2次試験「考える」の攻略4【by Terukin】
皆さん、こんばんは。Terukin@タキプロ6期生です。
2次試験まで、あと1か月半ですね。あせりもあるかもしれませんが、まだまだ、時間はたっぷりあります。今の自分の課題はなんでしょうか?
私の場合は、この時期「読む」の精度をあげて「考える」で解答の骨子をつくることでした。ですので、過去問を使って「読む」から「考える」までの35~40分を繰り返して実施していました。(内容は「このブログで書いていること」を考えながらです)
「書く」については、勉強会で「本番と同じ時間で事例を解く」というイベントを実施していたので、模試の代わりにもなりましたし、「書く」のタイムマネジメントや現場対応について練習することができました。
さて、ブログのほうは、引き続き、2次試験の解答プロセス「読む」「考える」「書く」です。自分としてこれで満足だというものができるまで試行錯誤を繰り返しましょう。
「読む」「考える」「書く」では、以下の内容を実施します。
■読む
・設問を読む
・与件本文を読む
■考える
・設問と与件文の対応づけ
・経営戦略を考える
・解答構成を考える
■書く
・書く(考えながら書く/意識すること)
・最終チェック
今回は「考える」のプロセスの中の「解答構成を考える」です。このプロセスは一番緊張します。なぜなら、ここで解答構成が思いつかなかったら、次の「書く」プロセスでも考えながら書かなければならないからです。ここでの成否が良い解答が書けるかどうかを決めることになります。かける時間は「15分」です。
■問題の解決
問題の解決では、原因を探り、実行可能な打ち手を考えます。原因を特定する場合には、問題点と原因の「直接的な因果関係」があるかに注意します。
まず、現状を認識するために、与件文の該当箇所を特定し、そこで起こっている現象から、問題が発生している構造を明らかにします。問題を分析するために「切り口」を使って問題を分解し、問題を構成している要素を明らかにします。適切な切り口で分解して考えると、多面的に、漏れなく原因を抽出することができます。
そして、「だからどうする」のかを問いかけ対応策を考えます。ポイントは、中小企業が明日から実行できる内容とすること、経営者がメリットを感じられる内容であることです。
例えば、売上が低下しているという問題に対して、売上を「客数×客単価」の切り口で分析すれば、「なぜ」客数が減ったのか、「なぜ」客単価が低下したのか の要素に分解して「だからどうする」のか対応策を考えます。
■「解答骨子」を考える
解答骨子とは、「解答の骨組」で「中核を成すキーワードをメモ書き」したものです。解答を書き出す前に、この解答骨子を作成します。
2次試験の勉強をはじめたばかり頃は、解答を書き終えるまでの時間が足りないという悩みを抱えることがあります。
しかし、書くことが決まっていれば、意外に時間はかからないものです。書くことが決まっていないと途中でおかしいことに気づき、書き直しするため、時間が足りなくなります。これが大きなロスになります。消す時間と消した分をもう一度書かなければならないからです。
なるべく書き直しがないように解答骨子をしっかりと固めておきましょう。
(1)解答骨子として書き出す要素
解答骨子として書き出す要素は、設問文によって変化しますが、①主語、②切り口、③与件文のキーワードについては、常に意識しておくのがよいでしょう。
いろいろと思考をめぐらしていると、もともと何を書く必要があったのか、忘れて求められていることとは少し違うことを書いてしまうことがあります。「主語」をきちんと書いておくことで、こうしたことを防ぐ効果があります。
「切り口」は、診断士としてのノウハウでもあります。思いつきで書いていないことを示し、多面的に、かつ漏れなく分析した結果であることを伝えるには、この切り口が有効です。
そして、「与件文のキーワード」です。事例企業は、一般論ではなく、自分の会社にとっての分析や提案を期待しています。1次の知識を使う場合にも与件文と整合がとれた、与件文と関係のある内容を1次の知識で分析したり、まとめたり、提案したりしなければなりません。また、「具体的に」という設問要求があったなら、この与件文をうまく活用していくことが、「具体的に」という要求にこたえることにつながります。
(2)解答骨子の組み立て
いよいよ、解答骨子の組み立てです。この出来によって、解答内容が決定しますので、非常に重要です。どんな場合にも通用する説明はなかなか難しいのですが、およそ以下のようにすればよいでしょう。
①設問要求を確認する
「読む」のプロセスでもチェックした、「問われていること」「真の設問要求」「設問間の関係」「制約条件」「加点要素」を確認します。
②構成を決める
基本的な構成には、「結論並列型(結論+①因果、②因果 など)」「列挙型(~は、①因果、②因果 など)」「戦略型(誰に+何を+どのように+効果 など)」があり、ここに「切り口」や「設問要求を加味した要素」を入れていきます(型名称はイメージでつけています)。
基本構成でないほうが良い場合もあり、それは、設問要求にしたがって柔軟に構成(「柔軟型」)します。盛り込む内容を順に記載していくようなパターンもありえます。
同時に、およその「文字数」を考えておきます。目安は、1文30~40文字で、設問で100文字を要求されたら、2~3要素を盛り込むイメージです。
③キーワードを決める
構成した「型」の中に、与件のキーワードや1次のキーワードを配置しながら、因果や効果を考え、1文のイメージを固めます。ここで「1文の基本構成=因+果+効果」を意識します。それぞれ「因:与件」「果:提案、対策」「効果:課題解決」でおよそイメージしておきます。
今回は、「解答構成を考える」でした。今回で「考える」は、完結する予定でしたが、解答構成のところは、具体例がないとイメージしにくいので、次回、事例を交えて、もう少し説明したいと思います。
それではまた。
Terukinのプロフィール: いわゆる「多年度受験」で2次試験は5回目にしてようやく「2014年度「中小企業診断士」に合格。1次試験の受験回数も数知れず。「合格するまで受験する」ことを信条に、モチベーションを維持し続けた。多年度受験で苦労している受験生にどのようにして合格に至ることができたのか。自身の経験から参考になることを伝えたいと考えている。 |
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