事例Ⅱは難しい!!Byシン
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ14期のシンと申します。
2次試験まで残り約2カ月になってきました。
みなさま学習は進んでおりますでしょうか?
今回、残念ながら1次試験を突破できる見込みがない方も、
この時期は来年度に向けて2次試験の学習をされることをおすすめします!
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■事例Ⅱの取組結果について
私は令和2年度から3年連続2次試験を受験し、結果について事例Ⅰと事例Ⅲについては3年連続でA評価と安定しておりましたが、一方で事例Ⅱについては1年目50点、2年目48点、3年目68点となり、非常に苦労させられました。
令和4年度試験に運よく合格できた最大の要因は、事例Ⅱで高得点(私にとって)がとれたことになります。
本番の試験で特に印象深かったのが令和3年度試験となります。理由は、与件文の文字数が異常に多いことで情報整理が非常に難しく、問題文の回答文字数が少ない割に、ひらめきのような瞬発力が必要だと感じられたためです。中でもフランチャイザー・ジーへの助言問題があったのですが、時間内に全くいい回答が思い浮かばず、地頭がよい人しか対応できないのでは?と本気で思わせられました。
■事例Ⅱの特徴
事例Ⅱは「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」のことで、略して「マーケティングと流通の事例」といわれます。出題内容について、第1問目は内外の経営環境の分析で、第2問目以降は助言問題が中心となります。
この助言問題が非常にやっかいで、出題の趣旨から外れた回答をしてしまうとまったく点数が入らず、大事故を起こしてしまいかねないものとなっています。
事例Ⅰと違って知識があれば設問文からある程度、回答骨子をイメージできるというものではなく、与件文を正確に読み解き、事例企業がとるべき適切な対応方法をイメージした上で、具体的な施策、戦略を回答に落とし込むことが必要になるのですが、試験時間内に出題の趣旨に沿った具体的な施策、戦略を思い浮かべることが難しく、結果としてA評価をとることが難しいものになっているのではと思っております。
■問題の傾向
平成30年 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | |
与件文 | 2,805字 | 2,682字 | 2,213字 | 3,058字 | 2,628字 |
回答字数 | 480字 | 460字 | 510字 | 400字 | 500字 |
業種 | 寝具小売業 | ネイルサロン | ハーブ生産 販売 | 豆腐製造販売 | 食肉加工製造 販売 |
資本金 | 1,000万円 | 200万円 | 450万円 | 300万円 | 3,000万円 |
従業員数 | 6名 | 2名 | 10名 | 15名 | 45名 |
売上高 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 9億円 |
・与件文の文字数が多いほど情報整理が難しく取り組みにくい印象。
・30点問題で抜け漏れなく、いかに高得点が得られるかがポイント。
【出題の要点】
令和4年 | ・3C分析について ・強みを生かして地域課題の解決を図るための商品戦略と流通戦略 ・新規市場への参入にあたって必要となる取引関係の構築、商品戦略、 協業先がとるべきコミュニケーション戦略 |
令和3年 | ・強み・機会を活かす、弱み・脅威を克服するための、ターゲティング戦略、 商品戦略、流通戦略 ・フランチャイズ方式における特定ターゲット先へのニーズ対応方法 ・新規市場へ参入するにあたっての製品戦略、コミュニケーション戦略 |
令和2年 | ・アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方 ・現状を踏まえた既存製品の新たな販売先 ・新規事業について既存事業との関係性の分析 ・新規事業について、顧客志向の価値創造を可能にする施策 ・新規事業で獲得した顧客のロイヤルティを高める施策 |
令和元年 | ・顧客個々の状況に合わせたコミュニケーション方法 ・現状や目的に応じた協業相手やターゲット ・新規顧客との長期的関係性を築く施策 |
平成30年 | ・新規宿泊客を増加させるために必要な新たな掲載情報 ・宿泊客の好意的なクチコミを引き出すために従業員が行うサービス施策 ・宿泊需要を高める施策 |
・市場について新規も既存も問われる。
・問われる戦略は商品、製品、流通、コミュニケーション、ターゲティングなど多岐に渡る。
■正しい回答の方向性について
SWOT分析をいかに正しくできるかがポイントだと考えます。
与件文には事例企業の様々なSWOTが散りばめられていますが、弱みのなかの弱みを見出し、強みのなかの強みとなるコアな部分を適切に把握した上で、自社の限りあるリソースを補完できるパートーナーとともに、機会を捉えることで、弱みの克服、売り上げの拡大につなげる回答を作成できれば、高得点がとれるのではと考えます。
私の経験として、2次試験終了後の夜に再現答案を作成しているのですが、毎回、弱みのなかの弱みを見つけてられていないことに気付き、残念な気持ちになっています。制限時間内に、表面上の弱みから本質的な弱みを把握することが難しいのが事例Ⅱかなと思います。
■知識やお作法について
知識については、TBC受験研究会の2次速修テキストにある抽象化ブロックシートをベースとしていました。
2次試験をはじめて受験される方は、なかなかブロックシートを記憶する余裕もないかと思いますので、最低限知っておくべき2点のみ、まずは覚えていただければ幸いです。
1.売上拡大について
- 客数 (新規顧客+既存顧客) × 客単価 (商品平均単価 × 買上点数)
売上について出題されると、上記の公式にあてはめて回答することが可能になります。
2.だなどこ
- 誰に:ターゲット
- 何を:B社の強み、経営資源
- どのように:具体的にやること(4Pの視点)
- 効果:愛顧向上や売上拡大の公式にあてはめ(買上点数増加による売上UP 等)
施策について、誰に、何を、どのように+効果まで具体的に記載する。
■おわりに
この時期は2次試験初めての受験者の方も、2回目以降の受験者の方も、とにかく少しでも多くの過去問を解かれることをおすすめします。
また各予備校のやっている模試も2回程度はできれば会場で受験し、本番の疑似体験をしておくことがよろしいかと思います。
次回はサトさんの登場です。
お楽しみに!
■【告知】二次試験ブーストセミナー開催のご案内
2023年9月10日(日) 20:00-21:30に、二次試験ブーストセミナーを開催いたします!
今回のセミナーは、事例Ⅳに特化したセミナーとなっております。
事例Ⅳに苦手意識をお持ちの受験生の皆さん、今からでも間に合います!
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以下、セミナー詳細となります。
◇日時: 2023年9月10日(日) 20:00-21:30
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◇内容:
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