に読み込んでいくスタイルを試してみたり、マーカーを使い分けるのが非効率に感じて色数を絞ってみたり、ずいぶん迷走しました。
しかしこの時期になったら、自分を信じてここまで築き上げてきた解答作成手順の大枠は変えないことをお勧めします。
第一の理由は、やり方を変えることで時間配分の再調整が必要となったり、新たなデメリットが生じたりするからです。
解法の調整のために終盤の貴重な勉強時間、本質的な知識の蓄積や頭の整理がおろそかになっては本末転倒ですよね。
第二の理由は、試行錯誤の過程でおのずと自分の性格に合った方法になっている可能性が高いからです。
例えば、「分析的で論理的なタイプ」と「大局観や洞察力があり文章表現が上手なタイプ」。
私見ですが、この両者では解法のアプローチが違うように思います。
前者はしっかり情報を収集・構造化・可視化していくこと、後者は大局的に対象企業を捉えたうえで大きな方向性から具体に落としていくこと、が得意な気がします。
私はどちらかと言えば前者で、おのずと「材料積み上げ→構成型」、つまり解答のための材料を抽出し、因果関係を矢印を使って整理したうえで、あらかじめ用意した解答の型に収めていく、このプロセスを紙上で明示的に行うスタイルでした。
カラーマーカーも多数の色を使用し、要素を色分けして抽出していました。
例えばこんな私が時間の節約を狙ってシャープペン一本、またはプラス赤ペン一本で勝負する形に変えたらどうでしょう。
論理構成の可視化が不十分になり、要素の見落としや骨子の不明確な文章に繋がってしまうように思います。
逆に頭の中でストーリーをイメージできる後者タイプの方には、このような積み上げ抽出プロセスは非効率ですし、かえって枝葉末節にこだわって本質を見失うように感じるかもしれません。
結局、解法は十人十色。
今まで自分自身が自然に積み上げたやり方が自分のベストと信じましょう。
■(ポイント2)セルフ模試をやってみる
複数回受験の方、予備校に通う方、あるいは初年度組でも学習を計画的に進められた方は、予備校主催の2次試験の模擬試験を受けられたかもしれません。
でも短期決戦組の私の場合、各予備校の模試が集中する9月頃などはとても受験して意味ある状況にはなく、模試受験の選択肢はありませんでした。
そんな私にとって有効だったのは、受験勉強終盤の週末に行ったセルフ模試でした。
模試を受験していない方、セルフ模試なら今からでも間に合いますので是非試してみてください。
①場所
他流試合に慣れるため、いつもの勉強場所と違うところ、できれば多少ノイズもある初めてのロケーションがいいと思います。
お勧めはコワーキングスペース。
首都圏だと1,500~3,000円程度で終日、席が確保できるところがあります。
(意外と隣席の方が診断士の問題集を解いていたりします 笑)
②スケジュール
試験本番と全く同じスケジュールで過ごします。できれば昼食もあらかじめ用意しておきます。
セルフ模試の目的は、休憩時間の感覚の掴み方、昼食の取り方、そして最も重要なのはどんなに疲れるか体感することです。
(脳みそが疲弊しきった中で事例Ⅳをこなす経験は貴重です。)
③試験問題
上記目的に照らすと、試験問題自体にはそれほどこだわる必要はないと思います。
最近やっていない過去の特定年のもの、または初見の過去問(過去10年分をこれまで繰り返していたならそれ以前)で問題ないと思います。
気分転換も兼ねて、是非取り組んでみてください。
■(ポイント3)今まで以上に「80分の成果」だけを意識する
前回の自分のブログ※にも書きましたが、試験本番は予想以上に平常心を保つのが難しいものです。
(※前回ブログ:頭の中が真っ白になった時の対策はこちら)
試験当日は、自分で決めた解法、自分で決めた時間配分で、自分が満足のいくレベルの答案を書かなければなりません。
これからは時間管理も自己採点も厳しく行い、80分で記載した答案だけが自分の実力、と思って取り組みましょう。
何といっても事例Ⅳ!
NPVなどの自己採点で、以下のようなことはないですか?
「しまった、時間がなくてこの要素を見落とした分だけ答えがズレている・・・。まあ大筋で合っているし、自分ではわかっているから良しとしよう。」
・・・この感じ、とても危険です。
私自身でいうと、もともと財務や事例Ⅳに苦手意識はないうえNPVの関連知識はしっかりと理解していたつもりでしたが、過去問演習でも80分で正確な数値にたどり着く確率は高くありませんでした。
こんな時どれだけ理解していたとしても、数値の解答そのものは「誤り」です。
そこに「惜しい」はありません。
そんな状態を「まあ分かっているから・・・」と正当化してはいけません。
事例Ⅳの複雑な計算は本当に80分で正答できていますか。もし不安なら、
- 解答欄にしっかり過程を記載し、自分が分かっていることをアピールして部分点を狙う
- (特に財務系が得意な人ほど)欲張らずにどこで点数を獲得するか、そのための時間配分をどうするか、いま一度冷静に、保守的に計画を作る
- どうしても分からなくても、時間がなくても、知っていることを書いて1点でも多く獲得する
何となくわかっていることに自己満足せず、「80分で1点でも積み上げる訓練」をここからは意識しましょう。
■おわりに
次の2次試験までの自分のブログ担当は最後になります。
少しでもお役に立てばと思い、自分自身のファイナルペーパーの冒頭の記載を以下に紹介します。
- まず受験番号!最後も受験番号確認!
- いつも通りのルーティーンを、落ち着いて
- ひらめき禁止、絶対に色気を見せない、欲を出さない
- 絶対にあきらめない、一文字でも書く
- 十分準備してきた。あとは自分との闘い、周囲は関係ない
- きっと訳の分からない問題が出る、お茶を飲んで目をつぶって深呼吸
- 机のこと、騒音のこと、迷惑な隣人、全て織り込み済。どんな環境でも自分はアウトプットできる
皆さま、もうひと踏ん張り頑張ってくださいね!
次回は、さくまる さんの登場です。
お楽しみに!
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