「過去問分析」とは? byはまん
タキプロブログ読者のみなさま、こんにちは。
5度目の登場、多年度生応援団の「はまん」です。
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1次試験が終了して2週間経ちました。みなさま、2次試験へ向けて勉強は順調でしょうか。
1次試験でしっかりと合格点を確保し、来るべき11月7日へ向けて2次試験対策をガンガン進めている方もいらっしゃれば、「合格ラインギリギリで正式に結果が出ないと合否がわからず、モヤモヤした感じを抱えて勉強が手につかない」「1次試験で燃え尽きてしまって…」という方もいらっしゃると思います。
しかし、2次本試験まであと2ヶ月です。そろそろ燃え尽きから立ち直らなければいけないタイミングです。そして不合格と思っているあなた、正式結果が届いていない以上、まだ不合格と決めつけるのは早いです。得点調整が入る可能性もゼロではありません。合格を信じ、今すぐ2次試験対策を始めることを「つよく」ススメます。
2次試験は1次試験と異なり、与えられた設問に対し、文章で解答を作成する必要があります。2次試験の問題を初めて解く方は、予備校のテキストや参考書を読んで、とりあえず過去問を解いてみたという方も多いと思います。最初はそれで構いません。しかし、繰り返しますが2次本試験まであと2ヶ月しかありません。効率よく勉強して確実に得点するためには、ただ問題本文と設問文を読んで解答を作ればいいということではなく、過去問の「分析」をしっかりと行い、事例問題の特徴、性質を知った上で解くことが重要になるのです。ですので、今回は少しでも過去問分析の一助となるよう、初めて2次試験にチャレンジする方を大いに意識してお話しようと思います。
■過去問の「分析」とは?
2次試験の勉強においては、「過去問分析が大事」と言われます。
しかし、分析と言われても具体的にどういうことをすればいいのか、正直なところ、私は長い間わかりませんでした。「こういうことか!」と自分なりに理解したのは、4度目の2次試験の勉強期間中かもしれません(遅すぎますね…)。
そして、私なりにたどり着いた「分析」とは
①各事例に登場する企業は、創業からどのような変遷をしてきたかのパターンを理解しておくこと
問題本文を読むと、各事例ごとに特徴、パターンがあるので、それを理解する。
②事例問題の出題パターンを知ること
「第1問では○○を問う出題が多い」「第2問は△△が問われるパターンが多い」というような傾向を知る。
③それに対して、自分なりの解答の方向性を想定しておくこと
「○○が問われればこういう解答の方向性で書く」「△△が問われればキーワードは□□」というようなことをイメージする。
ということです。
では、今回は具体的に「事例Ⅲ」を分析します。
・「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」(試験案内より)
・問題数は5題(大問5題、枝問に分かれる場合あり)が多い。
・解答文字数は100字~120字が多いが第1問は文字数が比較的少ない。
・解答は「問題点」と「対応策」のように、2つの要素を求められることが多い。
・問題本文は3ページ程度で、【C社の概要】【生産概要】など2~3つのパートに分かれている。
・図表もよく登場する(H30、H28)。
このあたりまでは、実際に過去問を解かなくても眺めていればわかると思います。
■事例Ⅲの分析①:問題本文
ここからが私がたどり着いた分析の内容です。
まず、問題本文の分析です。事例Ⅲに登場するC社はどのような企業でしょうか。
創業より「強み」である技術力を活かして成長してきたが、主要取引先の環境変化等の影響を受け業績(※)が悪化した。そこで、強みを活かして新規事業や新技術開発に取り組み、高付加価値化で業績の回復を図る。
※業績:売上高、利益、受注量
というストーリー展開が多いです。
さらに、設問との関連をみると
・パターン①(R2、H30、H28)
オペレーション・マネジメントに問題点や課題が生じており、すでに顕在化(設問で問われている)
⇒設問で対応策、改善策を解答する
オペレーション・マネジメントに問題点や課題らしき表現が与件文中にあるが、現状では顕在化していない(対応せずとも事業はまわっている)
⇒新規受注等で発生するギャップについて対応策、改善策を解答する
・パターン③(R1)
オペレーション・マネジメントに問題点や課題らしき表現がなく、うまく事業がまわっている
⇒新規受注等で発生するギャップについて対応策、改善策を解答する
基本的にはパターン①になりますが、過去にパターン②③のような場合もありましたので、「過去問と違う」と思った時には注意が必要です。
そして、C社には何らかの環境変化が発生しており、
・環境が変わったにも関わらずルールが変わっていないため、問題が発生している
・環境が変わり、このままではまずい状況が起こり得る
といったパターンですので、この「変化」した状況をチェックしておく必要があります。
■事例Ⅲの分析②:設問
次に、設問の分析です。
出題パターンはある程度決まっています。大問が5題あるとすると、まず「第1問」ではC社の「強み」(と「弱み」)を問われることが多いです。たいていの場合、設問に条件がつきます。例えば、「○○業界におけるC社の強み」といった問われ方です。
最終問題は、いわゆる「戦略問題」です。今後C社が再び成長していくために必要な施策が問われます。「第1問」で解答した強みや、「第2問」~「第4問」での問題点や課題に対応した上で施策を進めるという解答の方向性になります。基本的には、第1問と最終問題はセットで検討した方がよいです。C社の強みが複数ある場合、最終問題に活用する強みは、第1問に優先的に記載するべきだからです。
「第2問」から最終問題の前まで(通常は「第4問」)は、C社で発生している問題点とそれに対する改善策を解答したり、取り組むべき課題に対する対応策を解答する設問になります(パターン①)。パターン②③の場合は、これから新しいことに取り組むと想定した場合の課題と対応策を解答することになります。
この3問について、基本的は設問と問題本文の根拠はそれぞれ紐付きますが、どうしても紐付けに迷うことがあります。その場合は、根拠として「第2問」「第3問」両方で使うといった割り切りも必要になります。あくまでも迷った場合の対応であり、いつも行うべきではありません。また、この3問には大抵の場合「情報系」の設問が1問出題されます。
■事例Ⅲの分析③:解答の方向性
そして、どのような解答をするか、その方向性の分析です。
過去問を解き、各受験校の解答やふぞろいを参考にしながら、最終的にこういった方向性で解答を作ろうと決めました。
・第1問で解答する「強み」は、最後の「戦略問題」で解答する強みを優先的に書く。
・C社の強みは「4M+I(情報)」で考える。「○○力」で表現できるものが優先度高い。また4MのうちMam、Methodの優先度が高い。
・業務改善は「ECRS」で行う。資金需要を伴う設備投資は(基本的には)解答にならない。
・問題本文中に出てくる「問題点」は設問で必ず解決する。
・設問と問題本文の対応づけに迷ったら「重複」もやむなしと割り切る。⇒戦略的重複
・作業者の能力に差がある場合(例:熟練技術者しかできない)
⇒育成、標準化、マニュアル化しOJTにより徹底
・システム導入をする(と問題本文に示されている)場合、導入に際し事前に整備する内容を検討する(「5S」「データベース化」など)。本文中に必ず根拠がある。
・システムの導入効果は、データの「蓄積、分析、共有、一元化」
・最後の戦略問題について
C社主導の新規事業⇒実施する。「強み×機会」を活かす。
他社からの依頼⇒実施する、しない両方あり得る。実施する場合は強みを活かせるか。実施しない場合は代替案を示す。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は「過去問分析」について、事例Ⅲを用いて説明しました。
私の場合は予備校に通っていましたので、講義で先生から出題パターンも教わりましたし、勉強会でも意見交換の中で情報を得ていました。しかし、これらの情報を得ていたとしても、自分がその情報に納得できないとなかなか身につきません。各予備校の模範解答やふぞろいをはじめとする再現答案を比較し、自分でも書けそうな解答やキーワードを拾っていくうちに、ようやくたどり着くことができたのです。
今回のブログは、私が2次本試験に向け作成したファイナルペーパーの内容を中心に書きました。しつこいようですが、11月7日の本試験まであと2ヶ月です。特に初めて2次試験にチャレンジする方は、本日のブログや他のタキメンのブログを「いいとこどり」にしつつ過去問分析を行い、自分なりの事例問題の解き方確立を目指してください。そこまでできれば勝てます!!自分を信じて頑張ってください。応援しています。
明日はたくまるさんの登場です。
きっといい情報が得られるハズです!!
お楽しみに。
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