「夢中の持続」作戦で乗り切る byこんぷ

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ14期のこんぷです。

今回は合格体験記を書かせていただくことになりました。

どんな角度から書くか悩みましたが、「詳細な勉強方法」や「受験生活の波乱万丈」は、またの機会に、あるいは他の方の体験記に譲ることにします。

今回は、幸運にも短期合格できた一般的な会社勤め人が、どんな動機で中小企業診断士挑戦を思い立ち、どんな気分で試験を乗り切ったか、気持ちのあたりを中心に記載させていただきます。

■小さな出来事

4月初旬の暖かいある日、ランチを終えた私は、
 何となく会社の最寄りの書店に立ち寄り、
 何となく資格試験コーナーに向かい、
 何となく中小企業診断士の受験対策書を手に取りました。

本当に何となく、でした。

会社員生活、それなりに実務経験はしてきたけれど、自慢できる専門性なんか特にない。
まだまだ長い人生、誰かの役に立てれば嬉しいけど、特別な準備もしていない…。

いつもそんなことを思っていた私はその日、中小企業診断士の参考書をパラパラと見ていて、あれっ、と思いました。

ああ、この経営理論は前に企画書を書くとき、見様見真似で使ったな。
こんな財務分析も必要に迫られて勉強したことがあるぞ。
経済学はうっすらと学生時代の記憶が…。

そうか、特に何かのプロフェッショナルでなくとも、「企業」というものを取り巻く知識・経験は、知らず知らず、断片的に貯まってるのかも。
この資格取得を通じ体系的に整理できれば、今後の武器にできるかもしれない。

帰った私は、ネット検索をしまくって勉強方法を調べ、急いで通信講座に申し込みました。

…恥ずかしながら、こんな小さな出来事(というより衝動的な思いつき)が、その後の生活の転機となった次第です。

■受験生活ダイジェスト

今回は実際の受験生活は簡潔にさせていただきます。

4月の開始当初は、今年度の合格など全く確信はなかったものの、とにかく勉強にはどっぷり浸かりました

当時の状況から、在宅勤務もそれなりにあって通勤時間が節約できたり、夜の行事も少なかったり、勉強時間がとれたことは幸運でした。

朝は(年々勝手にそうなってきた)早起き癖を利用して1~2時間、
出勤する日は電車内でスマホか問題集、
昼休みもスマホを使って問題を解き、
夜も用事のない日は1~2時間は確保しました。
土日はまとめてやりたい科目にたっぷり時間を充て、おそらく週30時間以上は取り組んだと思います。

5月中旬、計画よりも早めに通信講座の7科目のインプットと問題演習が一巡

試験まで期間がありませんでしたのであまり手は広げず、そこからはひたすら「過去問完全マスター」をグルグル回しです。(中小企業政策は「スピード問題集」を活用)

このペースでいければ今回の試験に間に合うぞ、と思い始めたのは6月初旬頃でしょうか。

二次試験対策は、当然ですが一次試験後の8月から着手です。

完全に独学でしたので、主に定番の「ふぞろい」を活用(事例Ⅳは「事例Ⅳの全知全ノウ」併用)し、こちらも過去問のグルグル回しに専念しました。

…詳細はまた機会があれば、と思いますが、とにかく時間のない方はあまり手を広げないことが肝要、と思います。

■「夢中で続けること」の重要性

さて、これだけ没入できたのも振り返ると不思議ですが、何がそのエンジンだったのでしょう。

私の場合、一言で言えば「夢中」という気持ちを続けられたことかなと思います。

受験生は大半がお仕事の傍ら、なにかしらの問題意識を持ってチャレンジを始められた、前向きな方です。

でも、いざ始めてみると、試験範囲は膨大かつ多岐にわたります。

誰でも仕事や家庭サービスとも折り合いをつけながら継続的に取り組むって簡単ではないですよね。

だからこそ結局、試験勉強の得意・不得意学習方法の良し悪しの前に、途中でくじけず挑戦を決めた時と同じテンションを維持できるか、がポイントではないかと思います。

余談ながら自分の反省点として、こうしたモチベーションの維持は、一緒に頑張る仲間がいればもっとラクだったかと思います。

例えば予備校に通う、SNSで仲間を作る、そして何よりもタキプロの2次試験向けZoom・Facebook・リアル勉強会はとても効果的だと思います。

残念ながら突然思い立った出遅れ組の私は、そのような情報すら十分に収集できず、ひたすら孤独に取り組む形を取りました。

■自分を楽しませ、おだてる

話を戻します。

孤独な闘いの私は「夢中」な気分の維持のため、以下を自分に繰り返しました。

 ①中小企業診断士は「一般の企業人」が挑戦する試験、経験や能力より熱意

 ②中小企業診断士の勉強は楽しいのだ

 ③自分は意外によくできるのだ


少し補足(言い訳)が必要かもしれません。

まず②について。

中小企業診断士は勉強していて楽しい、という話はよく聞きます。

意味は人によって違うかもしれませんが、私の場合は大きく二つでした。

一つは今まで聞きかじった断片的なビジネス知識が体系的に整理されていく、「なるほどー」という感覚。
もう一つは、自分の意思で、改めて学生のような体験ができる充実感。

「楽しい~」「おもしろい~」という言葉、実際に勉強中よく口に出して自分にフィードバックしていました。
(家族に気持ち悪がられたかもしれません。)


次に③について。

決して自分の才能に自惚れていたわけではありません。

昔から、
 暗記はとても苦手!
 努力継続はもっと苦手‼
 そして記憶力は年々低下…

だからこそ自分をおだてて、盛り上げていました。

「すごい、通信講座の進捗目安よりも1週間も早く進んでいる」
「おお、この項目は70点、記憶力は意外と衰えてない」
「実体験と結び付けて理解できるから、社会人経験が長いほどむしろ有利だ」・・・


こちらも余談ですが、継続のためにはカフェや自習室などを生活パターンに組み込んで自然に勉強する習慣を作る作戦も非常に有効と思います。

ただ、意志の弱い私の場合は、漫然と図書館に行くだけでは、いつの間にかスマホをいじっている自分が想像できました。

ですから私は生活パターンというより、自己暗示でどこでも自分がやる気を持てるよう仕向けることを意識しました。

■おわりに

このブログを書いている今は5月下旬。
あっという間に一次試験まで2か月と少しになりました。

もしかすると「仕事も忙しいし、必要な勉強ボリュームは多いし、間に合う自信がなくなってきた。真剣勝負は来年かな…」などと考え始めた方もいらっしゃるかもしれません。

でも私の場合も、この時期はまだまだ無我夢中、もがいている最中でした。

そしてそのまま試験までもがき続けた結果、(断片的な関連知識はありましたが)決定的な強みを持たない私でも、何とか合格できました。

あきらめるのはまだ早いです。

自らが選んだせっかくの挑戦、夢中で謳歌しませんか

次回はさくまるさんの登場です。
お楽しみに!

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