2次勉強者向け ~多角化戦略の目的は?~
こんばんは!
“金曜夜”担当のかず@タキプロ4期生です。
今日も「基礎力をつける」をテーマに情報発信します!
前回のブログでは、「アンゾフの成長ベクトル」をお話しました。
今回は、「アンゾフの成長ベクトル」の1つである
「多角化戦略」を説明します!(図1参照)
早速ですが、企業が「多角化戦略」を取る目的は何でしょうか?
これは、2次試験でも問われる可能性がありますので、
ぜひ、説明できるくらいに理解を深めて下さいね!
「多角化戦略」を取る目的は、以下の通りです。
①次の基幹事業を育てるため
②リスク分散を図るため
③シナジー効果を発揮するため
④未利用資源を有効活用するため
まず、「①次の基幹事業を育てるため」ですが、
製品やサービスにはライフサイクルがあります。(図2参照)
つまり、製品やサービスはいずれ衰退するので、
次の事業を育てあげる必要があるのです。
では、なぜ製品やサービスは衰退するのでしょうか?
いくつか理由がありますが、
その1つに、「代替品」の登場があります。
例えば、時計ならケータイやスマートフォン、
クリーニング店なら洗濯機やアイロン不要のYシャツ、
といった感じです。
(これはファイブフォース分析を行うと分かるのですが、
代替品の登場により、実際にクリーニング業界は
非常に厳しい業界環境になっています。)
なお、ライフサイクルの詳しい説明については、
お手持ちのテキストの
「PLC」や「PPM」、「ロジャースの普及理論」をご参照下さい。
(「PLC」と「PPM」、「ロジャースの普及理論」を
関連付けて理解できていない方は要注意です。)
また、「代替品」については、
「ファイブフォース」をご参照下さいね。
次に、「②リスク分散を図るため」ですが、
前述のように、製品やサービスにはライフサイクルがあります。
よって、1つの事業だけだと、
ライフサイクルの影響をまともに受けることになります
これを回避するために、多角化戦略が有効となります。
例えば、現在の事業がこれから衰退期に入るのであれば、
今のうちから新しい事業を立ち上げておこう!
といった感じです。
(「PPM」の観点から説明すると、
「金のなる木」の儲けを「問題児」に投資するということです。)
また、下記の方法でも、
リスク分散を図れる可能性があります。
◇上級財を扱っているのであれば、下級財を扱う
→景気変動(所得変動)の影響を受けにくくなります
◇代替財を扱う
→需要変動の影響を受けにくくなります
ただし、多角化戦略を取る際には、
シナジー効果があるかどうかを考慮する必要があります。
それが次の③です。
3つ目の「③シナジー効果を発揮するため」ですが、
これは、既存の経営資源を利用して相乗効果を得ることを言います。
上述のように、上級財を扱っているのであれば、
下級財を扱うことによりリスク分散を図れる可能性があります。
例えば、宝石店(上級財)が安い牛丼(下級財)を
売るイメージです。
けど、宝石店が牛丼を作り始めたら、
なんだか失敗しそうな気がしますよね。
これの理由の1つは、
宝石店の経営資源を牛丼に生かせないからです。
つまり、シナジー効果を得られないためです。
ですので、多角化戦略を取る際には、
シナジー効果があるかを考える必要があります。
上記の宝石店の例で言うと、
貴金属の買取(下級財)を始めるイメージです。
これなら、宝石の知識やノウハウを生かすことができます。
最後の「④未利用資源を有効活用するため」ですが、
これは言葉の通りです。
中小零細企業では少ないですが、
規模の大きい企業ほど余剰資源(主にヒトやモノ)が
出やすくなってきます。
企業の目的は、財務的観点で言うと、
ROI(投下資本利益率)の最大化です。
余剰資源を活用することにより、
ROIの最大化を図ることができます。
(余談ですが、中小零細企業ではモノが少ない場合があるため、
実際のコンサル現場では、
ROIではなく、従業員1人辺りの指標を良く使用します。)
本日の内容は以上です!
いかがでしたでしょうか?
本日のブログを書く際に、
みなさんに関連付けて理解してもらうことを意識しました
関連付けて理解すると、理解が深まりますし、
記憶に定着しやすくなるからです。
例えば、以下の内容を関連付けて理解されていますか?
SWOT分析/5F分析/3C分析/PEST分析/STP
こちらの回答は次回のブログでご説明しますね!
次回もお楽しみに!
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