[1次][2次] グラフや数式に慣れるには(後編)
中小企業診断士を目指す皆様、がんちゃん/岩間です。おはようございます。
前回、「グラフや数式に慣れるには」という内容を書きました。グラフや数式を読み解くには、次の3ステップを踏むと良いという内容でした。
- まずは「何の量と何の量の関係かを意識」し、
- 次に「特徴を捉え」、
- その上で「なぜそのような特徴が出るかを、科目知識を使って考察する」
今回はその続きとして「グラフと数式の関係」について、お伝えします。
※前回に引き続き、本記事でも、厳密性や一般性より、分かりやすさを優先している箇所があります。
目次
◆サマリ
- もっとも単純なグラフと数式が、「直線のグラフ」と「1次関数」です
- →診断士試験では、これらを押さえましょう。
- 「1次関数」を「直線のグラフ」にするには、標準の形(y=ax+b)への変形がポイントです。
◆「直線のグラフ」と「1次関数」は、もっとも単純なグラフ・数式です
世の中にはたくさんの事象があり、それを表すグラフも数式も無数にあります。しかしその中で、人間が扱うことができるものはほんのわずかです。
そのため、経済学をはじめ、さまざまな学問では物事を単純化して扱います。
(例えば、完全競争市場では「売り手と買い手が無限にいること」を前提にしたり、損益分岐点分析では「コストを、変動費か固定費に区分する」ことを前提にします。現実には、売り手も買い手も無限にいることはあり得ませんし、コストを変動費と固定費のいずれかに区分けすることはできません。)
そのもっとも単純化したものの一つが、「直線のグラフ」あるいは「1次関数」と呼ばれるものです。
◆診断士試験では、「直線のグラフ」と「1次関数」を押さえましょう
中小企業診断士試験でたくさんのグラフや数式が出てきますが、出てくる数式は「1次関数」、そして数式と絡むのは「直線のグラフ」と思っていただいて大丈夫です。曲線のグラフも出てきますが、「S(x)」や「MC(x)」といった仮面を被ったかたちで現れるだけで、その実態が出てくることはありません(※)。
※例外はあります。たとえば費用関数C(x)=3x2+2x+1のときに平均可変費用関数は何か?のように。しかしその場合でもグラフを描いたり、交点を求めたり、といった数学の知識は要求されません。
◆「1次関数」は標準の形に直しましょう
→「直線のグラフ」を描きやすくなります
ここからは、「直線のグラフ」と「1次関数」に絞って説明します。
前回「グラフも数式も、表現のしかたが異なるだけで、意味は変わらない」と書きましたとおり、どちらも同じものを指します。ですから互いに変換できると便利です。
ところが、「直線のグラフ」は一目瞭然であるものの、「1次関数」は自明ではありません。たとえば、次の3つの式はどれも1次関数を表しています(※)。
y=2x
2y-3x=y+5
(y-5)÷x=3
※厳密には「次の式で表されるx,yについて、yはxの(あるいはx はyの)1次関数」です
そこで、数式を扱うときには、標準の形に揃えるようにします。
それが「y=○x+□」という形です。
ここから、(1)標準の形(y=○x+□)に直す方法、(2)それをグラフに描く方法 を示します。
(1) 標準の形にするには、次のいずれかを繰り返していきます。
- 両辺に、同じ数を足す・引く・掛ける・割る
例:2x+y=0 → y=-2x (両辺から2xを引く) - かっこを外す
例:y=a(x-b) → y=ax-ab
- かっこでくくる
例:y=ax+bx → y=(a+b)x
(2) 標準の形の数式をグラフに直すには、次の2つステップで行います。
- まずは、□の数を見て、縦軸(y軸)の上の、□の目盛りの位置に点を打ちます。
□が変数(例えばC0)の場合にはとりあえずどこかに点を打ち、その左横にその変数名を書けば良いです) - 次に、○の数を見て、その点から右斜め上または右斜め下の方向に直線を引きます。○がプラスなら右斜め上、マイナスなら右斜め下方向です。
個別論点に入ってしまいましたので、再度、今日のテーマを振り返ります。
- 「グラフ」と「数式」は、意味は同じです。
- 診断士試験では、「直線のグラフ」と「1次関数」を押さえましょう。
- 「1次関数」を「直線のグラフ」にするには、標準の形(y=ax+b)への変形がポイントです。
- 変形方法3つ:1.両辺に同じ操作をする 2.かっこを外す 3.かっこでくくる
- グラフを描くには:まず縦軸(y軸)に点を打ち、そこから右上・右下に線を伸ばします。
気づけば3月ももう過ぎようとしています。焦りが出てくるかもしれませんが、暖かい季節になると自然と学習が進むと思いますので、ご自身のペースで頑張っていってくださいね。
以上、がんちゃん/岩間 でした。
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